2011年11月29日火曜日

刑事ジョン・ルーサー 待望の(!)シーズン2

って、個人的にそこまで待ち望んでいるわけではないのですが、AXNミステリーの宣伝がりっぱでりっぱで…。



結局録画予約はしてしまいました。 
宣伝のアリス(ルース・ウィルソン)のブキミ笑いが出るとやっぱ
観ておこうかなという気になってしまうのです。

包丁もお揃いだったし♪  (←アホです)






う~ん、シーズン1は前宣伝の割にはどうしても、アリスのルーサーへの執着がピンと来ないし、二人の絡みが
それほど焦点を当てられているようにも見えず、なんか肩すかしだったのですが。話の展開もイマイチなぁ・・・。

今回もルース・ウィルソンのために見る気になっていますが、広告の仮面男、(こんな感じ?00:20から出てきます)、
思わずジグソーかと・・・。(SAWのです) よく見比べたら違ってはいましたが。

それにちょっとあちこちであらすじ見たら、シーズン1でアリスはイアン射殺後、自殺を図ろうとしたため収監
(これは彼女の策略でしょうね。理解できます)、ルーサーも自殺未遂で休職(またかい!)していたのが復帰って…(-.-)

何も二人そろって自殺未遂なんてしなくっても・・・
これが二人の精神(頭脳?)レベルの高さの証明・・・なんてこじつけないでしょうね? 
そんなに心の病で休職ばっかしても復帰できるのはやはり公務員だからなのかしら?
公務員、かの国でもオイシイ職種なのですか?

ここでもうすでに肩すかしの予感が…。

でも観ないことにはわからないから、一応見ます。 ルース・ウィルソンのブキミな微笑は好きだし。
明日ですね。

2011年11月18日金曜日

きゃぁ~!! 0011 ナポレオン・ソロが!

AXNミステリーで再放送してくれるって!
私の遠い記憶ではこんな感じ→

白黒の初回分から再放送のようです!
これはすっごく嬉しい! 










 もう、今更ないかと思っていた! 
DVD検討しかけていたけど量が多くて。 
ちょっと前にやってくれないかなぁ・・・と呟いたのが叶ったのかしら!? (これこれ)

さすがの私もこれはリアルタイムで見たことないけど(生まれてません)中学生くらいの頃、
夜中に再放送してるのを、こっそり見ていたのです。
テレビドラマも映画も日本語吹き替えしか無かった時代。私の記憶では一番最初に見た大人向けの海外ドラマ。

残念ながら、記憶が古すぎて、ストーリーとか全く覚えていないのです。
自分がソロより金髪碧眼のイリヤのほうが好きだったってこと以外。(ごめんね、アルビー)

二カ国語放送とのこと。我が家の録画機器ではちょっと問題あり。
録画設定時に言語チャネル選択しないといけないのよね(-_-;) 本来原語派なんだけど、
自分が子供の頃、どんなもの見ていたのかも興味がある。 
午後2時なので、録画しか手はないのだけど、期間中に再放送あるのかしら? 
あれば、原語と吹替えの2回録画でもしようかしら?

『華麗なるペテン師たち』サマサマなのね。 
ナポレオン・ソロは、チャーミングなおじいちゃま、
アルバート・ストローラー役のロバート・ヴォーン(Robert Vaughn)
なのです。(40年後の今→)
吹替えの声をされているのもどちらも同じ矢島正明さん。 
これもとてもおめでたい話ですね。

とりあえず、録画忘れて騒ぐような失態はしないように気をつけよう。
このところ忙しいし・・・。

ただの偶然(だよね、100%)かもしれないけど、 
私も呟きがかなうこともあるかも!ともうひとつ叫んでもいいかしら?

『華麗なるペテン師たち』からみでマーク・ウォレンMarc Warrenの出ている
The Priciples of Lust って見たいよ~。 やってくれないかなぁ。
DVD入手不可のようだけど、ユーチューブのチラ見だと、マーク君、きれいだったよ(若いし)

遠い記憶のナポレオンソロが見れるなんて、今年のクリスマスプレゼントね、コレ。
ありがとうー!! AXN。
 



2011年11月3日木曜日

フレディ・フォックス(Freddie Fox) 注目度上昇中?

この数日、フレディ・フォックスで検索して立ち寄って下さる方がいらっしゃいます♪
『三銃士』で注目を得つつあるのでしょうか? 私はまだ未見ですが。
ちなみに、フレディ君は近日放送される予定の『サイレントウィットネス』や、『バレエシューズ』に出ている
エミリア・フォックス(Emilia Fox)の年の離れた弟さんです。 

以前、男にもオカマにも見えないと書いてますが、こんなものを見つけたので、ちょっと貼り付け。
マリリン(Worried About The Boy)

天使のような(?) Ratallack (The Shadow Line) ←クリックしてね♪

Worried About The Boy はカルチャークラブ結成30周年に合わせ日本公開ないかな~と勝手に期待しています。 

The Shadow Line  いつか放映される日を待っています。 (DVD視聴控えめ感想はこちら)
素晴らしいドラマですよ♪


2013.01.27 追記
シャドウラインが、本日より遂に日本放送されます。 フレディ君で検索して来られる方! 絶対見てくださいね。 
↑下はシャドウラインのワンシーンです。 

2011年10月26日水曜日

刑事ジョン・ルーサー 1話は面白いのにね。

刑事ジョン・ルーサー、再放送の第1話をなんとなく見ていました。
これ、1話は面白いのよね。 アリスとルーサーの駆け引きも。
橋の上のシーンなんていいじゃない、すっごく。 ぞくぞくするほど素敵。

ちなみに、アリスの持っていた、包丁セット(ルーサーに骨壷盗まれて、一本抜いて追っかけて行った時の包丁)
日本製だって知ってる人いたかしら? こんなの↓


Yoshikin という、メーカーのGrobalというシリーズの包丁です。日本でもデパートで扱ってますが、
日本国内より海外でのほうが有名なようです。 ウェブはこちら 
私も以前働いていた会社で、北欧の来客のために探してあげて、その存在を知りました。 良く切れますよ~。 
文化、パン切り、スライサーともっています♪  持ち手も刃もステンレスの一体型なので、継ぎ目に汚れがたまったり、
かびたりもしません。 もう、15年近く使ってます。

せっかくお揃いの包丁にも気がついたのに(笑)、2話以降、アリスが申し訳程度に、花を添える(?)かのようにしか
出てこないから、トーンダウンしてしまいます。 まぁ、それだけでもないのですが・・・。

アリスの方がずっと興味深いキャラだと思うんだけどな。
S2はもっと登場するのでしょうか?

2011年10月22日土曜日

The Shadow Line  完全に惹きこまれてしまいました。

今年(2011)のBBCドラマ The Shadow Line.  DVD購入→視聴♪
久々に見応えのあるシリアスなドラマでした。  (ちら見用ビデオがこちらに。)

主人公が黒人刑事ジョナ・ガブリエル(Chiwetel Ejiofor)ということで、ついシーズン2まで近々放映される予定の
刑事ジョン・ルーサーと比べてしまいます。 (話は全然違いますよ) 
こーいう配役って、どうしてもBBCなりのQuota方式採用のように感じられてしまう私って性格悪い…と思いながら。

The Shadow Line、個人的にはジョン・ルーサーよりずっと面白かったです。 こっちは放映されないのかしら?

何しろ渋い。 いぶし銀輝く演技派の役者揃え。 こういう作品こそ天下のBBCには期待します! 
スティーヴン・レイ、クリストファー・エクルストン等々。 
全7話。(なぜ、ビデオは8x50"とあるのでしょうね?) 1話完結型ではなく、最初に起こった事件から、謎解きが続きます。 

主人公は負傷による記憶障害に悩まされ、妻ともいろいろ問題を抱えている、真面目な男。 麻薬取引と警察の腐敗、
そしてそれを暴こうとする人間と隠ぺいする側の水面下の戦いが、メインです。 
毎回、驚愕の展開があり、「えっ!ええ~っ!?」 と息を飲んでしまいました。
そしてこのような刑事ものミステリーですから、もれなく人が死にます。 これがまた、あっさりと一瞬に殺されてしまう。 
大騒ぎをする間もなく一瞬で殺人シーンが終わり、殺人者の冷徹非情さに凍りつきそうになります。 
でもこの殺人者は別にサイコではないのです。 百戦錬磨のギャングオヤジたちの心理戦の緊張感も目が離せません。 

いったい誰が味方なのか、敵なのか…という問いかけは全くなされないのに、その瞬間が来た時にはもう、命尽きている。 「え? どうして?」…と、人間不信が増幅。 そしてやはり「まさか!」と思うどんでん返しに
(考えたら伏線はられてた気もするのですが)、最後に正義も勝ちません。

・・・救いのない暗い話ですね。

大仰なパフォーマンスの一切ない、静かに凄味のある 熟年演技派が揃ったこのドラマで、いつの間にかベテラン熟年俳優の仲間入りをしていたクリストファー・エクルストン。 いえ、まだ実年齢は40代半ばだと思うのですが、
違和感なく50前後(?)の真面目一徹、地味な男の、30年連れ添った妻への深い愛と哀しみを十二分すぎるほどに、
クールに静かに表現していて、泣かせてくれました。 

ステーブン・レイは想定内ですが、(それでも恐すぎた) クリストファー・エクルストン、ここまで渋い役者さんに
成長したんだと、ちょっと感動。 何しろシャロウ・グレイヴから見ている私。
このドラマはサントラが拝借ものでなく、オリジナルスコアですが、クリストファー・エクルストン演じるJoseph Bedeに
ニック・ケイヴの ’As I Sat Sadly by Her Side' と ’No More Shall We Part" 捧げたいです。 この2曲がぴったり! 
オリジナルサントラも素敵でしたけど。 彼の最後の’I love you' には、涙があふれました。

そして、平均年齢かなり高めの出演者の中で、最年少(未成年)ギャングのRatallack演じる
フレディ・フォックス(Freddie Fox) やはり男にはあまり見えない上に、誰かれ構わず色目を使い、
ウィンクを投げかけるお行儀の悪い少年。 ニンフォマニアという言葉を思い浮かべたけど、はまり過ぎ。

『三銃士』に出てるはずだけど、子供と観に行ってみようかな。 ルイ王ならしいけど、ちゃんと男にみえるのでしょうか。 
マリリン(ボーイ・ジョージ話のWorried About the Boy)で男にもオカマにも見えなかったのは役のせいだけでも
なかったのね。昔のポール・ハンプシャー的な美少年。(っても21歳くらい) 何気に体つきも曲線で男っぽくない。

フレディくん、輝く若さのせいか、強面凄みのあるオヤジたちの中で、彼のまわりだけ、後光でも射しているかのように
白っぽく光ってました。(何しろお肌のハリが違いますね~。若いと) このオヤジ集団と未成年のコントラストも印象的。 
しっかり倍以上の年のオヤジを出し抜き、張り合ってました。

もう一人の若手のRafe Spall、彼とフレディくんのイカレ具合は見モノです。 オヤジの冷静さとの対象なのでしょうか。 
オヤジ衆といい、若手(少ないけど)といい、女性陣も真に迫っていて、いい役者ぞろいです。

また、久々にドラマの中のセリフがずっしりと心に残りました。 私はこういう暗くて思いっきり考えさせられて
しまうドラマが好きだけど…暗過ぎて一般的にはダメなのかなぁ?

でもあの『心理探偵フィッツ』がこれだけ再放送されてるくらいだから、イケそうな気もするけど。 
演技派役者の好きな人は観るべきドラマです。

いつの日か、日本放映も有りと思って、黙っておきます、今は。

2011年10月14日金曜日

Elektrokohle  ノイバウテン 80年代最後のライヴ

anbb 来日に伴い、ブリクサ(Blixa Bargeld)  とノイバウテン(Einstuerzende Neubauten)が懐かしくって、
買い漁ってしまったDVD。  何しろ私がノイバウテン大好きだった少女時代(80年代)はネットも
Youtubeもなければ、手軽にビデオ入手なんてできなかった! 今はいいよね ♪


Elektrokohle(Von Wegen) は2009年Uli M Schueppel 制作。 
ここから20年さかのぼった1989年12月21日にノイバウテンは初めて、旧東ドイツでのライヴを行うことになる。 
そのひと月程前に壁が崩れたとはいえ、ドイツ統一はその翌年。 まだ国境があった時代だ。
メンバーはパスポートを持ち、あらかじめ取得したビザを手に東ドイツへと入国する。 
それ以前にも東でコンサートを…という話はあっても、極右やナチ扱いされたり、いろいろと政治的理由をつけられ、
実現しなかった。 彼らの旧東ドイツでの初めてのライヴに向かう珍道中を織り交ぜながら、
かつてライヴに来た観客(旧東独人)に、20年前、そして今を語らせるドキュメンタリーである。

Elektrokohleは彼らがこの旧東独初のコンサートを行った場所の名前である。
そしてクリスマス直前に行われた、この旧東独での初のライヴは、ノイバウテンの80年代最後のライヴなのだ。 
東には存在しないことにされていた、ノイバウテンの初ライヴに来た旧東独ファンに、20年後経って
当時のことを語らせるというアイデアは面白い。 仏大統領ミッテラン(当時)が東独訪問中でいきなり
謁見することになったり、その後の世の中の流れが示唆されているような珍道中。 
東独の劇作家ハイナー・ミュラーの挨拶は 「今日はスターリンの誕生日」で始まる。 
・・・ さすが、昔の東の御国だ。

DVD構成は本体ドキュメンタリー映画(英仏字幕選択できる)、オマケとして、その89年12月21日に行われた2回の
東独公演ビデオ、ノイバウテンメンバーを含む関係者への回顧インタビュー(2009)である。

この東独公演ライヴ映像が素晴らしいのだ。 昔からのノイバウテンファンなら垂涎モノだと思う。
いや、素晴らしいといってもただのVHSビデオで撮られたものなので、画質、音質とも正直良くない。 
ただ、初来日コンサートに行ったような80年代のノイバウテンファンなら、きっと涙する。 ひたすらカッコいい!

まさにこれこそ、『私の愛したノイバウテン』なのである。 

演奏は2回とも、Feurioに始まりYue-Gung と、Kollapsから、Haus der Luegeまで80年代のアルバムに
入っている曲のうちの12-15曲だ。ただのVHSビデオなので、楽屋から入場していくメンバーを追い、
そのまま舞台左側から撮ったものが大半。 これが面白い。 じっくりと誰が何を演奏しているのかが見える。 
そして彼らの迫力は半端じゃない。 観客の熱狂も。 (西も東も人間は一緒だったんだね。)

2009年の回顧インタビューでアレックス(Alexander Hacke)が、2回のコンサートは通しで全力投球で演奏する
ことになり、「若かったからできた」と話す。 初めての東独での演奏にかなり気合が入っているのは確かだ。 
会場では今は無き、スタージ(旧東独公安)が監視しているのも、凄い。

舞台設備はチャチである。 照明もただの白ライト。 演出なんてしゃれた構成もなく、彼ら自身と持ち込んだ楽器、
限られた機材のみ。

でも 私が見た数ある、彼らのライヴ映像の中でこれが一番良い。 気合いも迫力も違う。 ただただカッコいいのだ。
そして彼らはなんと一致団結しているのだろう。 

今世紀になってから見かける手サイン(バンドのコミュニケーションらしい)など、一切ないのに、ぴったり息があってる!
ライヴが真髄、本領発揮するバンドである。 とはいえ、彼らの思い入れの違いなのか。 
2回目の来日公演(大阪)演目と曲は被っているが、かなり迫力が違う。

彼らはみなそれぞれがなんでも屋である。 曲がかわれば、手持ちの楽器(またはガラクタ)を替え、なんでも演る。 
こういうプリミティヴさも私はとても好き。

2回ともLetztes Biestが始まるとき、アレックスが舞台後ろヘ行き、ギターの代わりにケミカル容器らしい、
青いポリドラムを持って戻ってくる。 この曲では彼はムフティ(FM Einheit)と一緒にポリドラムを叩くのだ。 
一回目の時はムフティと並んで座り、ブリクサの右手側にいたが、2回目は、ひとりブリクサの左手側にタンクを置き、
恐ろしく長い脚を折りたたんで正座した。 音調整のためか、彼はまるでそのままひれ伏すかのように体を前に伏せ、
ドラムに触れている。 

身長196cmの彼の、折りたたまれた脚が、胴よりもはるかに長いのにも驚くが、ポリドラムの前に
ひれ伏しているアレックスはまるで祈りでも捧げているかのよう。 
ソフトめのブリクサの声が響く、静かなメロディとともに、この祈りの姿はなんとも感動的ですらある。

そして、Ein Stuhl in der Hoelleをこんなに素晴らしいと思ったのも初めてである。
ここでは機材も人手も足りないのか、パーカッションリズムの部分を勢ぞろいで床を踏み鳴らすのだ。 
他のライヴ映像もいくつか見てるが、のちに見られる打ちならし班らしいのが仰々しい、太い棒を床に
打ちつけているものよりずっと ド迫力なのである。 またCD等のレコーディング分とは比べ物にならない程、
心を打つ音なのだ。

ノイバウテン誕生20周年記念で2000年に作られたドキュメンタリー、Seele Brenntは「リッスン・ウィズ・ペイン」と
いう名称で日本語字幕付きのものが出ているようだ。 
だけどこの2009年制作のDVDは、Youtubeで多少切れ端は見れるが、日本仕様版はなさそう。 
比較的日本でそのまま見れるUS版もないようで、Youtubeコメント欄に見れないと嘆くUSファンの書込みがあった。

でもこのライヴ映像はぜひ通しで見ることをお薦めする。

80年代のノイバウテンファンの方なら、この76分の、彼らの80年代最後でありながら、初の東独ライヴは
DVD購入してでも観る価値大アリである。 残念ながら、アマゾンJPでは出てこないので、
英アマか独アマで買うしかないけど、頑張ってみる(?)価値はあると思う。

リージョンフリーと言いつつ、PAL方式なので日本の既存プレーヤーでは怪しい。(我が家は結局マルチで再生) 
それでも少なくともN〇C等、純国産でない限り、PCでは見れるはずである。(責任は持てないけど)

正直、これのためにマルチプレーヤー買っても、いいのでは思うくらいのお薦め度である。
間違いなくノイバウテン、べストライヴ映像である。



ブリクサ+ノイバウテン関連記事はこちら Einstuerzende Neubauten

2011年10月5日水曜日

シャーロック Sherlock S2ポスター

くすくす笑ってしまいました。
BBCシャーロック S2の宣伝ポスターが出てるそうです。 (↓のリンク)
きっとAlexさんが濃い情報を載せてくださると思うので私は感想だけ ♪

http://cumberbatchweb.tumblr.com/post/11037783978/fantastic-sherlock-s%20eries-2-promotional-picture

なんかメタリックでクールな色調ですね。

ところでタイトル大文字(SHERLOCK)下のキャッチコピー2行を見てくださいな。

              THREE UNSOLVABLE CASES  
                ONE UNIQUE DETECTIVE   

とあります。 もし日本語版でも作れば、『ひとりのユニークな探偵が3つの難解事件に挑む』くらいな感じ?(笑)

ま、こんなもんだと思いますよね。フツー。
そうしたら、IMDb掲示板でさっそく、「いや、And His Blogger も加えるべき」だと…。
ジョンの事もキャッチで説明されるべきだというのです。

つまり 
              THREE UNSOLVABLE CASES
                  ONE UNIQUE DETECTIVE
                        AND HIS BLOGGER 
もしくは  
              THREE UNSOLVABLE CASES
        ONE UNIQUE DETECTIVE AND HIS BLOGGER

であるべきだと。
『一人のユニークな探偵が専任ブロガーとともに3つの難解事件に挑む』ってとこでしょうか。

いやぁ~、気持ちはすっごくわかるなぁ~。 心情だけなら全く同感かもしれません。

でもキャッチとしては2行の方がすっきりするし、そういう案が出て、入念に吟味、深く検討されても
やっぱり最終的には2行にしちゃうだろうな、誰がデザイナーでも。

なんだかみなさん、愛情深くって、微笑ましくって・・・。^^;

ちなみにUK放送が来年初めということで、その場合、来年8月まで見れない!とUS/カナダの方々が絶叫されています。

日本は・・・どうなんでしょうね。 
アメリカより先に!なんてことになったら拍手大喝采ですが。(まずないでしょうね)
BBCのDVD化のペースってどれくらいなのかなぁ?

2011年10月3日月曜日

Die Totale Therapie  ブリクサ(Blixa Bargeld) 出演作品 初見感想

うううっ・・・。 
見なきゃよかったかも・・・。 スリラーどころか、もう、ホラー映画の領域である。
ちなみにこの映画はドイツではなく、オーストリア映画であった。(1997年の作品らしい) 
マカヴェイエフとかにも共通する中欧独特と思われる、狂気がしっかりと含まれていて、恐かったよ~。 
おまけにマカヴェイエフのように笑っていいんだか悪いんだか…のような居心地の悪さどころか、思わず、
こっちが逃げだしたくなるような、ストレートに恐ろしい光景が何気に大げさでもなく、平然と流されるのだ。 
何度、「ひっ」と息を飲んだことか(特に後半)。

もうちょっと若いころなら、このくらいへっちゃらだったかもしれないが、もう限界である。
最後にはほぼ「そして誰もいなくなった」状態なのだが、いや、人がまるで、蠅たたきで叩かれるハエのようにあっさりと
殺され、息絶える。 このペース、今、別途見ているThe  Shadow Line というBBCドラマの殺害ショットに匹敵する。 
The Shadow Lineは2011年のドラマ。 ある意味、ミステリーとして、非情さを息を飲むほど効果的に演出してるなぁ…と
感心していたのだけど、先人が前世紀中にいたのか…。 いや、無関係だよね。
The Shadow Line は殺人者の冷徹非情さの効果的な演出であり、Die Totale Therapieは狂気の直球攻撃?

何しろ、あのブリクサ演じる怪しいセラピスト、ロマン・ロメロ博士 Dr. Roman Romero(マンガみたいな名前)が、
最後まで見てみれば、唯一正気で普通の人間だったかのように見える映画だ。

ブリクサはおそらく40歳くらいの頃? 普通にイイ男である。スピーチの声がとてもいい。
患者として集まってくる集団が、一見普通に悩みのある人々にしか見えない。(遊びに来てるのかみたいな参加者も)
これが実は半端じゃない闇を抱えた狂人が大半。 それも博士の死後、殺しあいが始まってやっと判明してくる。

博士死亡までは薄気味悪い、カルト集団の意味不明、見たくもない修行の様相であるが、後半はペースも恐ろしさも
倍増どころではないのだ。

そして中欧出身の監督の映画によく見られる(気がするのだが) なぞの登場人物。 
ストーリーのカギにでもなるのか、ただの通行人なのか、不明なまま画面に現れ(セリフひとつなく、
風景に溶け込んでいる)、最後まで何だったのかわからないまま終わる登場人物。
ストーリーとは無関係そうなのだが、これが、もういいようもなく気味悪かった。
ちなみにこの謎の人物はDVDカバーになっている。なので、謎の・・・でなく、実は重要人物かもしれず、
何か見落としたのか、もう一度見て確認したい気もあるのだが、2時間余りのこの映画、このホラー度でもう一度見るのは、
かなり気合を入れないとムリだ。 いや、いくつか、あれは何だったのか・・・と字幕英語のまずさだけでなく、
見落としがあるようで、見直さなきゃ落ち着かないのもあるのだ。 (字幕のまずさは古今東西同じのようである)

エンディングの恐怖感ったら、ありゃしない。 映画館の大画面なんかで見た日には、もう、数日眠れなくなりそうだ。

ここまで、そら恐ろしい狂気を、まるでとある一週間のように描いている映画として、完成度は高いと思う。
良くできた映画なのだ。 ただ、恐すぎる。うなされそう。

そして、あのブリクサに、狂人でなく(いや、狂人かもしれないが)カルトチックとはいえ、かなりフツーな、
セラピストを演じさせ、その他一見フツーそうな人が皆狂人…という、監督の演出采配にひれ伏すしかない気持である。

もう一回きちんと見てから、ちゃんとあらすじも書きとめよう。(本邦公開なぞあり得なさそうな映画だしね)

あぁ、恐かった・・・・・。 寿命が縮んだ気がする。 今日は早く寝よう。




ブリクサ+ノイバウテン関連記事はこちら Einstuerzende Neubauten

2011年10月2日日曜日

ANBB 来日コンサート (恵比寿リキッドルーム)

昨晩行ってきました。

もうずっとコンサート類からは遠ざかっていたので、こちらのリキッドルームも来るのも初めて。
今まで私が見に行ったブリクサ(Blixa Bargeld)がらみのコンサートの中で一番小さい場所でした。
ノイバウテン(Einsuerzende Neubauten)初来日だって、倉庫みたいとはいえ、もっと広かった。 
オマケにあまり人が多くないのだ。 なんかさびしいなぁ。

後方のちょっと高台になっているカウンターコーナーをゲットしたので、そこに居座ることにする。 
ステージは良く見える場所だ。 このトシになって群衆の中でもみくちゃにはなりたくないわ。

前座が1時間。長かった。8時になってようやくANBB登場。人も増えてきた。
演奏が始まっているのに、グループでしゃべっている輩がうるさい。

なので、特等席!と思ったカウンターを離れ、前へ。 26年前と違ってもみくちゃになるほど暴れる人などもおらず、
すっとほぼ最前列に入り込めた。 前に来てよかった。

久々のブリクサ! プロモで見かけるような、顔を細く見せるための(?)、髪を顔に向かってなでつけるような髪型でなく(ファンなのかその髪型をした男性もいた)、普通に後ろになでつけてあって安堵。 
最後に見た16年前はまだ多少ツンツンさせてたし、何より、スリムであった。
シックなスーツは変わらず・・・であるが、明らかに5~6サイズはアップしてる。 
きっちり締められたベストのボタンに腹回りが感じられるのが…。

眼だけが昔とそれほど変わらない表情のままな気がした。 やはり、何気にくるんであげなきゃ…感を誘う目だ。 
今や、ちょっとかわいいおっちゃん。 いや、私だって今や立派にオバサンだから、人のこと言えないんだけどさ。

30年前とは音響機材事情が全く違うのもあるが、デジタルなコンピューター管理に頼っている。 生音がなさ過ぎて、
私のように、ブリクサを見ることが目的の古いファンならともかく、ライブめぐり組にはちょっと納得のいかないライブだったかもしれない。

ブリクサの声は変わらず、昔ほどマイクにかじり付きはしないが(たぶんマイクの性能が今はずっとよいのだ)叫ぶ。 
私は彼が自分の声を楽器の一部のように叫び、音を作るのに使うのが好きなのだ。
ANBB  CD に入っていた曲は一通り披露したが、おそらくCD収録時にはピアノだったり、弦楽器だった美しい音が
すべて録音で賄われていた。オマケに音質がいまいちであった。

ブリクサが何度も相方のAlva Noto(T-1000みたい)を じとぉ~んと何か言いたげな目で見つめていた。 
どうも、音構成がブリクサが思っていたものと違っているよう?   明らかにビートのテンポの変わる場所が、
歌とずれてるのもあった。 リハーサル不足? そしてブリクサがずっと右手に持っていたiPodのような小さなものは何?

といろいろ思いながら、それでも16年ぶりのブリクサの生姿も生声もうれしい。
アンコールの最後の曲で、音が止まった時にブリクサが一言 "That was a good one!" とT-1000に向かって言った。

なんだよ~。 やっぱそれまでは外してたんじゃん! 思わず吹き出してしまった。

ブリクサはT-1000の肩を抱き、頭をなでなでしながら退場していった。 T-1000は小柄なので、すっぽりと
長身のブリクサの腕の中に納まっていた。

思わず、「今度はノイバウテンで来てよね!」とブリクサの後ろ姿に向かって叫びたい衝動にかられたが、
それはいくら何でもT-1000に失礼だと気づきやめた。

ノイバウテン初来日の頃(85年)はバブル真っただ中。 あの当時、それでもインディーズであっただろう、
ノイバウテンのコンサートにあれだけの群衆が集まった・・・ってやっぱ、時代もあったんだろな。
バンドのメンバー全部来て、わけのわからん、機材だか、ガラクタも持ち込まれていたライブであった。 
2度目の時は会場はグレードアップしていたし。

今回は何気に欧州景気の悪さと、日本の景気の悪さも反映されているかのような、かつてに比べると
かなりシケたコンサートであった。 すべてに経費節約感が感じられた。 
(チケット代は初来日時の倍のような気がするが)

太ったおっちゃんになったとはいえ、久々にブリクサ見れたのはとてもうれしかった。
30年前の『この世で最も美しい男』である。(←これ自体、いいかげん恐しい気がするけど)
もう、ほとんど勝手になつかしい友のような気分になっている。

ここまで来たら、あなたの訃報を聞くまで、近所に来たら、観に行ってやるわ…という気になった。
最前列でじっと見つめてあげるよ、最後まで。 だから、また来てよね。


ブリクサ+ノイバウテン関連記事はこちら Einstuerzende Neubauten

2011年9月28日水曜日

ブリクサ(Blixa Bargeld)出演作品+ 欧アマゾン比較

あと数日で久々のライブに行く予定のANBB。 
10代の頃に好きだった、ノイバウテン(Einstuerzende Neubauten) とBlixaが懐かしくって、
Youtubeめぐり → 出演作DVD探しに走ってしまいました。

VHSなら持ってた半分人間(1/2 Mensch)のDVD買い直しに続いていくつか手配。
手配するにあたって、各アマゾン当たりました。 そして今日ふと、アマゾンJP見てみると
  
半分人間 売切れ! 
Die Totale Therapie  売切れ!

前、私が見たときには残っていたのに。やっぱ、今回の来日で懐かしくって買い求めている人がほかにもいるのね!

アマゾンJPのいいところは プライム会員になっていると即日で届けてくれるところである。(しかも送料無料)
でも、日本の国土を経由するとすべてがやや割高。 

半分人間(1/2 Mensch) は早く見たくて(気になったことを確認したくて) アマゾンJPで購入。¥2,121なり。 
昔のVHSが一万円以上はしていただろうことを思えば全然、いい御買い物である。

Die Totale Therapie  なじみのアマゾンUKで確認したら、なんと98ポンド! えっ?? 1万円超えるDVD?? 
映画ひとつなのに送料入れたら¥12,000くらい? それはちょっと、かなり高いなぁ。

めげずにアマゾンDE(独)を見てみた。 おおっ!こっちなら44ユーロ! だったらこっちね・・・と即クリック。 
通常配送にしたが、送料だけで15ユーロ。 総額59ユーロ(6200円前後)なり。 数百円DVDに慣れると高い気はするが、まぁ、いっか。

その後、アマゾンJPでもおいてあったのを見つけたのだ。 日本語がついているわけでもない、インポートものである。 
えーっ??? 23,800円!?  「そりぁないだろぉ、高すぎるよ」と思っていたのが、すでに売切れていた。
誰かこの23000円のDVD買ったんだ・・・。 すごい。

それから、アマゾンDEで↓2点も手配。

Seele brennt /Nihil oder Alle Zeit der Welt
Elektrokohle

今回の探索で気が付いたこと。
  • アマゾンUKは傘下の出展者からのモノは国外配送不可が多いがアマゾンDEは結構OK。
  • アマゾンUKは1点につき2ポンド前後の送料を点数分加算するが、アマゾンDEは14ユーロ 一括である。 (複数口で買った方がお得)
  • アマゾンUKは発送までに最低でも2-3日ほどかかるが、アマゾンDEは即日または翌日出荷。
  • 消費税率はUKが一番高いのか、国外出荷の場合、表示価格より割引度が大きいのはUK品。
  • アマゾンFR(仏)は一度だけ購入歴あるが、やはり送料がUKに比べて、ずっと高かった。
ちなみに上述↑の2作品はまだ在庫有りましたよ。(ほんの数点ですが) リージョンフリーの英語字幕付き。 
2点まとめて買って40ユーロ強(4500円程?)でした。

Die Totale Therapie はブリクサが 肉付きがよくなってからの出演作ですが、↑ 2点は、ノイバウテン初期の細身のまま。 
教祖(と勝手に呼ぶ)ニック・ケイヴに 『この世で最も美しい男』と言わしめた頃の面影ばっちり。
 (Elektrokohleはライブ)

やっぱあの半端じゃなくスレンダーな姿を見た人間としては、細身のブリクサがなつかしいよね。
16年前に私が最後に見たときも、骨皮度合いは下がったとはいえ、細かったのになぁ~。 その後即太りだしたんだね。
いや、意外と童顔で(痩せてた頃には気付かなかった!)、可愛いし、チャーミングなおっちゃんになって、
まぁ、うまく年取ったとは思うけどさ。 

80年代にはどうあがいても入手不可能だったこれらの作品。
古くからのファンの方々。 21世紀のテクノロジーに乾杯♪ アマゾンDEへGo! 
ボタンをクリックする場所は同じです。

追記: DANDY だけはフィルムブックしか見つけられずしょんぼり。 DANDYが一番欲しいんだけどね。

追記2: 10/4 訂正。上述のDVDはリージョンフリーを謳っており、パッケージにもそう書いてあったが、実際は
そうではなく(一部リージョン2であった)、結局普通の国産BDプレイヤーでは再生できず、マルチで再生した。
ちなみにDie Totale Therapie, Seele brennt、Elektrokohle は英字幕ありだったが、
Nihil oder Alle Zeit der Welt はドイツ語音声オンリーであった。


ブリクサ+ノイバウテン関連記事はこちら Einstuerzende Neubauten

2011年9月25日日曜日

BBC現代版Sherlockバトン 番外編☺

私はたまにIMDb掲示板(message board) に参加して遊ぶ。 IMDb自体は仕事中にもちょっと一息、と、チラ見することも多い。 そこそこにヘビーユーザーかな。

数日前、シャーロックのセクションで、DVDにのみ収録されている『パイロット(放送されなかった60分バージョン)の
方が好き!』と声を上げている人がいて、なが~い長いスレッドになっているのを見つけた。 まぁ、それは好みだからさ。

その中で、実はバトンでは(当然)はずしたけど、私がいっちばん好きなシーン(というよりショット)をやはり『素晴らしい!』と言っている方を見つけて思わず、きゃ~!!

放送分の「ピンクの研究」では省かれてるが、被害者のピンクのスーツケースを探しに飛び出していったシャーロックは
屋根に上る。 そこへとぼとぼと外に出てきたジョンが天空を見上げてシャーロックの姿を見るのだ。
(この後に、ジョンがブログにシャーロックをMad manと書いたのはすごく納得)

月夜の天空を背に屋根の上に立つシャーロック。 これがゴシック調でクールでとても美しいのだ! 

即 'reply' クリックして参加♪

『未放送分も含めた全話の中でその屋根の上のショットが絶対ベスト。 一番気に入ってる。 
ゴシックですごく美しい絵だった。 私は総合的には放送分の方が好き。 
メタリックでちょっとサイボーグ的な感じのシャーロックはいいと思う。 
でも、でもね、このショットと、薬を打たれたシャーロック*(すごくエロティックに感じた)は
放送分のどこかにいれてくれたら良かったのに。』   注* 放送分は話の展開が変わったので、片鱗すらありません。

送信して、仕事に戻るとメールボックスに何やらIMDbから来ている。 あれ、却下でもされた?と思ったら、
「コメント来てます」の案内だった!

早い!(早過ぎる・・・) 私が送信してたった2分後! やっぱシャーロック掲示板ともなれば、24時間参加者がいるんだ。 
今までのレス書込で最短である。 そもそも私が送信したのは7月に書かれたコメントへのレスだ。
それ以前のレス書込(込まれ)の最短記録は2時間後であった。この時も想定外で驚いたけど。

『あのシーンは美しかったよね☺』

そして夜自宅でPCいじっているとまたもやIMDbからのご案内。 今度は『エロティックなシャーロック』にそう思う! 
って言ってくれた方が! うれしいわ。

IMDbに書き込んで12時間以内に2件も返信されたのは初めてだったので、シャーロック掲示板に参加する人の
絶対数の多さに驚くとともにちょっとカンドー。

で、今日ふとIMDbを見てみたら・・・・。
あらあら・・・ほんの二日ほどの間に、私へreply してくれた方からまたスレッドが伸びてるじゃない。
それも私が書いた文章そのまま引用して、 『あれは美しかった!』『私もあのシャーロックはエロティックだと思う』
『放送分に入れておくべきシーンだった』と言ってくれている方々が! 
屋根の上のシャーロックを『夜の闇から生まれ出てきた別世界のクリーチャーみたい』と表現してくれてたり。 
そう、そうなのよ! ひと様の語彙の広さに触れるのも、クリアに代弁してもらる上にありがたいわ。

あんまり声を大にして言っちゃイカンかなと遠慮してたんだけど(?)、これだけ賛同してくれる人がいるならいいわよね! と(勝手に)背中を押されて、宣言しちゃいます。

月夜の天空を背に屋根の上に立つシャーロックのシーンが
一番好き! どーして省いちゃったのよぉ!!!

このシーンは入れてもストーリー展開に影響はない。 放送分で使われた、パイロット撮影時よりもずっといいカメラで
撮影していれば、さぞかし、ピンっとはりつめた美しいショットだったろうな…と思うから、余計に悔しくって。 (←あほか)
パイロット撮った日はたまたま月も出て晴れた夜だったが(でも現場到着時は雨降ってたな)、放送分収録時には
月がなかった…程度のことなのかもしれない。 
だけど、使う機材の差って大きいのね、ホント。 カメラワーク全然違うものね。(放送分の方がずっといいです。)

『薬を打たれたシャーロック』は話の展開が60分と90分では違うので、これ入れろ…というのはムリが有り過ぎるかも。
それに、放送分で確立されてるシャーロックのキャラには似合わないシーンでもあるかな。
ある意味、しょーがないけど、でも良かったんだよね、コレ。すっごくエロティック。 眼福です。 
ヘンタイ入ってて、クチにしちゃいけないかな…という気も多少あったんだけど、同意する人もそれなりにいるし、いいよね。
確か、これらはDVD買わないまでも、ユーチューブでもアップされていたと思います。
とってもってもとっても素敵なシーンなのに、削られてしまったのがザンネン。

はるはるさん、だいこくさん、またもや、お題目かってに拝借してごめんなさい。

2011年9月21日水曜日

またゲイなの? ベネディクト・カンバーバッチ(Benedict Cumberbatch)

シャーロックでかなりご贔屓になってしまったベネディクト・カンバーバッチ。 今度は届いたDVDで遊んでます。 
やっぱり声がステキ…と一歩も成長しないなぁ、私は。

ところで私が未だに定期購読してる、お堅い映画雑誌Sight & Sound。* 読むのに体力気力のいる雑誌ですが、
先日届いた10月号、トーゼン、Tinker Tailor Soldier Spy がフィーチャーされていました。 
この映画については詳細にレポートされている方がいらして(情熱に脱帽)、私もじっくり読ませていただきました。

届いて開封してチラ見で、目に留まったのがコレ。↓ ベネさん(左)とゲーリー・オールドマン(右)の1コマ。
左横にある赤文字の注釈に目が釘づけに・・・!

えっ?  unequivocally gay って・・・? 疑う余地もなく、ゲイ???
せっかくの特集は後でじっくり読むとして、ちょっと拾い読み。

ありがちな、原作ではこうだったが映画での解釈はこうで・・・との説明と苦言(?)の一部ですが、
『(原作の)Smileyの右腕である、Peter Guillamは、中年で、不本意ながら、ストレート(ヘテロセクシャル)である。
他の面々同様、具体的に再生しづらいキャラクターだ。 だが、ベネディクト・カンバーバッチ演じるGuillamは
若く、ハンサムで、ゲイである。』

あの~、そうなのですか?
私は原作も読んでないし、ミーハーでこの映画を楽しみにしているだけですが。

ぶっちゃけ、「原作では妻に愛情を感じていない、くたびれた中年男だったのが、映画のベネディクト演じるギラムは
若くて 、カッコいい、ゲイであった」ってこと?

クソ真面目なこの雑誌がおちゃらけで、無実の人(あ、差別的?)をゲイ扱いしていじったりはしないと思うので、
そういう話なのでしょうね。

ベネさん、また静かに男に熱い視線を送るんですね。 
(それがオハコになりつつあるのでしょうか?) いや、でもかなり期待しちゃったりして。

日本の劇場公開とDVDとどっちが先かわからないけど、もっと楽しみになってきたかも。(笑)


* Sight & Sound  2011 October
この雑誌、EMPIREとかPREMIERみたいな、楽しく読める娯楽映画雑誌とは違って、真面目に議論を吹っ掛けます。 
本来の対象が業界人+学者らしく、特集や分析とかは、かなり深淵に、特定の監督とか興味のあるテーマの特集記事に
あたるとすごく読みごたえがあるのです。 チラ見で惹かれるものがないときは全く読まなかったりもしますが、
年に何回かは取り続けていてよかった!と狂喜乱舞することがあるので、未だ購読中。 
難点は文章が格調高めで、知らない単語遭遇率がヒジョーに高い。 で、潔く辞書引いてみれば、なんのことはない、
いくらでもわかりやすい言葉があるじゃないか~と拳を握ってしまうようなシンプルな言葉の『フォーマルな言葉』なんて
注釈がついてて、ムッとすること多々。 昔、英作文で、例えば enough でなくsufficient と正式に書けと✔つけられるのを思い出すのです。 (英語圏では✔はOKマークですが。)
インディーズやアート系の映画も好きな方、映画史や、映画と社会の関連に興味のある方、活字の熟読が趣味で
苦痛でない方オンリーでお奨め。

2011年9月20日火曜日

若気の至りだったはずが・・・ノイバウテン

ブリクサ(Blixa Bargeld)への回帰が始まって数日。
ANBB  Minikryもとても気に入った。 たぶん、ノイバウテン(Einstuerzende Neubauten)初来日で見に行ったような、
昔からのファンの人には、30年近くを経たブリクサとしてすとんと受け入れられる音だと思う。 初期を彷彿とさせるノイズも有りながら、成熟してそして美しい。 電子音がちょっとDead Can Danceを思い出させるかな。 
どちらも泣けてくるほど美しい音よね。

そして、私は一体どうしちゃったんだろう??

懐かしいノイバウテンも一緒に聴きなおしてみるだけの気持だったのが・・・。

奥に追いやっていた記憶が戻ってきて、患者O.Tと半分人間 だけじゃ納まらなくなった。 
記憶にある、ブリクサの声を探す。 馬のジャケットのレコードあたりで、すれ違いを感じてフェイドアウトに向かったはず。
持っていたレコードは2枚だったと・・・。でも、記憶にある音が揃わないのだ。
調べたら、もう一つあった。 Kollaps というのが。こっちの方が古い? そして、これだった! 私が初めて聞いたのは。 
そう! この音! Negativ Neinもある。 でも、Schwarzが見つからない。 どこよ?

記憶って以外とあてにならない。患者O.T.からしか覚えてないなんて。

そして、20年近く前に『若気の至り』と結論付けて、クローズ(卒業?)したはずのノイバウテン初期3枚程にまた、
どっぷり浸かっている。 何気ない鐘(とは別の物体かもしれないが)の音や、Armeniaを聴くと涙が出てくる。 

破壊音の合間にとても美しい。 この音、ノイバウテンだったんだ。 しみじみと懐かしい。そしてなんて美しいのだろう。

でもこの感覚ってヤバいよね? いわゆるバタードの人(被虐待者)が相手にちょっと普通に優しくされるのを過大評価
してしまうのと同じ傾向? コントラストがより引き立てて…とでも言えばまるく収まるのだけど。 

Armeniaのイントロのメロディの部分を、私はずっと、勝手にLegendary Pink Dotsだったと脳内変換していた。
なぜ? そしてLegendary Pink Dotsが好きだったのはノイバウテンの延長だったのだと初めて気がついた。

とことん、自分の記憶を確かめたくなって、半分人間のDVDも購入。
・・・・ 人間以外の有機物質はちょっと受け入れ難い。 私はこの手のグロだけは遠慮する。 蟲系はダメ。 

でも、無機質なガラクタをメンバー紹介とともにカタログよろしくつけてある仕様にガク然。 
金属材質、規格・・・ すっかり忘れていたけど、私はそんな昔から、こんなものを見ていたの?

このガラクタ扱いの無機物質は、今の私にはすべてなじみ深いものである。 
何の因果か、はずみで工業製品にどっぷりつかるはめに・・・と思っていたのだけど、この色気のない、無機物質と
共に歩く道は、ただのはずみじゃなかった。 意外とノイバウテンが発端?  

2回目の来日公演(91年頃?)は初回と比べてはるかに穏やかなものであった。場所も普通のホール(大阪)だったし、
客層もかつてと大きく違っていた。 その時に、彼らは新作アルバム曲でなく、昔からの曲を、控え目な別アレンジで
演奏したのである。新規ファンらしい人が帰りに「知らない曲ばかりだったね」と話してるのを聞いた。 
私にはなじみの曲ばかりだったが、ノイズがトーンダウンしたことが不満だった。 このころすでにブリクサも髪の
ツンツン逆立ては控えめに、黒革でなく、シックなスーツで登場するようになっていた。

昔はネットもなかったので、今検索ですぐ見れるような、30年近く前のノイバウテンの写真ですら、当時は知らなかった。
レコードジャケットにのってる分くらい(ほとんどモノクロ)。 ブリクサの目が真っ青だということも初来日公演前に
認識なかったかもしれない。 痩せた背の高い人ということくらい。

ブリクサは意外と、破壊音の割には全く恐怖感を煽られない人であった。 胎児のよう…と思ったくらいだもんね。 
皮膚の薄そうな、ひりひりとしてくる、毛布かなんかでくるんで保護してあげなきゃいけないような感じ。 
冷静に思いだしてみると、不思議な体験。不思議な感覚。 あの破壊音とセットで、ダークで過激な出で立ちで、
ヒトと思えないような声を発して、あのはかなげ感?(ちょっと語弊ありかな)。 
もみくちゃにされて立っているのがやっとの状態で見て感じたこと。
でもあのひりひりした感触は初来日の時だけ。 なんかギュンターグラスのブリキの太鼓と似た感覚だったかも。

逆にニック・ケイヴなんて、どこか教祖様的で、(ステージ上で)目前うろうろされると、恐れ多くて何気に緊張した。 
きゃぁー♡ って感じじゃないんだよね、恐くて。 バースディ・パーティの頃から、狂人枠をはるかに超えた狂人イメージ。

教祖様にスカウトされたブリクサって90年前半頃まで、職人らしく実直に役割を果たしてますって感じだった。 
この人絶対真面目なA型人間だろうな・・・みたいな。(実際はどうか知らないが) 
ブリクサひとりでかなりBad Seedsのビジュアルレベルを上げたし、色々貢献度高かったよね。
それでも教祖様の存在感には負けてた気がする。(いや出しゃばらなかっただけかも)

その後、全体的に音楽とか追っかけなくなって、すっかりご無沙汰してしまっていたけど、
Youtubeがすべて埋め合わせてくれるのね、今の時代は。

今改めて見ると、ブリクサって長身だし、脚は恐ろしく長いわ、少女漫画のキャラ実写にしたみたいな、にーさんだね。
それを目前に胎児なんて考えてた冷めた少女の自分に頭痛が・・・。
DANDYのショートフィルムとしての出来はけちょんけちょんだが、若いブリクサは文句なしにカッコいい。 
アカペラで歌ってる姿はほんと見惚れる。


 Youtubeじゃなくってどっか通しで入手できないかなぁ。

ニック・ケイヴも似たような 長身、長い脚。でも、なぜか少女漫画系には全く見えないところがww。 
やっぱ教祖様はこわい…よくあんなにコンサート行ったなぁ。 From Her to Eternityはすごく好きだったけど。 
教祖様は声がとても野太いので(低いなんてもんじゃない)、あのくらいに音も激しくないと合わない気がする。
メロディアスな歌が全然に合わない声…だと思っている。(なにげに演歌調に聞こえちゃうし)

9月30日がANBBが終わったら、熱を冷まして通常生活に戻ろう。

さらに30年後くらいにばーさんになった自分がこの音を聞いて、どう思いだすのか、興味がある。
『若気の至り』と思うのか、やっぱ懐かしんで涙してるのか。(笑)

ブリクサ+ノイバウテン関連記事はこちら Einstuerzende Neubauten

2011年9月13日火曜日

ブリクサがやってくる。 Blixa Bargeld

シャーロックバトンを考えていた時。 思いつくままだと多くなるから絞らざるを得ない。

『シャーロックを表すキーワード』というので、絞って落としたひとつが、『魔の〇歳児』 さぁ、〇は何にしよう? 
こども、赤ちゃん‐胎児・・・よりは明確な意思があるよなぁと思いながら、ふと、ブリクサ・バーゲルド(Blixa Bargeld)を
思い出した。

高校生の頃、好きだったノイバウテン(Einstuerzende Neubauten)というバンドのリーダーである。 
実生活でこのバンドのことを語り合える人にはなかなか巡り会わない(日本では特に)。 
たまに知っている人にも遭遇するのだが、「昔好きだったんですぅ~」なんて言おうものなら、
「えっ?それはまた・・・」と引かれる。

そうそう、ノイバウテン初来日公演(京都)の時、ステージ上の彼をみて思ったのだ…

おなかの中でまるまってる無防備で無垢な胎児みたい・・・って。 理由は今も不明。 ただそう感じたのよ。
それを思い出した。 思い浮かべた時の感触が、子供が透けるシャーロックと似ていたのね。

コンサート自体は激しかったな~、ケガ人くらい出てたかもしれない。 私も靴つぶしたよ、確か。
すっかり記憶の引き出しの奥に入り込んでた。

そこでさっそく『あの人は今』サーチ! 今はググれば何でも出てくるから本当に便利 ♪

そしたら、なんと9月末に来るんだって! わ~、すごい! グッドタイミング!
よく考えたら、私、Blixa って一番よく観に行ってた。

初来日の時(26年前!) 2回目の来日もたまたま帰国中で、ひょいと行った。 おまけに彼はニック・ケイヴと一緒に
いたから(Nick Cave & the Bad Seeds)、そっちの来日公演でも見てる。 ロンドンでも行った。 計4回!

ひたすらコンサート詣でをしているわけでもない私が、一生の中で行ったコンサートのうちの4回ってすごい頻度だ。

これはぜひ行かないと…という気になって、ちょっと今のご様子を探る。ついでに直近のCDとノイバウテンのCDも。 
実家のレコードどうなったんだろうね? 私的には持ってたレコードの買い直しで、初期の物だけでいい。 
2回目の来日コンサートの時に、ちょっとずれを感じつつあったから。

何を隠そう、私はノイバウテンの半分人間(Halber Mensch)のビデオも持っている!(威張るほどのことかいっ) 
棚を探したら出てきた。VHSなので、もう見れないけど、白虎社という、不思議な白塗り舞踊団が踊っていた。 
このビデオ、大学の生協に置いてあった冊子のプレゼントになっていて、ハガキ送ったら当たっちゃったのよ! 
エントリしたのが私だけだったんじゃないかと秘かに思ってたけど。

ぱっと思い出せるノイバウテンの曲。

Halber Mensch
Fuetter Mein Ego  (・・・じゃなくて、これってYue-Gungという、当時の話題作?だったのね)
Schwarz


30年近く前の話と思うとなんかフクザツ。 でもチケット早速買っちゃった!
直近の Mimikry はAlva Noto という電子音系のユニットとのコラボ。 こちらがメインなのかしら?(先に名前が来ているし)

でも歌っているのはBlixa。 
キュインキュインキュインと鳴り響く音は相変わらず、らしいなぁ・・・と思っていると、英語で歌う声も。 
あら~違和感…。 英語で歌ってたら、ラジオでかかってもBlixaだなんて絶対気づかないだろうな、私。

私の記憶の中のBlixaの歌はすべてドイツ語だった。 私の知る限り(って初期3アルバム程度?)ノイバウテンも
英語の歌なんてなかったような…。 

ニック・ケイヴと一緒の時にバックで英語で歌っていたかもしれないが、ヴォーカルはニック・ケイヴだったし、
ブリクサはギタリストだった。

だから、英語の歌声に馴染みがなかったんだ。 ちょっとびっくり。 でもなんていうのだろう。

30年近く経過した今、ブリクサのまるまり具合がこっちのまるまり具合(?)とそれなりに合っているのだ。 
2回目の来日公演行った時(20年くらい前?)よりも、感覚的にすり合わせがずっといい。
何気に美しいメロディも歌ってる。 (…ちゃんと音階でも歌えるんだ)

最後に見てるのがロンドンのニック・ケイヴだ。 これももう、たぶん16-17年前。 うわぁ・・・。

日本に戻ってきてからライブも行かなくなった。 上京してすぐの時にニック・ケイヴが来日した記憶があるが、
金欠だったし、 確かスタンディング5000円ってアリエナイ!と思って、行かなかった。 
だってロンドンでダフ屋に吹っかけられたって、20ポンド(当時3000円くらい?)も言われたことなかったんだもん。 
いつも2000円くらいの感覚だった。 以来、行かなくなってしまったのだ。

どこで軌道修正したのか自分でもよく分からないままだけど、結構、地道に働く生活になった。 
今の私はまるで役所勤めのよう。 この上なく堅気なのだ。

子供もいるし、子供の情操教育には適さなそう・・・ということで、こーいうのは、この数年ずっと横に置いてきた。
でもそろそろ解禁してもいいかな。 意外にも子供はYue-Gungに合わせて踊ってるし。 

『あの人は今』ついでに画像もいろいろ。

26年前に見たときはこんな感じだった。 この大きな碧い眼はインパクトあったよなぁ。 この頃は特に細かったから、
眼がやたら目立つし、よけいに暗がりで真っ青に光ってたよね。 今はかなりお太りになられたようだけど。

画像が結構上がってくるけど・・・ 男とキスしてる写真が数点。 なぜ男とのばかり?

なつかしい! マーク・アーモンドとキスしてる画像まである。 リアルタイムで雑誌に写真掲載されてるのみた。
(Fool's Mate?) どちらも激しい人だが、激しさの向きがかなり違っていたので、交流なんかあるんだ…と思って
みていた記憶が。 これも少なくとも20年以上は前のはず。

あっれ~、ニック・ケイヴともキスしてる。 髪型と肉付き具合から見て、最近っぽい。
このふたりもそんなことするんだ。 この二人は寄り添って歌っていても、アヤしさ、いかがわしさを全く感じなかったのに。 
見た目がハードすぎ? 狼のようなコワモテ(でも男前だったよ)のニック・ケイヴだと、狂人チック過ぎて、
あまり、そういった感触が感じられなかっただけ? ふたり並ぶだけでいかがわしかった、バウハウスのピーターや
ダニー君とは対照的。 そういえばBauhausのMaskのPVが初めて見た実写の男二人のキスだったような・・・。

っつーよりも! 今は二人とも(ブリクサ&ニック)もう、50歳過ぎてるよね? オトナになれよ~! なんで今更・・・。
50オトコふたりが目の前でキスしてたら、かなり引くと思う。 私は絶対にひく。 目のやり場にすごく困ると思う。 
だからなおさら合成して喜ぶ人もいないだろうから、ホンモノなんだろうな、この写真。 
この二人、昔はそんな色っぽい(?)雰囲気、全然かけらもなかったのにどーしたんだろ? 流行り? 
だったら、そんなこと、若いコにまかせておこうよ。
偏見で悪いけど、額の後退した狼オトコと巨漢の組合せで、絵的にあえて見たいと思わないの。 
20年前なら許容できたと思うのだけど。 ゴメンナサイ! でも来日は楽しみにしてるわ。
(ここに男とキスするBlixa 数点貼るのも憚れるので、興味のある方はBlixa Bargeldでぐぐってください。)



ブリクサ+ノイバウテン関連記事はこちら Einstuerzende Neubauten

2011年9月12日月曜日

【答えて】BBC現代版 Sherlockバトン【回してね】

タイトルそのままお借りしてます。

終始マイペースの私にしては、珍しくひと様と共有できる時間帯ではまっているシャーロック。
せっかくなので参加してみます。
お立ち寄りになられた方、既出でなければ、この機会にぜひ参加してみてください。

参加される方は作成された はるはるさん のサイトからお願いします。(直で回答もできるみたいですよ)

Q1ドラマでお気に入りのシーンは?
絞ります。
・ 1話 フラットシェアを口実にジョンを口説いているシャーロック
・ 1話 レストランでのジョンとシャーロックの勘違い (一番笑った)
・ 1話 ブランケット被せられたシャーロックがプロファイルの最中にジョンを見た瞬間
・ 3話 シャーロックが拗ねて丸まってから爆弾破裂まで。(シャーロック一連の動きが好き)
・ 3話 自分の胸ポケットに入っている携帯をわざわざジョンに取らせるとこ。(何気に切ない)

Q2シャーロックとジョンとのお気に入りのBromanceは?
・ ダントツで3話プールで体を張ってシャーロックを逃がそうとするジョンかな。
 (自爆も辞さない心意気が泣かせるじゃない)

Q3シャーロックをキーワード5語で表すと?
・ 超人  猛突直進  視野狭窄  独善偏執の美学  様式美    

Q4ジョンをキーワード5語で表すと?
・ 猫かぶり  底なしの深海  実用的  忍耐強い 二面性      

Q5あなたの一番お気に入りの回は?
・ 3話 → 1話 → 2話

Q6シャーロック、ジョン以外でお気に入りのキャラは?
・ マイクロフト

Q7サラとモリ―どっちが迷惑被ってる?
・ モリー (もう被害者ですねぇ…同情)

Q8モリアーティについて一言!
・ 幼少時代のお育ちに興味があります。 組織をまとめて暗躍するより、ひとりで狂人はいっているタイプに
見えるので、統率力のある右腕でもいるのかな。

Q9マイクロフトについて一言!
・ お車もPAもCCTVも庶民の血税で賄われてます。 社会で見守る年齢は、とっくの昔に過ぎている
弟のために私的流用しすぎるのは公僕としていかがなものかと。

Q10ドラマの感想、第2シリーズへの希望など、何でもどうぞ!
・ 原作を知らない私としては、サラがジョンと同じくらい許容度も度胸もありそうなので、シャーロックという
巨大こぶ(小姑)付での二人のロマンスの展開を期待したいのですが・・・。 
絵的にこわくて興味があります。(笑)

最後まで読んで下さった方、ありがとう! ぜひぜひ参加してみてくださいね。 (リンクは ↑ )


9/25 追記
番外編として繰り言がひとつ増えました。 よろしければ、こちら。

2011年9月5日月曜日

子供が透けて見えるようなシャーロック

3話から見え方がかわっちゃった、シャーロック。
しれっと平然を装っていながら、その向こうにひざを抱えて涙ぐんでるこどもが透けて見える感じ。

昔のビー玉を思い出させる、透明なペールブルーの眼のせいかしらね。
ちなみにジョンはブログ上で「シャーロックは子供」とも言っているので、私の感触は間違ってはいないのね。 
私の妄想だけでもない。

ジョンが出て行ったのが想定外で、寂しそうに見送っているシャーロック。 ふつーの人はそんなに一緒にいて
欲しいなら、もうちょっと機嫌とったり思いやったりするのに、そういった推察能力は100%欠落してるんだね。 

ばかな奴・・・。 

プライドも美意識も高くて、格好つけてるのに、生き下手、甘え下手過ぎて。(甘えにしても、いじめか拷問のよう。) 

自分の胸ポケットの携帯を取らせるとこ、ジョンに冷淡さを責められているとこ、涙をこらえている子供が透けてかさなる。
それがなんかすごぉ~く愛おしい感じ。

ところが、吹替え版だと、シャーロックに透けて見えてた子供は現れない。 (子供とぽつぽつ吹替版を観て気付いた。)

普通に探偵さんで、エラそーな感じで、なんか、『ほんとはさびしい』『ほんとはジョンにいてほしかった』とシレっとした顔の裏で密かに涙ぐんでいそうな、見ていてすごぉく、愛おしく切ない感触がないんだよね。 

こんな素敵な声のベネディクト・カンバーバッチと声優さんを比べるのは違反と思うから、(分がなさすぎるよ、
誰がやっても)、声のことは、持ち出すのがフェアじゃないよね。

でも原版で見る時の、この子供が透けて見えるような感触とゾクゾクする声とは別次元だと思う。
なのに、いつもエラそうな吹替えの声(はきはきと立派過ぎる?)だとこの感触は消されてちゃって、すっごく、残念。 

例えば、'Isn't that hateful?' が「ムカつく」なのは全く正しいとおもうけど、「ムカつく!」と怒って言われちゃったら、
幼子のような、心もとなさもないし、切なくならない。(↑ 窓から見てる時ね) 
じゃぁ、どう言ってればいいんだよ?と自分でツッコミいれてみても、わからない。

でもね、この『子供が透けて見える』感触を醸し出せるベネディクト・カンバーバッチってすごい気がする。 
かわいい系の顔立ちでもないし、デカイわ、子供らしさとは程遠い、低いディープボイス。 
共演の相方が、直球で童顔系の上に小柄。 こっそり子供に見せる環境としてはかなりキビシイと思う。

静止画でみても、全然そそられないのに、ふとした一瞬の表情にはすごく惹かれる。

生き辛そうな(でも意地でも自覚しないよね)子供のシャーロックを見て思った。 
原作は知らないけど、このシャーロックってたぶん軽度の自閉症だね。

社会的コミュニケーションには難有りだけど、自分の拘りへの徹底した追及、特定のモノへの半端じゃない集中力。 
特徴そのままじゃない。

子供が見えるような感触になってから、何気にあやしい展開は見てて切なくなってしまった。 
それにこの子供が透けて見える時って、 一番最初のぽつんと座っていたジョンと重なるんだもの。 
あの音楽が聴こえてくるみたい。(実際には使われてない。同じ音楽はジョンがシャーロック探してる時くらい)
最後の最後のは、さすがにうっわ~!勘弁してくれ~と思えたけど(笑)

このジョンとシャーロックがお互いに、相手の発する 「彼女(she)」 という言葉に反応して、聞き返すのが、
文法や言い回しに小うるさいシャーロックのせいなのか、あやしい展開の一部なのか、ちょっと謎のままであった。 
両方というのもアリかもしれないけどね。

2011年9月4日日曜日

おちゃめなBBC ・・・ シャーロック

BBCってシャーロックの番組紹介webのついでに、シャーロックのウェブサイトやジョンのブログをそのまま作っていたのね。一応、すべてフィクションですと断っているけど、凝ってるよ。 (思わす書きこもうかと・・・)

おちゃめだなぁ・・・

これらを見ると変人シャーロックの不可解な言動の一部は「こういうことだったからか」と繋がるようにもなっている。

不思議なことに、二人はジョンのブログ上に、日常会話も書きこむ。 ミルクを買いに行くのはどっちかケンカしてたり、
寝室に上がってしまったジョンを階下に来させようと、イタズラをけしかけるシャーロックとか。 
時間が許せば、こういうのもドラマに出てくるはずだったのかしら?

3話初めで冷蔵庫の中の生首の上に、ブログに文句言われたことでジョンが怒って出て行ってしまったけど、
ジョンの怒りはそれだけ(+シャーロックの無知さ)じゃなかったんだね。

ジョンはシャーロックがミンスクに行って不在の間に、きれいにお片付けと掃除をして、またそれをうれしそうに、
シャーロックに伝えているのです。 
ところが、帰ってきたら、家を破壊してるらしい銃声。 ピッカピカにしたはずのキッチンダイニングは汚部屋に復元、
冷蔵庫に補充した食料はすべて外へ。 かわりに納まっていたのが生首。

そりゃ、頭にくるわ。

それでも、ふてればまだ構ってもらえると思っていた(怒って出て行かれるとは思ってもいなかった)らしいシャーロック。

ジョンってえらいなぁ・・・と。

いくら鋼の神経の持ち主ったって、家でぐらいゆっくり寛ぎたいだろうし、よく頑張ってるよ。
こんな辛抱強そうなひと、ウチの子のヨメ(いやムコか)にも来てもらいたいくらいだ。

ジョンの姉(妹?36歳だって)のハリーも書き込みをしてる。
彼女はジョンとの血縁が感じられない、ただの嬢ちゃん婆ちゃん・・・のようで、
こういう設定の方なら、別に出てこなくってイイやって気になった。

2011年9月1日木曜日

勝手な感想 + 妄想  シャーロック(Sherlock)

ベネディクト・カンバーバッチ(Benedict Cumberbatch)の声にすっかりノックダウンされてしまったシャーロック。 
声だけでこんなにクラクラさせてくれる俳優さんはめったといない。 ふかくて、低~い声。 素敵すぎるわぁ!
でも彼の声だけでなく(彼がいるからこそ?)ドラマ自体も面白かった。

シャーロック・ホームズの原作はほとんど知らない。小学生の頃に子供向けにかみくだいて書いてある本を何冊か
読んだ気はするが、名探偵ホームズというおじさんにはワトソン君という助手がいた・・・程度の
ことしか覚えていないので、白紙同然。 原作と絡んで云々って発想は一切ない。

初っ端のジョンが一人ぼっちでいるところは、哀しい。微動だにせず座っているジョンの表情のせいなのか、
窓の外の陰影で時間がわかる演出のせいか、BGMのせいか、淋しさが肌に突き刺さるようで、泣けてきた。

どーいわれても意味不明のホヤホヤ死体の鞭打ち。これだけで変人、シャーロックの描写は十二分。 
お姉さんが打ち方を見て、「なんか嫌なことでもあったの?」と聞いているのがおかしい。
こんな変な奴なのに、それなりにお姉さんも持ち上げている。やろうと思えばコミュニケーション能力だってあるのだ。
ただの変人ではない。

観察眼鋭いシャーロックはジョンを見て、「使える」「こいつしかいない」と瞬時に判断したんだろうな。 
一方的にフラットシェアの話を畳みかける姿は真剣に口説いてるようにしか見えない。
口説いたかいがあって、ジョンはちゃんと指定時間にフラットにやって来るし。 勝手にアシスタント指名され、
連れまわされたら置いてきぼり。かと思えば突然お呼び出し。振り回されてるジョンはそれでも楽しそう。 
最初とは別人のように活き活きと明るい。 良かったね。

レストランのやり取りは可笑し過ぎて可笑し過ぎて。
GFはいないといわれて、あ~、ゲイね、と勝手に納得して、BFは?とニコニコと聞くジョンもヘンだし、
ニコニコと納得してるジョンが自分を口説いていると思う、シャーロックもヘン。
この物事の捉え方のヘンさ加減、すっごい似た者同士。 お似合いです。
ゲイに走る気はないが、せっかく手に入れたおもちゃ(?)を手放したくないらしいシャーロックが、
気を使って丁重にお断りする姿に、もう絶好調で笑いました。

頭はいいけど、傲慢なシャーロックは、好き放題、ジョンを私物化、アゴで使おうとしている。

・・・と思っていたのだけど、3話まで来て、見方が変わった。 甘えてるんだ、コレ。
そしてシャーロックって・・・ティーンエイジくらい(か、もっと下)の子供のままなのだ。

以下私の勝手な想像と解釈。

シャーロックは賢いマイクロフト兄さんに、常に年の差で負け、今も変わっていない。
兄弟して、ジョンの朝帰りはソファで寝た!と当てるとこで気付いたけど、実は二人は同類である。 賢く、且つ、まっとうにエリートコースを進む兄さんの陰で、シャーロックはあまり褒めてもらえることもなく、ちょっといじけ気味。 
シャーロックだって賢いのだけど、年嵩の兄さんの方が上手。 兄さんがこういうことなんだよ、とシャーロックを正せば、
面白くないし、かといって兄さんには褒められても、バカにされてるようにしか感じない…という屈折した子供時代?

マイクロフト兄さんは可愛い弟を気にかけ、構うのだけど、逃げられる。 最初の登場は怪しげだったけど、
なんのことはない、立場を利用して街中の防犯カメラまで操作して、弟にできた友達に探りを入れる、兄ばかである。 
フラット代は払うからシャーロックをスパイして欲しい・・・って、ホントは弟を金銭的に援助したいのだ。 
弟がきちんとした屋根の下で眠れて、食うに困っていないか気にかけている。弟はいつまでもかわいい弟。
でも全然伝わらない愛情。 また、兄さんはシャーロックの賢さをよく知ってるので、ボンクラの自分の部下に辟易して、
シャーロックが右腕になってくれたらとも思っている。これも兄さんに反発するシャーロックには全然伝わらない。

シャーロックは(勝手に)愛情に飢えて、さらに意地とプライドで奇人変人枠へと道をそれ、孤高の独自路線に走る。
でもずっと寂しかった。 観察力とカンで見つけたジョンはこれまでの、勝手な孤独と飢えも埋めあわせてくれる相手。

3話の病院のラボで、自分の胸ポケットに入っている携帯をわざわざ、ジョンに取らせる姿に、あぁ、この人、
ジョンに傍に来て触れてもらいたいんだ・・・ケンカして置いてかれた後に爆弾破裂して、ショックだったんだ・・・と
なんか、すごぉく愛おしく思えてしまった。

ジョンには甘えまくりで我儘言い放題、子供のまま。気を引きたくってわがまま言って愛情確かめている。 
意地で大人ぶって、経験できなかった子供時代のやり直し? ジョンはシャーロックの推理をべた褒めしてくれるし、
うれしいんだね、しらっとした顔しながら。 賢すぎて人を当惑させるし、あまり褒めてもらえたこともなくてつらかったね。

ジョンがシャーロックの用事以外のことで単独行動に出て行っちゃうと、こっそりついていくし、(デートでもお構いなし)、
ひそかな独占欲も子供っぽい。
見越したかのような、マイクロフト兄さんにはうま~く、ジョン経由で使われちゃってるし、結局兄さんには負けてる。

知的レベルも高く、まともそう。 有事の際はボディガード級に冷静沈着、安心して預けておける友達が弟に出来たことを
目を細めて喜んでいる兄さん。兄弟そろって振る舞いは珍妙だが、いい兄さんだ。 シャーロックも素直になればいいのに。

かわいい。

そして何気に一番ただモノじゃないのが、一番普通の人っぽく見えるジョンである。 
奇抜なシャーロックの陰で、「あんた誰だっけ?」と印象薄い人にされているけど、カモフラージュ?
シャーロックの不穏な生もの持込みに騒いで怒っているけど、生首や目玉で動じるタマではございません。 
3話になるまで気付かなかった私ってバカ。

シリーズ最後のゲイねた、「誰も見てなくてよかったな。 夜中にプールでお前が僕の服ひっぱがしてるなんて。 
また噂されるかもな」(字幕・吹替え未見なので違いありかも)
うっわ~!そこまで想像しなくていいですぅ~と身悶えしながら(笑)、ふと、頭の隅に思い出したのが、
何年か前にテレビで見た宇宙飛行士の選抜試験。

宇宙飛行士はかなりの広分野の知識と体力を必要とするが、それだけでは宇宙に行けない。
チームと一緒に何が起ころうと地球帰還を果たすサバイバル能力が必要。不測の事態にも、危険の中でも、
チームの緊張を緩和させ、皆で無事生き残れる環境を作れる能力を要する。 なので、選抜試験には
皆を笑わせるためのジョークの発表だとか、訓練の中にもそういった課題があるらしいのだ。

つい忘れるけど、ジョンは訓練された軍人。 ジョンの行動も発言も、ちゃんと理由がある。 これだったのね。↑

一話で犯人狙撃して、するっと隠れ、緊張解けないシャーロックに「いいんだよ、ひどい奴だったから」と
タクシーの愚痴へとすり替え、シャーロックの気をそらしてやるし、ここでも爆弾くくりつけられていたジョン以上に
ショックで体が強張ったままのシャーロックを解してやろうとしているのだ。 
何事にも動じてないフリをするシャーロックをここまで察してあげるなんて凄い人だ。 
振り回されているようで実は一枚上手?

3話の最後、サイコなのは分かるが、小者感漂うジムが「やっぱりまた気を変えちゃった~」と
彼らを逃がすのではシラケ過ぎるので、それはないよね。
このモリアーティって宿敵なの? でもこの役者さんだと、黒幕がいる、パシリにしか見えない。 
複数のスナイパーをまとめる、資金力や統率力のある男に全然見えないのだ。 ミスキャスト?

賢いマイクロフト兄さんが、弟のサイトみて、メモリー回収と、危険を察して、手持ちのシークレットサービスでも
送り込むのかしら。 そういえば、シャーロックは20年前、あの事件のことで文句垂れてたから、ここのプールのはずだ!と当てちゃって。(悔しいだろうな、シャーロック)

何気にマイクロフト兄さんも好きな私である。
マルコム・マクラレンも面白かったし、マーク・ゲイティスって楽しい人ね。こんなに背の高い人だったんだ。

ついでに一度でいいから登場してほしいのは、ジョンのハリエット姉さんである。 
レズで同性婚→離婚+アル中の仲の悪いお姉さん。 一話で「ハリーとクララは」って代名詞使わず話し続けるのに
違和感ちょっと感じたけど、クララという嫁のいたハリー(兄)はハリエット(姉)というオチがあるとは思わなかった。
どんなお姉さんだか、ちょっとだけ興味がある。

なんにせよ、あと半年以上は確実におあずけくらうんだよね~。

2011年8月29日月曜日

素敵すぎる声…シャーロック(Sherlock)

評判になってるドラマなのは知ってたので、どこかで見たいとは思っていたけど、
DVD購入にまでは走らなかったシャーロック。(これから走る可能性あり?)

BS放映二か国語。ちょうどいいから子供と一緒に!と録画。
日本語吹替は先に見ておかないと、また文句たれそうなので、録りながら子供と一緒に。
でも8時-9時半枠では全部見るのはちょっとムリ。 結局最初の30分程だけでお風呂と就寝準備へ。

「なんか、会話の展開が可笑しいけど、このお兄ちゃん、ゲイか否かより先に恋愛できなさそうだよ、変人すぎて…」と
思いながら、続きはとりあえず我慢ガマン。

子供と吹替を全部一緒に見てから…と思っていたけど、吹替版視聴は横に、夜中にひとりで原語で先に見てしまいました。

えっ? なによ~、これ。ちょっと…。

このシャーロック、すっごく素敵な声じゃない。何、この深くて低い声。
声だけでゾクゾク来てしまうんですけど。

え~!このお声とセットで表情だって、すごくステキ。  なんでこんな素敵な声の人がいるの~!
私のシャーロック・ホームズのイメージなんて小学生以来の「ワトソン君!」ってやつくらいしかなかったのに。 
知識が貧相すぎだ・・・(-.-)

30分程しか見なかった吹替版だと、『すごい変人!』って感じただけで、一旦止めちゃったけど、このDeep Voiceと
セットだと変でも、魅力的なお兄さんに早変わり? 

こんな素敵な声で話しかけられたら、男女問わず、クラクラ来てしまうんじゃありません?(私だけか?)
言われてる内容は横においても!

ベネディクト・カンバーバッチってこんなに素敵な声の人だったのね。知らなかった!
とはいえ、日本語の語感には合わなそうな声なので、吹き替えで大きくかえられても不思議ではない。

脚本書いてる人が同性婚してるから(?)か、何気にゲイネタ(と巷で呼ばれてるのね)が可笑しいんだけど、
ちょっと盛りだくさん過ぎ? 

フラットシェアの提案のとこで、原語じゃ、すでにジョンを口説いているようにしか見えないし(と私は思ったよ、
なんかseductiveじゃない? 声も視線も)、大家のミセスハドソンは、とっても寛容。(夫を死刑にしてもらった恩義?)
食事に行けばデートと思われ、レストランでのやり取りは可笑しすぎて、涙しました。 おいおい…。

仲の悪い兄と指摘されたハリーは実はハリエットという女性。 ワトソン君の姉(妹か?)までレズビアンってのは、
やり過ぎじゃない? そこまで現代特有の事象にこだわらなくても…。

ゲイネタとの対比なのか、ジョンは何かと女の子に『時間ある?』なんてナンパまがいに声かけてるし、
アフガンからトラウマ背負って帰還した元軍医って感じではないような(笑)。 
何気にシャーロックの方がずっと身軽だし。 あ、負傷痕があるのか。

でも2話の女医さんは、肝が据わっててよかったね。 殺されかけて、これで終わりかと思ったら、
ちゃんと次もいるんだもの。 親切だし、あなた人を見る目はあるんだね。

各話ともあっという間に90分が過ぎてしまい、面白かった。

だけど、いくら何でも、3話のここでとりあえず終了!はないんじゃない~?
次を24時間や1週間でなく、年単位で待たせるなんて! 
この盛り上がり感、どうやって鎮めろっていうのよ~。 ハシゴ外しにあった気分。 ひどいわ。



2011年8月19日金曜日

一瞬、今度はエイドリアン・レスター祭りかと・・・(違うって)

TVをつけっぱなしにしてる時、入力切替がケーブルだとAXNミステリーになっていることが多い。 
近々放映予告が何度も繰り返される。 昔からこんなだったっけ?  くどいなぁ…と思っていたら・・・

おっ! 『華麗なるペテン師たち』やるって? あ~、また私がDVD買っちゃうと・・・(笑)
おおっ! 二か国語って書いてある! これはラッキー! これを録画して子供に見せれば冷たい視線から
解放されるのだ。 S2もS3も放映予定? やった! S3のダニーのアヒル遊びも日本語がゲットできるのね!

しばらくして、『ボーンキッカーズ』の宣伝も…。あら、これもまたやるんだ。
今度はエイドリアン・レスター祭り? 何か控えてるのかしら…と思ったけどそうでもないみたい。
放映のタイミングも被っているし、たまたま…みたいですね。
別に『華麗なるペテン師たち』の最新シリーズが控えてるわけでもなさそう。 先取り情報でやっと2と3だもんね。

『華麗なるペテン師たち』絡みで何かやってくれるなら、アルビー(Robert Vaughn)の出てた
『0011 ナポレオン・ソロ』(The Man from U.NC.L.E.) やってくれないかなぁ。 中学生(小学校高学年?)の頃、
夜中に再放送してるのをこっそり起きて見てたこのドラマ。 たぶん私が見た初の海外ドラマじゃないだろうか。 
『大草原の小さな家』や『長靴下のピッピ』みたいな、NHK放送の子供用番組以外では。 
トーゼン日本語吹替。 以来見たことがないので、原版は全く知らない。

ソロより、相棒のイリヤの方が好きだったけど、覚えているのはその程度。 細かく記憶に残っていないのが残念。 
ロバート・ヴォーンの声をやっている声優さんは、ナポレオン・ソロの時と同じ人ならしい。
(う~ん、40年の月日を経ていると思うとおふたかた、どちらもスゴイ)

ちなみにダニーのアヒルちゃん遊び(S3 Ep.1)、ダニーが歌う、あのブルースブラザーズの歌も日本語に
なっているのかしら? ♪ Rollin' rollin' rollin'♪ てヤツ・・・。 
なぜかうちの娘はこれがツボにはまったらしく、一時、ごっこを繰り返しつき合わされました。 
未だに我が家のバスタブにもアヒルがいる・・・。 ブームが復活しないことを祈ろう。

今月はターミネーター4を見るつもりでいたのに、気付いたら過ぎていたし、忘れる前に今晩にでも録画設定しておこう。


2011年8月18日木曜日

人間が、人間でなくなっていくプロセス・・・。 Hunger

先日、BSで「麦の穂を揺らす風」をやっていた。

映画の美しさと悲痛さはさておき(こっちでレビュー書いてます)、リアム・カニンガムLiam Cunninghamをもっと見たいっという気になり、以前に買ってまだ観ていない、HungerのDVDを思い切って持ち出してきた。なんでまだ観ていなかったのか? 

音が取りづらいアイルランド映画なんだもん。気合い入れなきゃ見れない!とずっと思っていたけど、セリフは限りなくミニマム。 話題になった22分1テイクのシーンを除いて。 気にする必要はなかったのね。

この映画、かなりずず~んと落ち込んでしまいました。 ボビー・サンズという実在のIRA活動家がハンストで死ぬまでの話なのですが・・・静かに淡々と話が進むものの、展開がちょっと、想像を絶していて、全く白紙の状態で観ると何が起こっているのか解らないかもしれません。

凄過ぎて、書くのも憚れるのだけど、そういうことだとはまさか思わないようなことが起こっていて…。 これ、映画館でみたら、キツイと思う。 途中でやめようかと何度リモコンに手を伸ばしたか。 それでも、静かに流れる画面はそうだと知らなければ、ビジュアル的に不思議と美しくもある。目を覆いたくいなるような、信じたくない話。
人間が人間でなくなっていくプロセス・・・・のような話である。

リアム見たさのミーハーで見始めただけには、重すぎた。 茫然自失というか、絶句。

冒頭は刑務所の看守の朝から。 ラジオがかかっているが音が小さく聞きづらい。(字幕があってよかった!) 静かに朝が始まり、家を出る彼は車の下をチェック。まるで、キーを指してロックを外すのと同じのようだ。

若いIRAメンバーが刑務所に送られてくる。 房にはすでに先輩がいる。やたら汚い部屋だ。昔の刑務所はやっぱ劣悪? 若いメンバーの視線は汚れた壁をずっと追っている。そこで気が付いた。 IRAは政治的権利剥奪に対して、自分の排泄物を壁に塗りたくり、衛生上、問題ありの状況に自らを落とし、抗議した。 そんな話を何かで読んだような・・・・。やたら汚い壁は、壁一面、排泄物が塗ってあったのだ。 

気付かなきゃよかった!と思った時にはもう遅い。 
そんな部屋に新入りとして入り、他人が汚物が塗りたくった部屋で共に生活する? これはひどい。
マカヴェイエフのスイートムービー以上に耐えられない光景だ。

汚物をため込んで合図で一斉にドアの下から通路へ放出。このような一連の行動に人間としての尊厳なんて微塵もない。 嫌悪感しか残らない。 なぜ政治的抗議としてこのような行動になるのかが理解できない。 投獄されて、できることは他に何もないから?BGMもほとんどなく、囚人たちの会話も少ない。静かに、耐えがたい光景を見せながら映画は進む。 

一転して、フル武装した警官隊登場。 号令で2列に整列。次の号令で警棒と盾をガンガン打ち鳴らす。 
いったい何ごと!?  さらに号令がかかり、打ち鳴らしが激しくなる。 若い囚人が素っ裸で連れ出され、警官隊の前に投げ出される。 すると警官隊が一斉に警棒でこの囚人を殴るのだ。 

え~っ!!  なぜ!? ただのリンチじゃないか! いったい何が起こっているの? 新入りらしい、若い警官の一人が暴力に加担できず、壁の後ろに隠れて泣いている。  キミは正しいよ。 こんなこと有り得ないよね。

薄汚れたボビー・サンズ登場。 演じるのはマイケル・ファスベンダー(Michael Fassbender) 暴れまくり、ぶん殴られながら、バスタブに沈められ、掃除用のモップで擦って洗われて、こぎれいな部屋に移される。 キレて、部屋をめちゃくちゃにぶっ壊す、ボビー。 汚い部屋からきれいな部屋への移動なのに? イギリス側の政治的パフォーマンスだったから?

汚れた部屋に清掃部隊が来る。これも防護マスクを被りフル装備だ。高圧洗浄ホース持参。 壁には年輪だか、ダーツの的だか、アートよろしく、壁一面に汚物が塗りたくられている。
茫然とする清掃員。気を取り直して、高圧ホースを吹き付ける。 それにしても・・・・。

ボビー・サンズが食堂のような部屋に一人でいる。 そこへ神父登場。この神父が私の目当てのリアム・カニンガム。 
例の1テイク20分一息に・・・のシーンである。テンポが一気に変わる。 強いアイルランド訛りの早口の会話のやり取り。 
向き合った二人を横からのショットだ。 

それまでは、どこか現実感がなく、薬の幻想じゃないかと思うような感じだが、このシーンだけは目前のことを見ている感じだ(というか目が覚める感じ?)。 よもやま話に続いて、ボビーがハンストに入ること、ボビーはなぜIRAとして政治活動をするのか(答えが一つのアイルランドなのが何とも・・・)、ハンストで、主張が通るとつもりなのか、最初から死ぬつもりなのではないのか…等々。

普通の人並みの暮らしをしたいと思わないのか、普通の暮らしなどもうできないだろうと言う、神父の指摘が的を得ていて(と思う)悲しい。 もう会うこともないと思うけど、と言い残して立ち去る神父。(リアム・カニンガムはやはり迫力だったが、あの表情豊かな目のアップはホンの一瞬だったのでミーハー的には不満である。)

刑務所に戻る。通路にまた汚物が流されている。看守の一人がブリーチを巻き、モップで掃除を始める。通路の端から端まで。 この通路掃除が、またもや、1テイクで延々(数分間かもしれないが)と流される。 
あぁ、このうんざりするような感じ。何も変わることなく、双方この無駄な作業を延々と続けているのだ。これほどこの歴史的に長く、無駄な血を流し続けている戦いと厭世感を端的に表描写しているシーンはない。

ボビーのハンストが始まる。ここからまた静かに画面は流れる。両親が呼ばれ、医師がボビーの状態について説明する。ハンスト(もしくは餓死)ってただやせ細るだけではないのだ。 栄養不足から様々な体の機能や組織が破壊されていく。

やせ細って動けなくなるボビー。床づれであちこちから出血。エイズ患者の様である。 自分で動けなくなり、ベッドのマットの衝撃をへらす敷物を入れたり、骨と皮状態で神経(痛覚)がむき出しになるのか、最後はパジャマすら着れない。毛布も体に当てれない。

そんなボビーの変化だけが静かに流れていく。 とても静かだけど、ザ・フライの科学者が蠅へと変化していく過程と同じくらいの恐怖感を煽られてしまった。
息を引き取る寸前のボビーの見る夢は少年のころ。 美しい緑の林や実った麦畑(Golden Barleyもアイルランドの象徴?)を走り抜けている。
ボビーの死で映画終了。静かなピアノ曲と共にクレジットが流れる。 茫然としてしまった。 どう言ってのいいのかわからない。 


とりあえずDVDに入っているオマケも全部一気に観てしまおうと気を取り直す。
このオマケは群を抜いて充実していました。
撮影時に撮ったと思われるインタビュー。 リアムはインタビューの方が標準的に話してくれるのでありがたい。 それから、カンヌ受賞後に構成されたと思われる、監督のステーヴ・マックイーン、ボビー役のマイケル・ファスベンダー他プロデューサー等2名、それぞれ30分以上のインタビュー。
これ、マイケル・ファスベンダーのファンなら必見!!のプログラムじゃない? 最もX-メンとかのファンには、本体映画のHungerは全く合わないとは思う。 勇気のある方はどうぞってところでしょうか。


ちなみに、リアム・カニンガムが ミュージカル俳優と言うカテゴリーに入るとは知らなかった。 
歌って踊れる人とは何かで読んだ気がするけど。

こんなに映画本体よりも長時間のオマケが充実したDVDも珍しい。
映画が見ていてかなりつらいものなので、出血大サービスしてくれたのかしらね。

2011年8月9日火曜日

ロンドンで暴動・・・テクノロジー発達はギャング達もエスカレートさせる。

大変なことになっている! ロンドンでの暴動がどんどん拡大して!http://www.nikkei.com/video/?bclid=67379774001&bctid=1099859429001
ソニーの倉庫も!http://www.nikkei.com/video/?bclid=67379774001&bctid=1099859429001

昔住んでたところの近くでも起きている! 信じられない!
逮捕者100人以上なのはともかく、犠牲者は? 

ギャングどもがブラックベリーで連絡を取り合ってあっという間に飛び火していったらしい。
先週の黒人青年が警官に射殺されたことに抗議してという口実で。
ロンドンだけでなく、バーミンガムでも。

ふと、捜査官クリーガン(Touching Evil) のエピにあった世界のあちこちで少年が馬を襲撃した話を
思い出してしまった。(日本では熊谷でリー・ヤマグチという少年が馬を襲ったのであった。)
ネットで扇動された子供たちの一斉行動だったのだ、確か。

通信機器の発達は情報が巡るのも早いけど、犯罪の飛び火も早い。
なんてひどい副作用。 技術は発達しても、人間自身は合わせて向上しているわけではないのだ。

私が住んでた頃はどん底の不況でも、こんなことはなかったのに。 
 

2011年7月29日金曜日

アナログ女の大ちょんぼ・・・

ご指摘されるまで、まったく気付いてませんでした。
コメントしていただいても『承認情報が…』なんてカンジ悪い表示が出て、はじかれて書き込めないなんて!

よくわからないまま、始めてしまったので、設定もテキトー。 
どうやら、わざわざ登録していただかないと書き込めないような、設定になっていたようで・・・

アナログ時代の人なので、いまいち、解っていないのです、最新テクが。(恥)

もし、今までに何か書きこもうとしてくださってはじかれてしまった方、いらっしゃったら、

失礼いたしましたぁ~。 

わざとではありません。 私がアホだったのです。
ごめんなさぁ~い。

2011年7月16日土曜日

S2に期待していいのか? Mad Dog/マジョルカの罠

あっさりと終ったMad Dog/ マジョルカの罠。 

華麗なるペテン師たちは、60分と52分の2バージョンの編集を制作するらしい。(S6 DVDおまけによる) 
60分はDVD、52分は配給先がCMを入れる場合のために編集するとのこと。
つまり放映権を購入した会社が勝手に編集して話が違わないようにということなのでしょう。

たぶん、どのTVドラマも同じなのだろうな。 それで今回放映された、Mad Dogsも短いバージョンだたったのでしょう。 
最終話、DVD(1話60分もはなかったと思うが)の方がもうちっと余韻がある感じだったよ。 
単にシーンひとつひとつが丁寧なだけだけど。ついでになんでimdb掲示板であれほど、最後に4人はドミニクに
殺されたと思っている人が多かったのか理解した。

だってさ~、クイン以外の3人が空港に向かう車。 いきなり止まったら、即、シーンがかわってプールに浸かっているクイン登場。 拳銃を持ったドミニクが向かってくるし。
(余談だが、電気切られてたはずなのに、なんで緑の扉は自動開閉してるんだよ~!!)

あれなら、車は誰かに止められたように見えるよね。 ドミニクが3人を射殺してそのままヴィラに向かって最後はクイン・・・のように見えなくもない。

とりあえずS2があるので、ドミニクには勝つんだろうな。
それにしても、小人から奪った拳銃は、いったい弾、何発入ってたんだろ? 老人と少年に、威嚇でバンバン撃ってるし、
それでも、マリアに4発ほど撃ちこめるくらい残ってたなんて! 弾の再充填なんてできそうにないオジサンたちだし。 
よくドミニクに勝てるよな~。

S2は続きそのままから始まるらしい。(それもすごい・・・) 
私の想像では、帰国後の誰かの回想で、何が起こったか徐々に明かされていくパターンかと思ったのだけど。

私的にはバックスの『騙されたんだ!』の根拠をもうちっときっちり説明してほしい。 実は鋭い人なら気づいていたような、
伏線があったのなら、それを知りたいよね。

私は行き詰ったアルボが4人を巻き込んだのかな…と思ってたんだよね~。 
なんかアルボって、昔は5人の中では一番目立たず、他の4人に実は壮絶なコンプレックスがあったって感じじゃん。
ネチネチと自分の成功をひけらかして、4人を貶めてみたりさ。
あんなに金持ちで、男前なのに、恋人どころか、愛人もいないの!? マフィアと警察(本物とは限らない)しか
消息を尋ねてこないなんて、あまりの孤独さに寒々としてしまったよ。 きっとアルボは負け犬入っていても、
妻や子供がいる旧友を妬んでいたんじゃないかと・・・。 大体、最初の携帯の取り上げ方、イジョーだったと思いません?

それにしてもこのドラマはなんて基本的な展開をしてみせるのだろう。 
なんかシナリオライターとかの教科書に出来そうじゃありません? 
昔観た、Peter's Friends(ケネス・ブラナー監督)っていう、同窓会物語もこんな展開だったな~。 
S2で、このケンカしたり笑ったりを同じ面々でもう一巡するのだろうか?  よっぽど捻ってくれないと、笑えないよね。

2011年7月12日火曜日

原語オンリーが一番お気らく・・・かもね。

昔っから、聴き取り能力は高かったワタシ。 
あくまでの音の違いの聞き分け、聴き取りが得意なだけで人の話をしっかりきいてるってわけでは、ない。 念のため。

字幕が字数制限ゆえに省略多いのはわかってます。 内容半分くらいな時もあり。 それはいいんです。
でもね、耳から入ってくる音と、目から入ってくる文字情報が違うと、あれ?あれ??と考えて、ムダに脳細胞が
ショーメツしてる気がするのよ~!!

私の記憶に残っている古いもので、あれれ?? だったのは  『あなたが寝ている間に』(While You Were sleeping)
サンドラ・ブロックが出ていたほのぼのコメディ。 なさけない男専門だったビル・プルマンが初めて主役の女の子とくっつく、めでたい映画でもある。

ビル・プルマンと年の離れた妹との会話。( )内は日本語文字数。

原語
妹: Don't eat my cereal! 
BP:  I know it's special.  

私的直訳
妹:「私のシリアル食べちゃだめよ」(13)
BP:「わかってるよ、特別なんだろ」(13) 

字幕(異訳されてた)
妹:「朝ご飯は自分で作ってね」(11)
BP: 「サービスの悪い妹だな」(10) 

直訳でなんか問題あるかしら? 字数が問題とも思えないでしょ?
 
ストーリーに関係ないかもしれないけど、へっ??と思っちゃうじゃん、こういうの。何か聞き違えたかと。

もちろん、おお~、この字幕のあて方かしこい!って思うようなのもあるのよ、感じ出てるな~って。
比較的直近で覚えているのは、フィッツの悲しい出会い。

リアム・カニンガムが泣き崩れながら叫ぶ、グレイディの言葉

原語 ’I would give anything to be like him. Anything!’ 
字幕  「彼のようになりたかった!  彼のように!」 
原語セリフとのかぶさり方もバッチリ! すごいわ! 
(直訳はこんな感じ「彼のようになれるなら、なんでもくれてやる!なんでもな!」)


・・・と思って感心していたら、数ヵ月後に再放送した古い日本語吹替え版は
「あいつと一緒にいるためならなんでもやる!」という、ホモオヤジの戯言に置き換えられていて、卒倒。

先週のMad Dog/マジョルカの罠。 お互いトゲトゲしくなってきた4人の中年オトコ達。
マーク・ウォレンがいじけてはぐれて行くんだけど、どうしたんだと聞かれたいじめた張本人(と言ってもお互い様)、
ジョン・シムが一言、'He's got a girly sulk' と吐き捨てる。 おまけに 'He will be back when he is hungry.'

このふたつのセリフ、私、結構笑ったんだよなぁ~。 大した意味ないけど、ひどいな~と思って。

それぞれの字幕
ふてくされてるんだよ」(10)
すぐに戻ってくるだろ」(10)

私的直訳
女々しくすねてんだよ」(10)
腹が減れば戻るだろ」(10)

ねぇ、後者の方が、イジワルでもっと可笑しいと思いません?

ど~でもいいって言えばどうでもいいけどさ。 無駄にアタマ使ってる気がして。
聞き落とし、聞き違いアリでも、原語だけが一番ラクな気がしてきた。(アイルランド映画だけはNGだけどね) 
耳の不自由な方用原語字幕がついてだりすると、モノによるけどって大体95-98%セリフそのままだしさ。
多国語字幕付きは原語もすっごい省略。 ← これも不思議ね。

あ~、そういえば、Mad Dogs も今週で終わりだね。

2011年7月4日月曜日

人の心にもっとフォーカスして欲しい、Waking the Dead

トレバー・イーヴ(Trevor Eve)主演のWaking the Dead。
過去の迷宮入り未解決事件を現代の最新科学捜査技術を駆使して、主人公ボイドと部下の優秀なクルーが解決する話。

結構プロットが凝っていて面白い。 
なのに毎回、犯人確定するや否や、終了。クレジットとテーマ曲があわただしく流れ、そのあとはAXNミステリーのCM。 

うるっとしかけても、ぶち壊しなのだ。 これ、何とかならないのかしら?
残りかけた余韻が残らないのよ~。十二分に余韻が残せそうな深く重い話が多いのに。 

基本的には犯人探しがテーマの警察ものなので、二転三転の末に犯人が判ればOKなのかなぁ。

中には数十年の怨念の果て・・・の様な話もある。
こういった犯人やその周りの人の心にもっとフォーカスしてもいいのではと思ってしまう。
いや、正直言って、フォーカスして欲しい。その方がもっと面白いし感動できると思う。 
犯人探しで終了してしまうのが、肩透かしを食らったような感じでもったいない気がする。 
いつも焦点あててもよさそうな社会問題やテーマが潜んでいるのに、犯人探しだけで終わってしまうなんて勿体ないです。

先週のは9インチの大釘で頭をぶち抜かれて死んだ老人の殺人事件の捜査から始まる話。 
同じ手口の殺人事件が戦後と数十年前にもあり、どちらも未解決事件であったことから、彼らが担当。
先の二人の被害者は戦時中、軍の同僚だった。 宗教団体に所属していた3人目は軍歴なし。

前編で「大釘で頭を突き破られるなんて何かの罰ではないか。被害者は罰を受けるにふさわしいことをやったのではないか」という推測するボイド。

とりあえず、最初の二人の接点である、過去の軍人及びその家族子孫をあたることにする。

何しろ戦時中の話だ。生き残りで、存命中の人間を探すのも難しい。
殺された老人の発見者である老人が捜査を気にして何かと、訪ねてくるが、忙しいボイドは適当にあしらっている。

聞き込みの結果、改名していた元兵士を老人ホームで見つけ、話を聞くもその直後にこの老人も大釘を打たれて殺害。 
ここで大釘殺人の被害者は4人。

廃墟となってる兵舎に残されたポスターに、5人の兵士の名前が書かれている。そのうちの3人は大釘で殺されていた。 同じ部隊の生き残りで、今は兵隊グッズのトイショップを経営している老人によるとその5人は残虐非道な極悪人だったが、恐ろしすぎて誰も彼らの蛮行を止められなかったとのことであった。

鑑識のフランキーが超優秀。機転が利き、ちょっとした試料も見逃さずにゲット。
殺人現場にのこのこ入ってきた男のDNAもちゃっかり頂き、身元も突き止めてしまう。 
過去の殺人現場にも足を運び、大釘は同じ製造ロットであり、殺人現場には共通のDNAが残され、半世紀以上にまたがる大釘殺人の犯人は同一と突き止める。 また、今回最初の殺人事件で軍とは無関係と思われた老人も実は改名した、 
5大極悪人の一人だったのだ。 つまりあと一人は残っているのだ。

そんな折、ショップ経営の老人の孫より、メルに手紙が渡される。投函するように頼まれたメルあての手紙。
内容はなんと、この老人も戦時中に戦死した別の兵隊の名前をかたって生きてきており、実は5人目の極悪人だったのだ。
彼は自分の蛮行を悔い詫び、事件の背景を告白する。

5人の兵士は商船海軍の夫の帰りを待っているオードリー・クレイトンという女性を兵舎で集団レイプした。 
しかも、彼女に好意を寄せる牧師を殴り、押さえつけて、現場を見せつけたのだ。
オードリーは妊娠、男子を生むが息子が4歳の時に子供を目の当たりにするのに耐えきれず自殺。

この息子が殺人現場にのこのこと入り込んできたニール・クレイトンであり、彼は彼なりの復讐として、かつて母をレイプした男の娘を誘惑して弄んで捨てた。

大釘殺人は彼らの蛮行の罪への処刑であり、次は自分の番だと老人は手紙を残したのだった。

その間にフランキーの鑑識は着々と進み、DNA鑑定の結果、ニール・クレイトンは殺された極悪元兵士たちでなく、
大釘殺人犯の息子であることが判明。

最後の処刑の場は兵舎ではないかとの推理のもとに、ボイドは兵舎に向かう。そこにはトイショップの老人と、何かと話をきいてもらいたがっていた、殺人現場発見者の老人がいた。 この老人が実は元牧師であった。 また処刑の現場に逃亡したニールもいた。

二人の老人の表情はすがすがしい。為すべきことを為すものと罪を償う覚悟を決め処刑を待つ者。どちらも迷いは全くない。悲惨な数十年前の出来事を微塵も想像させない二人の老人の淡々とした様子。(淡々としているだけに裏にある苦しみ、悲しみは想像を絶するのだけど)

ボイドが叫ぶ。「オードリーが復讐を望んだと思うのか。そいつを殺して何が変わるのだ」「ニールはお前の息子だ。」と。
陳腐だけど、それくらいしか言いようがないよね、この状況で止めようと思ったら。

尊敬する元牧師が父だと知ったニールは「もうやめてくれ」という。(動揺して?)

元牧師は一度大釘を取り落すが、ニールに向かって「違う」と言って結局、金づちを老人の頭に振り下ろす。

そしてクレジットとエンディング、そのままCMへ。 

・・・・・大いに不満だ。

この話は何と残酷に哀しい人々を登場させているのだろう。 そしてなぞ解きには優秀なボイドが傲慢に見える。 
人の話をきちんと聞かんかい! 最初っから、この哀しい犯人はずっとアンタに救いを求めてきていたではないか! 
ちょっとは反省しろよ! バカバカッ!

話の構成が良くできていてとても面白いのに、犯人探しのなぞ解きだけで終わるのが不満なのだ。

このエピは特にそうだ。 愛する人を目の前で暴行されずたずたにされても、荒くれ者たちの前になす術のなかった牧師。 
彼の無力感、自責の念、愛する人が自殺した後、彼女への償いの復讐に燃える執念はとても切ない。
老人となった犯人が、淡々としているだけに余計に哀しい。

そして母に愛されることなく、目前で母に首を吊られる、4歳の子供。彼は自分の出生を呪ったことだろう。
父親はレイプ犯の5人のうちの誰かと言うことしかわからない。 人間なら自分の出自は気になるはず。 
彼は母のために、自分の人生を棒に振って、復讐を成し遂げてきた牧師を尊敬してきた。

戦後半世紀以上がたち、科学技術の進歩によって、実はその尊敬する牧師が父だと判明。彼は嬉しかっただろう。きっと心の奥ではずっと求めていた父親なのだ。

だけど牧師は認めるわけにはいかない。(最も思ってもみなかった驚愕の事実だっただろうが) 
オードリーはそもそも人妻であったし、彼は牧師である。不義密通なのだ。 
または、息子に殺人犯が父親だと思わせたくなかったからなのか。

半世紀以上もの間、そうと知らずに個別に、母を、愛する人を殺された恨みと暗い情念を燃やしてきた二人。 彼らの人生は彼らが事実を知りえたら違ったかもしれないのに。 オードリーも自殺しなかったかもしれない。 とても哀しい。

トイショップの老人だとてそうだ。きっと自分が嫌いだったから、他人の名をかたって生きてきた。
幸せな家族に恵まれ、罪人にはふさわしくない、不相応な人生を歩んだ。
自分の蛮行の罪の意識にも苦しんだのだろう。 処刑でやっと解放されるのだ。

復讐を成し遂げた元牧師はどうするのだろう。 親子と判明した二人はどうなるのか??
事件の謎解きだけじゃなく、この悲しい人々にももっとフォーカスしてほしい。

このシリーズのエピは前後編2話完結でなく、3話完結にするか、TV映画としてじっくり作った方が、もっともっといい話になるような気がする。

今のままでも十分に面白いけどさ。

2011年6月29日水曜日

お守り? マーク・ウォレン(Marc Warren)のシルバーリング

久々に、マーク・ウォレン(Marc Warren)の話。 
と言っても新しいコトではないが、ず~っと不思議に思っていたこと、誰か気づいていた人、他にいただろうか? 

マークがいつも右手薬指につけていた、シルバーリング。(最近の映像ではあまり見かけないけど)
幅1センチ強はありそうなリングで、丸い模様がいくつかついているものである。
指の長い人でないと似合わなさそうなリングだ。

最初に気付いた(目に留まった)のが、No Night Is Too Long を観たとき。 
これはマークが、真面目に美しく出演している。(彼にしては珍しいくらい?)
マークのベストショットと思われる、この上なくきれいなどアップと一緒に、タバコを持つ手のリングも記憶に残った。

『華麗なるペテン師たち』再放送を見たら、ダニーも、シルバーリングを身に付けている。
同じリングのような気がする…けど、そんなのアリ? マーク私物のリング??と思い、DVD購入後確認。
 
やっぱり同じリングだった!

まったく別役で、同じリングつけてるのって、有りなの~?と仰けぞったのだが、よく見るとこれだけではなかった! 

結構、身に着けて出ているのだ。 意外とどの役でも違和感はない。 役柄がかなり違っても。
というより、アクセや衣装なんて、スタイリストさんかなんかが決めるんだと思いこんでいたので、驚きの発見。

このシルバーリングつけて登場していたのは次の作品(他にも有り?)。 私が気付いた順にあげると、

No Night Is Too Long   アイヴォ・ステッドマン
華麗なるペテン師たち ダニー・ブルー
ステートオブプレイ  ドミニク・フォイ 
Boston Kickout  ロバート   (こんな昔っから!全く気付いてなかった)

最近また再放送やった『時空刑事1973』のトニー・クレインはつけていても違和感はないと思うけど、記憶にない。

マークは少なくとも1994年頃から2007年頃までは許される限り(?)、このシルバーリングを付けて撮影しているのだ。 

それにしても! 
アイヴォは、オタク気味とはいえ(古生物学!)、インテリの博士だ。 知的で美しい大人のオトコ。 
彫刻のように綺麗で見惚れたよ。 大体あまりにもきれいでジィ~っと見入ったから、私はリングにまで気づいたのだ。 

反対に、Boston Kickout のロバートは、この上なく下品で、ハタ迷惑な、ガラの悪いゴロツキ。 近所にいたら、思わず
ライフルでも向けたくなるような、クソガキである。 トレインスポッティングのベグビー(ロバート・カーライル)みたいな奴だ。
過干渉で見栄っ張りっぽい母親と、このすさまじい兄貴に囲まれて育って、おかしくなってしまった
弟クンには心から同情する。 

と、言いつつ、ほんの0.5秒とかの、にやっとした表情が不釣合にすっごく綺麗!!と萌えてたりしたんだよね。
スキンヘッドは眼の大きさも睫毛の長さもより目立つ。 なんて長い睫毛! 
それはともかく、ダニーはまだしも、ロバートまで、同じリングだったのに気づいたときは仰天、ショックですらあったのよ。

よっぽどお気に入り、もしくはとても大切なリングだったのだろうか。 十数年も身に着けているなんて。

このリングを付けていた頃のマークは、絶好調で好演、怪演していたような気がする。何をやっても。 
身に付けてるのを見かけなくなったのも何か理由があるのだろうか? その上、なにげに、以前の怪演も減ったような・・・。

最新作、Mad Dog /マジョルカの罠。 あれだけ好き勝手していて(飲んだくれてばっか!)、このリングはつけていない。 
なので、もうお別れしてしまったんだね、きっと。

リングのお別れは仕方がないにしても、私はマークの怪演に、もっと期待したい!
お気楽なMad Dogsばかりでなく、何かやってよ~!! 
3月のインタビューでAnna Friel の夫演ってるって言っていたけど、作品が何なのかわからずじまい。 (舞台?)

Mad Dogs オンリーじゃボケちゃうよ~!!!

2011年6月22日水曜日

華麗なるペテン師たち6 Hustle S6 誉め言葉が泣くよー!

Perfect, Flowless, Stylish その他数えきれないほどの誉め言葉が並ぶ Hustle 華麗なるペテン師たち。
S6まで来ると、さすがに中だるみなのか、エピによってのムラが目立つようにになってきた。
それにしても、これはちょっとないよ~というものをまた見つけてしまった。 何しろゾウの記憶力と言われるワタシだ。

ネタバレはできるだけしないようにしているので、詳細は省くけど、S6 Ep.4はショーンとエマが父親に偶然再会する。
幼い彼らを捨てた父親だ。 ショーンが3歳の時に父親はいなくなり、以来ショーンは「会ったら殺す」と言い続けてきた。 
ここで、彼らの年齢設定が、ショーン3歳、エマ5歳の時に父が蒸発・・・・となっているのだ。 
2歳違いの姉弟ということである。

え~????

前作S5 Ep2で、新入りをクルーに加えることに決まった後、アッシュが二人について調査、ミッキーに話している。 
施設と里親を転々とした後、姉弟引き離されそうになった時、エマは、ショーンを連れてストリートキッズになる道を選んだ。
『エマ14歳、ショーン9歳』って言っていたんですけど。 5歳違いの姉弟の設定では?

S6の、お父さん登場エピでは2歳違いという設定のまま、昔の写真も似たような年頃の子供二人とお父さんが映っているというものであった。

細かいことは気にするなって?

いや、こういうのはちょっとイタダケナイなぁ~。 だってメインのキャラじゃないか!
視聴者に明らかにしないまでも、設定ぐらいきっちりあるものじゃないわけ?
60代70代のじじばばならともかく、10代、20代までの2歳差と5歳差は大きく違うぞ。

S5での5歳違いの姉弟という設定はかなり自然であった。 エマが仕切り、エマに頭が上がらなそうなショーンは、
子供時代に圧倒的に大人であったお姉チャンに育てられた結果だろう。
2歳違いの場合、ここまでお姉ちゃんはエラそうにならないであろう。

エマ役のKelly Adamsとショーン役のMatt Di Angelo は8歳離れている。
見た目の感じででも、いまさら、2歳違いの姉弟と言われても違和感が・・・。

それ以前にプロットの完成度としてまずいよね~、これじゃ。
はっきり言ってエピの間、え~、なんで??が頭に飛び交い、いまいち楽しめなかった。
(DVDおまけによると、このエピはちょっと毛色の違う渾身作であったらしいが)

この件は思わず、imdbにもレポートしてしまいました。
こんなに、パーフェクト!と言われているドラマで、こんなこと見つけると思わなかったよ~。
というか、撮影途中でも、編集段階でも誰か気づけよ~! ライター違いなんて言い訳にならないよ!

2011年6月16日木曜日

新入りは可愛いけど・・・ Hustle 華麗なるペテン師たち5

機嫌良く見ているHutsle 華麗なるペテン師たち 5以降。
新メンバー入れての5人もイイ感じ。 ビジュアル的にも絵になるし、(ピッカピカの金髪と黒人、各一名は外せないようだ) ミッキーを中心にとっても良くまとまっている。
ピッカピカ金髪山猫お姉ちゃん(エマ Kelly Adams)ははねっ返りだが、ほら、そこはもう、ミッキーたちとは年季が違う。
全く勝負にならない。シスコンのボク(ショーン Matt Di Angelo)が、ミッキーがお姉ちゃんに手を出すのではないかと
気を揉み、何かといやきもちを焼いているのがカワイイ。 彼らの生い立ちを思うと、ちょっと心が痛むけど、それはそれ。

それにしてもシリーズがすすめば、このボクも女の人を引っかけたりするのだろうか? 今のところ、
いつもボーイズクラブに送り込まれている、パシリである。あ、女性政治家のアシスタントとして潜り込むのがあったな。 
とってもコワイおばさんだったけど、怖気付かずに仕事はしていた。何かと都合のイイ下っ端である。

ボクはとてもいい表情をする。なにげに昔のヴァンサン・ペレ(Vincent Perez) のようだ。 
って顔だけオトコを演じるのが上手ってことっ? ボク自身もしょっぱなに言っている。
「賢いのはねーちゃんだろ。 俺はルックスが取り柄だ!」って。  っていうくらいなら、もうちょっと女の子引っかけたりしてもよさそうな気がするが、それでもお姉ちゃん一筋である。けなげだなぁ。

S5 DVDにもおまけインタビューがついている。 これが楽しいのよね ♪

S5製作にあたり、旧メンバーを揃えようとしたけど、諸事情でボツ。 抜けた二人分は新たにオーディションで採用。 
いつも通り、出演者のインタビュー。

S4で思いっきり株の上がったアッシュ(私が勝手に上げただけ)。
ロバート・グレニスター(Robert Glenister)本人は性格が悪くなり、コワイ人となってしまったようです。 
というか、同時進行で、ドラマのレギュラー3本抱え、忙しすぎてテンパっていたようで、
新入りがセリフを間違えたら怒鳴るし、エイドリアン(Adrian Lester)曰く、「変わってしまった。」
歳とって難しくなっちゃったのかな? といえば、いつも素敵な(に見える)Robert Vaughn はそこからさらに上である。
いつまでも元気で素敵なおじいちゃまなのが嬉しい。 遠い記憶の、ナポレオン・ソロだったのはビックリだけど。

それはともかく、新入り且つ一番若い、ショーン役のマット君(Matt di Angelo)はいろいろと気を使っているようだ。
お姉ちゃんには、姉弟らしく見える様に普段からじゃれつき、なんとロバート・グレニスターにまで
なつこうとしている。(ドラマの上ではお師匠さんだ)

ご機嫌ななめらしい、ロバート・グレニスターを、「ね、ちょっとだけだから、ハグさせて。」と軽く抱きしめている。 
グレニスターは後ろ向きなので、表情まで判らない。

だけど、グレニスターくらいの、50歳前後のおじさんはまだ旧人類。 いくら若くてかわいくても野郎は野郎、
気味悪いのではなかろうか、こういうの。 
怒らせるんじゃないかと余計な気を揉んでしまった。カメラ回ってるくらいだから、暴れたりしないだろうけど。

S5はソツなく進んでいき・・・グランフィナーレ(最終話)。
ところがこれはこの上なく、おとなしいものであった。 なぜ? いや、おもしろかったけど、華やかさが全くない。
おまけに、「え、もしかして、新入り二人はここまで?」「S5で最終も視野に入れてるのか?」と思わせるような流れもあり、
そのくせに、地味なのだ。
製作者が初期メンバーに戻せるものなら戻したいと思っているのか、新入り二人の評判がイマイチであった場合、
シャッフルしても問題ないように話の流れを作っていっているような感じである。 ビリーがよっぽどハズレだったのかな?
結局、彼らは続投。 だけど、ミッキーのショウに都合のいいキャラになってる気がするなぁ。

ダニーの騒々しさや、ステイシーの洗練されたゴージャス感がなつかしいよ。

2011年6月12日日曜日

ニューヨーク1973 文字どおりのLife On Mars 

最初の数話で毎晩観る気力をそがれてしまっていたニューヨーク1973 Life On Mars.
昨日、ふとTVをつけるとちょうどやっている時間。 と言ってもすでに30分近く経過ずみ。
いったい何話飛ばしたんだろう? まぁいいや…とそのままつけっぱなし。

途中全然見ていないけど、オリジナルとはかなり様子が違ってきているのは理解できる。

行方知らずになったと思っていたお父チャンは本当は極悪人。息子の成人サムまで殺そうとする。 
そこへアニーの超能力のおかげ(でもないが)で助けが来、お父チャンが殺され、サムは助かる。

う~ん、極悪人でもお父チャンはお父チャンでしょ。もうちょっと悲しめよー。複雑に切なく哀しい涙くらい期待するよね。
すっきりしない『正義は勝つ』モードだなぁ。

TVの中で未来の自分自身の姿を見る(?)サム。 老人ホームで白髪のおばあちゃんに本を読んであげている。 
おばあちゃんの名はアニー。同じ髪型。 どうやら未来に帰って年老いたアニーに再会と言う設定のよう。
これって某掲示板からのパクリのような・・・? もうじき2010年を迎え、1973年から37年経過。 
アニーは20代前半っぽかったが、2010年にすでに老人ホーム入りってのはちょっと無理が・・・。

ごろつきがサムに向かって言う。「あんたは宇宙飛行士みたいだ」 
うん? 70年代のアメリカでは革ジャンのストライプシャツの男が宇宙飛行士のイメージ?? 理解不能だ…。

と思っていたら、最後への伏線なのであった。

なんと、実はサムを始め、登場人物は皆、宇宙飛行士で、火星に向かっていたのだ。結局1973年も2008年も
 『バニラスカイ』(トム・クルーズ主演のVanilla Sky)もどきに、飛行中に見るプログラミングされた夢の話で、
時代はすでに2035年なのであった。 なんじゃそりゃ~。 

2035年は女性蔑視もない時代ということなのか、アニーは大出世の『ノリス大佐』である。 
ハーヴェイ・カイテル演じるジーン・ハント! こんな高齢の宇宙飛行士がいてええんかい! 
こんなジイサンを宇宙に出すって殺人行為だ。 人道的に間違っている。
急に『ガタカ』(GATTACA イーサン・ホーク主演)の異常なまでに管理システムの発達した近未来がものすごく
現実的にデキた話のように思い出された。

ロケットが無事到着して火星に降り立つ皆・・・・Life On Mars?
タイトル通りだ。 何が悪い。

・・・・ メタファーではなかったのだ。 リメイク版は。

オリジナル版、時空刑事1973のタイトルは別にLife On Marsでなくとも良かったであろう。 
数十年前に、ヒットした曲のタイトル付けて、1973年でなくとも良かっただろう。 
いや、ヒット曲はさほど重要でもなかったかもしれない。 ストーリーだけならば。

突然、異世界で生きる羽目になった男のドラマをLife On Mars と呼び、ボウイの美しいヒット曲も拝借したところが、
ストーリー以上に、この上なく粋でクールなメタファー(比喩)だと評価していた私としては、信じられないオチであった。

なんて乾いた感性なのだろう。

途中は、好みでいじりまわすにしても、この一番秀逸なところをバッサリ切り捨てるなんて。

リメイク制作班はマジメに、タイトルにヒントを隠し、最後にビックリのどんでん返し、こういう話だったのさ!と
視聴者を驚かせたつもりなのだろうか。(ちゃんと驚いたけど、驚きの種類がちがうよ!) 

異世界や異端というテーマには、憧れや畏怖も含んだロマンティシズムがあると思う。 
だからアン・ライスを筆頭にバンパイアものはヒットするし、『地球に落ちてきた男』なんて映画にボウイは出演した。

この文字通りのLife On Marsにはそのようなロマンティシズムはない。

私は最初の数話と最後を見ただけだが、真面目にドラマの流れに期待して見てきた人は、
このオチをどう思ったのだろうか? 途中楽しめたからいいや…なのだろうか。
真面目に観ていたら怒り狂いそうな、ずっこけ話だと思うのだけど。

2011年6月10日金曜日

Hustle S5 華麗なるペテン師たち5

とびとびでしか見ていなかった華麗なるペテン師たち。 Hustle S1-S6のボックス購入して観てきている。 
キャッチアップのS4まで終了。 次はS5である。 S4からS5までは2年ほどあいている模様。
テーマ音楽もお題フォントもアレンジ変えて心機一転? 刷新したのね。

話はオーストラリアにまだいるミッキーのイギリスへの帰還から始まる。

やっぱりミッキー(Adrian Lester)がスマートに登場するとほっ。 安心感もあるし、楽しめるね。
ミッキーが戻ってきたロンドンは前と違って不景気気味。(リーマンショック以降なのね、当然) 
まずはかつての仲間の行方探しから始めるミッキー。

周知のように、このS5ではダニー(Marc Warren)とステイシー(Jaime Murray)は消え、新しいメンバーが加わる。 
再会してタッグを組めたのはアッシュ(Robert Glenister)だけ。 
塀の中にいるアルビー(Robert Vaughn)にそそのかされて、二人で仕事再開。

ミッキーもアッシュも何気に凄味と渋味が増している。(年とったせい?)

S4で、すっかりご贔屓になったアッシュ。 人手がないので、アッシュもスーツ着て表に登場。 これ好きだなぁ~。
ギラギラオヤジだけど、カッコいい。 こんなオールマイティな人がパートナーだと心強いよね。 うらやましいよ、ミッキー。

ついでにアッシュの言うことって、秘かに涙が出るほどおかしいのだ。
『鳥インフルエンザ H5N1型 2型 3型 4型かも』(そんなにあるかって! S4.Ep2)
『エンロンとノーザン・ロックの株を真っ先に売りぬき、eBayとグーグルの株を一番のりで買った男』
(誰だよ、そんな予知能力付エスパーみたいなトレーダー。S5.Ep1)

それでも真面目なフツーのおじさんに見えるので、コトは進んでいく。
でもね、新入りが加わると、また裏方にまわっちゃうのよぉ。ちょっと残念。

新入り2名は・・・ストリートキッズからペテン師になる姉弟である。 エマ(Kelly Adams)とショーン(Matt Di Angelo)

S1 DVDのおまけで、クリエーターが、言っていたけど、華麗なるペテン師たちは、ファミリーのなかで、
ペテンのテクニックが代々受け継がれていくのもひとつのコンセプト。
父親(ミッキー)、妻(ステイシー)、息子(ダニー)、祖父(アルバート)+叔父さん(アッシュ)というのが元案だそうな。

ミッキーには40代後半で、ジョージ・クルーニーみたいな人を…と思っていたけど、ずっと若いエイドリアン・レスターに決めて、大筋を変えたとか。

エイドリアンも40過ぎて、渋くなったし、息子と呼べそうな若い子が加わって基本への回帰? 
皆で並んで歩く姿は『オヤジ軍団+ルーキー』。

今度のちびっこは、若作りでなく(辛辣だなぁ。でも愛してるよマーク)本当にまだ若い、21歳の男の子である。

俳優志望だが、頭の切れるお姉ちゃんにくっついてペテンに参加。 ぱしりで情報収集に行かされ、
酒に呑まれてつぶれて帰ってくる。でもちゃんと収穫は持ち帰ってくる、素養はあるボク。 
ミッキーが賢いお姉ちゃんを一緒に、連れまわすので、置いてきぼりのボクはアッシュに指導されて(遊ばれて)いる。

ダニーほどの強烈なインパクトはないけど、初々しくってかわいい。 お姉ちゃんは山猫みたいにとんがった美人。

ボクはなにげに服のセンスが悪い。 っつーか、イマドキの若者としてはおしゃれなわけ? 
横ストライプや粗いチェックのシャツにネクタイなんて私的には論外。
追々、ミッキーパパとアッシュおじさんがきっちり育て上げてくれることを願う。

新入り二人はそれはそれで、いい感じ。 だけど全体的にミッキーのショウタイムとして仕上がっている。

マーク・ウォレンにしろ、ジェイミー・マレーにしろ、キョーレツに個性的な演技派だった・・・と改めて実感。 
マークはすでにベテランだったけど、ジェイミーは若かったし。 彼女は美人なだけでなく凄かったんだ。

S5は基本に戻ったというか、捻った「やられたぁ!」感ももどり、笑いのポイントも満載。 
趣の違うS4は横に置き、S1-S3並みに(か、以上に?)笑い転げています。(3話まで観た感想)

TVドラマとしては最初に最新カメラ技術を導入したそうで(やっぱりスポンサーがついて資金も豊富?)
確かにすっごく映像がきれい。

こんな楽しいエンタメが本邦公開無しなんて許されないわよね。
子供にもぜひ見せたいから、ニか国語できるのを待ってるわ。

追記:
DVD買おうといったのは子供である。ユーチューブで観て、アヒルで遊んでいるダニーのバスタイムが気に入ったのだ。
でも日本語付はS1しかない上に、高い。ケチな母はS1-S6まで揃って半額以下の原版に目が眩んだので、子供はむくれている。

2011年6月6日月曜日

Hustle 華麗なるペテン師たち4 Ep.6 最終話

どのシーズンも最後はビッグに飾る…が鉄則らしい。 当然だよね
今のところ一番好きなのはS2の最終話だな。 アフリカンクィーンって巨大ダイヤモンドを博物館から
盗んでしまった話が一番好き。ちゃんと最後にダイヤは返す。 彼らを逮捕しようと張っていた警察(権力の権化だ)を
おちょくり、偽物コピーを数個作って、盗品と知りながら喜んで買う悪徳金持ちからお金だけ貰っちゃって。

こういうのがやっぱり、おちゃめでクール。 いいよね~。 爽快感が違うよ~。

さて、S4のEp.6。 電話でステイシーに体調を気遣われているアルビーが、9時半にはベッドに入って寝るから…
なんて殊勝なセリフ。 と思ったら、バックはギンギンギラギラ、ネオン輝くラスベガスだった! 
これはまた大きく出たな~。

アルビーが昔、勝ちすぎて出入り禁止にされたカジノで遊んでいると、旧知のガードマンに見つかり、
オーナー(息子代替り)の怒り爆発。 怪我をさせられてしまうのだ。 
(いやー!! アルビーに振り下ろされるバットなんて、見たくないよぉ!)

これで、またペテン師たちはリベンジモードへとスィッチが入る。 

家族同様の仲間を傷つけられ、このままでは済ませないと息巻くダニー。 
当のオーナーに『お前の金はすべって奪ってやる』と声高に宣戦布告。

ダニー、ビリー、アッシュと並んで歩くその姿は、ギャングそのもの。
(揃いの黒スーツで登場したら、どーしよーと思ったが、それはなくてほっとした。)

敵に真正面から挑んでいく、ダニーは潔い。 いっぱしのファイターだ。 自分の大切な人を守り、その命を預かって、
責任を果たそうとする一人前の男になった。 もう、キッドでもボーイでもない。

ダニーのプランと万能アッシュの活躍で、盗みは成功。お金はゲット。 ところが、ツタンカーメンビリーのミスで速攻で
バレて追われる身に。 アルビーの旧友の助けで、逃走中のボート爆発。 死んだと思わせ、5人はゴムボートで海へ。
この先はもう、お笑いのエンディングである。(それぞれのその直後の旅路を番外編でやってほしいものだ。ど~したんだろね)

S4は終始、笑わせてもらった。 何気にどんくさいんだもん。笑った頻度は一番高い様な気がするが、やはりS1-S3の方がずっとしゃれているし、笑いのポイントが爽快であった。

ツタンカーメンは全く不要。 あえて、擁護するなら、昇格してもまだ、カワイイいじられキャラとして残るダニーがいるので、
一番のチビとしてのかわいい立場になれなかったのは不運だった。 初期メンバーの方が良かったのは言うまでもない。

とはいえ、ボス猿2匹の群れは成り立たないので、ボスの座に就きたい成人した子猿は別の群れを作るしかない。 
ということでこのメンバー復活はもうないのだろうな。

目下、私の妄想は、20-30年後くらいにHustleのリメイクを孫と一緒に見ることである。

ダニー(マーク・ウォレン)がアルビーのような爺の役割で、若手を揃えての新しいペテン師たちの
話ができてもいいんじゃない? 天才ミッキーは早逝、伝説として語り継がれているということで。

碧い目が光る、銀髪の真っ白なお爺ちゃんになったダニー。(う~ん、むしろホラーっぽい?)
「このおじいちゃまもね~、昔はとってもかわいかったのよ~」とお茶をすすっていられる平和な世の中だといいわね。

2011年6月5日日曜日

タランティーノ節の華麗なるペテン師たち S4の謎。

Hustle(華麗なるペテン師たち)、S1からS6までのボックス買ったので、順次見ている。 一話完結なので、
就寝前にちょうどいい。 笑い転げながら、楽しく見れるので、精神衛生上にもとってもいい。
S1から、いいエンタメだな~♪と機嫌よく見てきた。ずーっと見ていたい気分にさせられる、
魅力的な5人のペテン師たち。 話はひっかけもツイストも満載。やられた~!って感じなのも爽快。
とっても良質のベッドタイムストーリー。

ところが、S4になって、トーンが変わる。
メイン中のメイン、リーダーのミッキーがいなくなる。 もちろん大きな違い。 また、Hustleの好評ぶりに目を付けた、
アメリカの会社がスポンサーを申し出てきた。予算もいっぱい使えるし、いろいろなことができるようになったらしい。

それにしても、S1-S3までのクールなエレガントさが影をひそめ、何気に話はビッグにかつ下品になりがちなのが…。 
別に脚本家や製作者まで変わったわけではない。 だけど、お金を出す人はトーゼン、クチも出したんだろうなぁ。

Ep.1、ダニーのふかしが発端でロスまで来てしまう4人。(何故ファーストクラスで飛ぶんだろう?)
「カンザスとは違うわね」に始まり、『オズの魔法使い』の引用が満載。
Hustle に限らず、『オズの魔法使い』の引用は良く見られる。でも、S1-S3までの間にあった記憶は
あまりないなぁ。スポンサーへのサービス?こういう引用って、私たちのことわざと一緒よね、きっと。
ただ、その後耳を疑う話が…! ダニーがハンバーガーを食べながら、アッシュに講釈を垂れている。
フランス人はチーズクォーターパウンダーをローヤルチーズと呼ぶ云々…。

タランティーノのパルプフィクションのパクリである。
ヨーロッパから戻ってきたばかりのビンセント・ベガ(ジョン・トラボルタ)がどこの国はどーだったと、たらたら話しているもののうちのひとつである

いや、これってさ~、いかにもアメリカ一番!と思っていそうな、井の中の蛙状態のアメリカ人が同じ蛙のアメリカ人に
「ヨーロッパ人は信じられねーよな~」といった調子でしゃべっているので面白いのであって、アメリカに来ている
イギリス人が、イギリス人に「フランスでは~」と話してもぜっんぜん、おもしろくもないじゃないか! 

機械屋アッシュは賢く、「メトリックだから問題なんだろ?」とばっちり正解。(注1)
それに対して「フランス人だからだよ」というボケた返事をするダニー。 ダニーのおバカぶりがオチ?
しらっとした流れの中でズーズー音を立ててコーラを飲むダニーの行儀の悪さが目に付く。なんだったのだろう、これ?

Ep.1(そしてEp.2)ひとり減った分、こき使われるアッシュ。年長者にはもっと敬意を払わんかい! 
と思いつつ、アッシュの芸域の広さには感心した。オネエのスタイリストにはびっくり。
オールマイティじゃん。控え目なのに、いざという時には何でもコイ。こーいう人の方が素敵だよね。
S4の間に私的にはアッシュの株が一番跳ね上がった。全編通してすっごくいい男じゃない。
地味めのおじさんだと思っていたアッシュがこんなにかっこいいなんて! アタシの目はふし穴だわ。

粋なミッキーが主導を取るのと、成り上がり志向の塊のダニーが出しゃばるのとでは、かなり進行が違う。
その頑張りと、ど根性はエライけど、かつてのエレガントさが全くないのは、見ててキツイなぁ。 まるで、スポ根ドラマだ。

Play dirty’としつこく食らいつくダニー。 いやー、げっひ~ん! ミッキーなら、絶対しないよ‐!!
だけどその下品にギロっとした表情がすっごくぴったりで、ゾクゾクしてしまった。
ヘタレかと思ってたのに、ブルーザーぶりが似合ってるじゃないか、キミの場合は。

ただし、全体としての下品さはちょっと勘弁してよ~って感じ。
まったく無関係なのに、いい様に利用され、踏んだり蹴ったりの目にあわされた気の毒なハミルトン氏。
こういう犠牲者は前はなかったよね~とちょっと爽快感が目減り。(笑わせてもらったけどね)。
欲深の人非人をお仕置きとばかりに、詐欺を仕掛け、汚いお金は身に付かないんだよ~と教えてあげてるのが
おちゃめで粋なのに。 手前勝手な詐欺のために、無関係の人まで巻き込むのはイタダケナイと思うぞ。

Ep.3とEp.4と続いて狙われるのは女。米流にクォータ方式採用、女の極悪人も一定数入れろって? 
どっちも嫌なオバハンではあったが、この2話はあまり爽快感がない。Ep.3の最後、ダニーたちが揃って登場。 
オバハンが「だましたわね」と悪態をつくのだが、正義の味方よろしく、並んでご登場・・・・これは、ダサイ。 
怒るオバハンを陰から見てにやっと笑って、すっと金を持って消えたほうがよっぽどクールだ。

Ep.4はさらに・・・。チャリティで得たお金を自分のポケットに入れてる強欲ババァから金を巻き上げるのだけど、
強欲ババァを持ちあげ、ショーに集まった人々の面前で大恥をかかせて貶める。
彼らにそこまで他人を裁く権利はない。 傲慢だよ。 なんでこんなにリベンジモードが入るわけ?

・・・と思っていたら、Ep.5は絶好調で、リベンジ話そのもの。
但し、今度はリベンジされる側になってしまったペテン師たち。サムライチックな頭して刀を振り回す東洋人が登場。 
誰が観ても明らかに、すべてタランティーノ風。 その割には話のテンポがこれまでにないほど良くないのだ。
画面を横切ってとび蹴りをするダニーには失笑。 明らかにCGのコピペなんだもん。

今回は有り金すべて取られてしまうのだが、最後は彼らをだました、即席ペテン少女のモノローグで終わる。 
ダニーが金の話をしているのを耳にした貧しい少女は、一大プランを思いつく。 詐欺師をひっかけ、金を横取りして、
搾取される奴隷人生から抜け出すのだ。 金を手に新天地へと旅立つ男と女(兄と妹なのだが)。
これもトゥルー・ロマンス以来、踏襲されているタランティーノ流のエンディングじゃないか。(注2)
フェアリーテイル調の語り口も。

おまけに、即席ペテン少女と兄は、賢いだけでなく、仁義を通し、弱きを労わることのできる、立派なCon artist であった。 
泣かせるじゃないか。

とはいえ・・・。
ねぇ~、こういう話ってさ~、シリーズの一話使うんじゃなくって、『番外編』とかでおまけでつけてくれません?
その方がずっとありがた味も楽しさも増すと思う。 タランティーノ節も番外編のお遊びと思えば、ストンとくる。

それにしても、「5人がマジックナンバー」と増やされた新人、ビリー。 
ツタンカーメン(というか、ツタンカーメンの守護犬?)のような容貌はチャーミングでもないし、表情にも乏しい。 
なんでこんな貢献度の低い人を追加したんだろ? おまけのインタビューの方が雄弁で表情豊かだなんて、
ダイコン役者ってことじゃん! 居なくてもよかったよ、アンタ。 まぁ、この人はS4のみでもう出てこないからいいけどさ。

残すはシリーズのグランフィナーレになる(はずの)最終話である。 なんかもう息切れしてきた。

追記: あまりなじみのない方のための注釈

注1: アメリカ&大英帝国、とその他の世界の大半の先進国では単位の使い方が違う。
メトリックは我々日本人ですら、フツーに使っている国際基準。 重量はキロ、グラムで表す。
もうひとつのインペリアルはポンドで表すのだ。クォーターパウンダー(日本でもマ○ドナルドにあるでしょ)は
1/4ポンド(pound)の肉で作ったハンバーグだ。 メトリック換算では113㌘という、ハンパな重量なので、呼びようがない。
国際基準に沿えば、おかしいのはアメリカ&大英帝国なのだが、彼らはそうは思わない。
それでも、10数年前から、イギリスではスーパーなどの食料品の表記はキロ、ポンドの併用が義務付けられた。
助かったよ~。 わかりやすくなって。 欧州連合万歳!

注2: トゥルー・ロマンスは金のなかったタランティーノがトニー・スコットに売ってしまった脚本である。 
オリジナルは、映画と違い、男は死に、女がひとり金を持って逃げるというものであった。 
なので、このパターンをここからタランティーノ節と呼ぶのは厳密には正しくないかも。
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