2016年5月18日水曜日

トゥルー・ディテクティブ 想定外に魅了される。   True Detective

私は主観と偏見で生きている女です。そして欧州かぶれのアンチ米国人間です。でも、今回
そろそろアンチ米国返上しようかと思いました。

なんとなく気になっていたTrue Detective、ツタヤで1-2話を借りて、もうDVD買うことにしました。(だって英アマとかツタヤで借り続けるより安いんだもん、特典もついてるし、所有してれば何度でも観れる)
ってくらいトゥルー・ディテクティブ気に入りました。好きになったものはリピート観が常の私。ほんの数日前にナイトマネジャーよかったーーー!と騒いだ舌の根も乾かぬうちに別作に騒ぎ立てて節操ないけど、でも、それくらいこれも素敵だったの!

ウディ・ハレルソンとマシュー・マコノヒーのコンビ。
そこそこにいいい俳優さんだと思っているけど、彼らが出てるからという理由で映画とか観に行くほどの気になったことはない。普段の私なら歯牙にかけないアメリカーンな俳優さんたち。今世紀になってからの映画で彼らが出てるのを観たのは昨年のインターステラーくらい。(しかも早稲田松竹二本立て鑑賞)
いや、でも今回このトゥルー・ディテクティブの1-2話観たため思わず、『追憶の森』は早々に鑑賞済み。

前置きはおいて本題に入ろう。

けだるいオープニングのテーマソングに始まり、ハゲたおっさんと、浮浪者と見まごう容貌の世捨て人の事情聴収。このふたりは別々に事情聴収されており、彼らの話が回想シーンのように17年前から始まる。

この進行、振り回されます。途中で、なんで彼らは今こんな状況でこーなってしまってるの??と先が待ち遠しくってたまらなくなります。(こーいうの私週イチでなんて絶対見れません。暴れてしまいます)

親を選べないのと同じで同僚だって選べないだろう・・・とコンビを組むことになったのはたまたまと説明するマーティ(マーティン・ハート byウディ・ハレルソン)話題になっている相棒はマーティが勝手にタックスマンと呼んでいた不愛想なとっつけない男、ラスト(ラスティン・コールbyマシュー・マコノヒー) このふたりは共通点皆無。正反対とまでは言わないが全然似たタイプでもない。

いい奴だけど、オトコはアホだからさぁ・・・の典型のようなマーティ。
何を潜り抜けてきたんだか、無表情に仕事一徹のラスト。幼い娘に死なれ結婚は破綻。薬におぼれたこともあり、麻薬潜入捜査に何年も従事してきた。とっつけない奴なのに落としの天才。容疑者を静かにじっと見つめ、ゆっくりと話す…それで皆涙ながらに許しを請い、自白してしまう。人の心を見透かしているかのような様子にマーティは文句垂れつつ、一目を置き、信頼しきっている。

『TRUE DETECTIVE/二人の刑事』このふたりが田舎町の猟奇殺人事件の捜査に従事するのですが、ラストの粘り強さで実はすでに闇に葬られてた事件まで関連していることが暴かれていきます。

このコンビ、フツーに背広きた田舎の刑事さんの様相。ですがこのふたりがめちゃくちゃ素敵に見えてきます。もう、詳細はよそう。ツタヤでだって借りれる、日本版BDだってもう明日には発売されるからぜひ見てください。

脚本を書いたのがあのデンマークの陰鬱ドラマ、キリングも数話書いたニック・ピゾラットNic Pizzolatto キリングは老後リストに入れてしまったけど、何かストンと来るものがあった。そして彼はおじいちゃま、ロバートヴォーンの代表作『荒野の7人』のリメイク(2017年公開予定)の脚本も手掛けています。

ストーリー展開の良さもですが、私はやはり人間が好き!役者さんに惹きつけられる作品にハマるのです。そしてむごたらしい猟奇事件に反比例するような田舎の美しい景色に映像。

その映像のカメラワークのおかげなのか、二人の役者のなせる業なのか。驚いたのはマーティの目を通してみるラストがめちゃくちゃセクシーに見えること。私がマシュー・マコノヒーをセクシーだと思う日があることなど、まーったく思いもよらなかった。


お互い相手に向けて中指突きだし合うこのふたり。なぜか不思議な雰囲気を醸し出しているのです。無表情なややうつろにもなる目。残虐な事件の犯人を追うことだけ考えているラスト。



ウディ・ハレルソン、実は共演者を輝かす天才だと私は昔思っていました。(こんなこと書いてた!)

ナチュラルボーンキラーズ、ラリーフリント、共演したジュリエット・ルイスやコートニー・ラヴがとにかく素晴らしかった。もちろんウディ自身の熱演も素晴らしかったけど、それ以上に女優陣が素晴らしく、彼女たちの最高傑作のような感じになっている(私が見た中ではね)そしてそこにはウディ・ハレルソンの見えない力が加わっているような気がしたものです。

なぜかぞくっとしたシルエット

"everybody knows there’s something wrong with them. everybody’s got an empty space. an absence. and that’s the silence of God and it don’t go away. and everybody wants some cathartic narrative for it, the guilty especially. but everybody’s guilty. you know that. i used to think about it more but when you reach a certain age, you know who you are. i know who i am."  Rust Cohle - True detective:

















そのウディ魔力が今回相方であるマシュー・マコノヒーをより輝かせてるような気がしました。そう、マーティの視線らしいラストが不思議にセクシーでエロティック。



自分が留守中に芝刈り機を返しに来たラストに焦るマーティ。人の心を読んじゃうラストは早々においとましようとする。追いかけて半べそのような赤い顔で理不尽に怒っているマーティ。、マーティはこの無愛想な偏屈男をとても魅力的だと思っている。だから留守中に妻のそばに来られるのは心穏やかでない。

浮気がばれて妻が実家に帰っている間、マーティが頼るのはラストの見立て。何か月かしたら許してもらえるのではをいう言葉を信じて頼るマーティ。ラストの不思議な眼力を信頼しきっている。

ラストにしてもマーティへの信頼は絶対。アホな奴でも善人、正義感は本物。





容疑者確保、手錠までかけてあったのに、アジトでむごたらしい暴行を受けた子供たちを発見して怒りで犯人の頭を拳銃でぶっ飛ばしてしまうマーティ。刑事としては浅はかな行為だが、その正義感は本物で正しい反応。だからラストはもう一人の容疑者も銃殺して死んだ犯人の手錠は外し、銃撃戦でやむなく犯人射殺を偽装する。ここで一見落着にしてしまったが実はそうでなかったことからラストの孤独な捜査が続く。そして孤独な捜査の光が見えてきたとき、タッグを組む相手はマーティしかいなかった。

ラストとけんか別れした後、離婚して警察もやめ、事業を起こしてはいるものの、覇気のない生活を送っていたマーティ。最初の事件から17年が経っていたその時、ラストに巻き込まれ引っ張りまわされるマーティの活き活きとした目。そう、前半ではフツーのおっさんの様相だったウディハレルソン。終盤、目つきがガラッと変わる。昔から見慣れた鋭い目。昔オリバー・ストーン監督が狂気が見えるなんてクサイことを言ったあの目つきに戻っているの。禿げていようが何だろうがカッコいいあの鋭い目。

最後はもう、長年の過酷な生活の上に負傷してぼろぼろのラストの世話をする気になっているらしいマーティがおかしい。やはりいい奴。

すでに一撃食らっていたマーティに斧を振り下ろそうとしている犯人をラストが間一髪で射殺したおかげでマーティは生きている。ラストの方が重傷だったので、マーティは先に退院することになる。車椅子で外に出てきたラストにリボンのついた小箱を渡すマーティ。

「なんだ、おれと婚約でもしようってのか?」
「だったらもっと立派なリボンつけるよ」

笑いました。↑ 中身はラストの好きなタバコ。

一足先に退院できるマーティに「俺もこんなところにいられるか」と車椅子から起き上がるので、マーティがまだよろめくラストに肩を貸し、抱きかかえるように二人で病院をあとにします。
なぜか、ナチュラルボーンキラーの最後のシーン、語り部のビデオ撮影、肩をを抱き合い手を取り合って逃走するミッキーとマロリーを思い出しました。


そしてもう一つトゥルー・ディテクティブの素晴らしいところはサントラです。オープニングもエンディングもこのけだるさが素敵。挿入曲といい、BGMのようなノイズが素晴らしく私のツボなのです。これも魅了される一因なのかもしれません。(これ追加しちゃいます。⇓ 御耳を拝借)


おまけに、我が教祖様ニックケイヴのお声も一曲入ってているのです。最後の最後にフィナーレのように流れたこの曲! もう躍り上がらんばかりに絶叫!
ユーチューブのサントラ特集の25曲目、GrindermanのHoney Beeです。こういうのに巡り合えるととても幸せな気持ちになれるの(単純ですねぇ)

教祖様ライブ曲バージョンもあげておきます。



カッコいいでしょ、これ。昔はただの変人枠、でも今教祖様ニック・ケイヴのファンでよかった…とあらためて噛みしめています。

この曲を選んでくれたディレクター(なぜかお名前だけは日系)本当にありがとう。


追記:2016.05.19
ミュージックリスト見つけました。
欲望のバージニアで数曲かかっていたEmmylou Harrisの別曲が使われてました。
どうりで私好みのはず。欲望のバージニアはサントラも速攻で買ってしまってたし。

そう、なんとなくヒルコート監督とトーンが似ているところあるかも










2016年5月17日火曜日

キングスマン2 爆破犯はこやつか?これがリトルバッド?


キングスマンゴールデンサークル(Kingsman: the Golden Circle以降KGCと書かせてもらいます)の撮影風景が続々上がってきています。 ですが・・・・

何なのだこの感動の(少なさの)差は! 

数年前に何も知らずにコリンを観た時とのコーフン度の違いは!
ただの高そうなスーツ着たオッサンにしか見えないのですが・・・・。(チャニングテイタムファンの方、ごめんなさい🙇)





チャニング・テイタムの帽子を見たとたん、今度はジョン・スティードへのオマージュかと一瞬思ったけど、よく見ると帽子の形とかも全然違ってます。単純にアメリカンスタイルだったのね。

ううっ! 私の目にエレガントに見えないのはこの米国スタイルのスーツがあたしの趣味じゃないからなのか、中の素材がいまいちなのかどっちなのでしょう?

ううー、スーツが米国スタイルでもマッドメンのジョン・ハムは私が見たって素敵だと萌えたわ。
アタシってつくづくいじわる…>。<


でもまぁ、そんなことはおいておきましょう。

今回もうひとつ、ええーーーーって思ったのは、こやつがキングスマンにお立ち寄りしたらしく、キングスマン前で車に乗ろうとしているところ。
 
えっと私は勝手にキングスマンチームがアメリカに行ってから彼らに出会うのだと思っていたので、キングスマンが破壊される(というプロットはまだ有効なの?)のが先だと思っていたので、これはビックリ。
実はチャニングにあまり関心ないので、記事上がってても、へーーーくらいであまり見もしてなかった私。おさらいでググってみた。
だけどあまり役どころについての詳細は・・・ない。 キングスマンエージェントなのが明らかと書いてる記事が一つあったけど、それは違うような気がする。



おまけにこのタクシー何? キングスマンタクシーなの? このナンバープレートMOMって
笑っちゃいました。 

それともこのチャニング演じる役柄がロンドンには専用タクシーを所有し、英国人がマナーを教えてくれたのよと言ったママを忘れないためMOMとのナンバープレートを金払って所有してるとか???

そしてこやつがキングスマンにお立ち寄りしてることで気づいた!
もしかしてこやつが犯人なのか? 

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キングスマン相当エージェントでないかとの仮説もあるのだけど、こやつがジュリアン姉様の子飼いのLittle Badで、タロン君が僕が演じたいくらいと言った、めっちゃクチャにすばらしい悪党なの?

この絵の中の人物のシルエット、体形的にはチャニングが一番にてるようにも見えるけど?
コート着たタロン君かもしれないけど。

今までにジュリアン姉さまをビッグバッド(Big Bad)と言っていたのでこれは姉さまがバレンタイン相当の悪役であることを指しており、バレンタインにはリトルバッド(Little Bad)であるガゼルがいたので、ビッグバッドというからには誰かがリトルバッドとしているはず。
妄想でフレディ君推してたのだけど・・・。 チャニングがリトルバッドでタロン君が悪女役をやりたかったというのでないなら、これがその演じたかった役なのだろうか?

チャニングはあまり興味のない役者さんなのだけど、キングスマンをきっかけに追っかけをはじめちゃうくらいに期待を裏切ってくれることを切に願う。

あー、でももしこいつがキングスマン壊滅させる犯人だったら末代まで祟ってしまいそう。
チャニングファンの方ごめんなさい。もしそうでも呪い殺したりはしませんから。


2016.05.19 追記: 
どーでもいいかもしれませんが、ヘイルシーザー観てきました。チャニング・テイタム、ええ味出してました。
めっちゃ笑わせてもらいましたわ。
和メディアでステイツマンではないかと書いてる記事がちらほら。でも私はんなの観たことない。ステイツマンの面々、すでに二人上がってるし。IMDBはまだ空。 さぁ~どっちが当たっているでしょうか?

2016年5月13日金曜日

キングスマン2 妄想の果て、大人になったエグジーにもの思う。

私がどのようにしてキングスマンを公開前から指折り数えて待つようになったかのお話を以前したことがあります。
過日、この発端となったスパイコミュニティ仲間がまたもや(しかも今回はアタクシをタグ付けまでして)キングスマン ゴールデンサークル撮影風景をアップ、(なんのことはない、デイリーメイル紙ウェブ記事シェアです)

その後、サヴィルロウのキングスマンHQは誰の陰謀で壊滅されたのか?と問いかけておりました。
2013年10月13日
2016年4月25日





















いや、別に大したこっちゃないですよね。
キングスマンの「キ」の字も知らずにに見た撮影風景。コリン・ファースがあまりにも素敵で素敵で、ひとめ惚れ。
コリンしか目に入らず、ちょこっといたタロン君、どこ系の移民だろう?と思ったくらいで(だって名前になじみがなかったから)その後トレーラーが上がりだす1年後まで全くスルー。つくづくおろかだったと思います。

そして今度は続編ゴールデンサークルの撮影風景。3年前には横にいただけのちびっこが主役を張り、堂々とかつてのコリンのレプリカ仕様。そして・・・もうキッドではなくなっていました。


既出で観れるタロン君出演作、だいたいなんでもまだ少年役でおさない。直近では来月劇場公開のレジェンドになりますが、これですら、愛くるしいお稚児さん。実物マッドテディスミスがここまで幼かったとは思えないし、その双子クレイ兄弟とかかわっていたころの写真でもフツーに大人、男前の若いお兄さんでした。でもタロン君演じるテディは幼児枠。えらくかわいらしいお稚児です。

それはともかく、成人してるわりには幼いタロン君をかわいいわねぇーと母気分で見ているのがこれまでだったので、いっぱしの大人の男っぷり、紳士然とした姿はなんか勝手にとても感慨深いものがありました。
・・・・いつもながら脱線しておりますね。(汗)

さて、本題の誰がなぜキングスマンHQを破壊したのか? なのですが・・・。
キングスマンHQ、世間的には高級紳士服仕立て屋です。そこに秘密組織が隠れひそんでいることは、当事者しか知らないはずなのです。

なのでピンポイントでここにあるキングスマンという諜報組織を爆破することができるのは、内通者しかない。で、あればだれが?ということなのですが・・・妄想のとどまらない私たちの間での諸説。

① 実は生きていたハリーじゃないか? アーサーの裏切り、堕落してひ弱になった貴族たちのまえには騎士道など影かたちも残っていないふがいない状況に愕然、悲嘆したハリーが、今のキングスマンに絶望のあまりぶっ潰してしまったというもの。

ハ、ハリーったら! しらっとクールな佇まいでそこまでの熱い男だったのかぁー!?
それはそれでカッコいいけど、ちょっと違う気がする。いや、これは大いに違うのです。

どうやらハリー登場は回想シーンで、エグジー父リー役だったジョノ・デイヴィスも続編登場をほのめかしている様子。前作では覆面かぶったまま爆死するので、死に顔のきれいな弧を描く眉くらいしか印象に残っていません。ジョノ君、実は息子エグジータロン君より若い92年生まれの23歳。(はたちでパパ役だったのか!)
ジョノ君、舞台で大活躍中。ドラキュラや時計仕掛けのオレンジなど、いい作品出てますね。機会があればぜひ見てみたいです。







エグジー父とハリーのなれ初めはとても興味あるので、大歓迎ですが、それならちょこっとでなく、コリンが年取っちゃう前に、プリクエル一作撮ってくれてもいいのになぁ。

エグジー父もパグ犬選んで、大きくなれよー、うん?まだ足りないか?とせっせと大量のエサあげてたりしたらとってもかわいいのに。
妻や幼い息子のことも忘れて飛出し、身を挺してハリーかばって死んでしまうエグジー父。ハリーにどれだけ心酔していたかが伺えます。 そしてエグジー父なら、別に仁義にもとることもないので、一緒に過ごせる24時間で、寝てしまっても許されるでしょう(ただの不倫ですしね)。 あ、そんなことにしたらタロン君がかわいそう?
ま、それはおいておきましょう。

② キングスマンの所在を知り、かつ恨みもあるのはチャーリー。おそらく招待された両親にくっついていっただけなので、本人はインプラントがなかったというオチなのでしょうけど、このへたれの性悪お坊ちゃん。両親死後莫大な遺産くらいは相続したのでしょうね。 でもこやつに建物一軒爆破させるだけのそんな機動力あるんかいな。いや、金にモノ言わせれば何でもできるのか?
実はあんまりチャーリーにもエド君にも興味がないわたし。でもマークゲイティス出演につられてロンドンスパイは購入。この週末に見てみます。エド君、実は奥深いといううわさもちらほら・・・だし。

これらはすべて妄想。 我々の妄想とマシュー・ヴォーン監督のオツムの中とか近似しているのか、全く乖離していると悟ることになるのか、それを見定めるのもまた一興。このようにゴールデン・サークルはとっても楽しみにしております。

今度こそはBD購入よりに先に映画館の大スクリーンで観たいわ。

さて、全くの余談なのですが・・・先ほど上でマッドテディのこと書いていてふと思い出しました。

タロン君が以前のインタビュー記事で、「僕が演った役はね、3人がエディだったんだよ。」といっておりました。(乱読の結果ソース失念) これはタロン君がこれまで演じた役が3人そろってエディ(正確にはエドワード)という名前だったというそれだけの話です。つまりこういうこと。
英版ウィキでも確認取れますね。

戦場からのラブレター  エドワード・ブリテン (Edward Brittain)
レジェンド 狂気の美学 マッドテディスミス 本名:エドワード・スミス (Edward Smith)
エディー・ジ・イーグル  エディー 本名:マイケル・エドワーズ (Michael Edwards)

ところが、The Smokeを見ていて気づきました。
おそらくタロン君自身、覚えてもいないのでしょう。アズボ=デニスのフルネームはデニス・エドワード・セヴァース(Dennis Edward Severs)。 EP3(EP4かも?)で一度だけ、ママが真面目にフルネームでデニスをこう呼びました。たった一度だけです。タロン君のセリフでもないし、全然覚えてないのでしょうね。
The Smoke見ていて、「あれ、もう一人エドワードじゃん」とインタビュー記事思いだしてました。そう、だからタロン君演じたエディは3人でなく全部で4人なのです。

…どうでもいい話ですね。タロン君のインタビュー記事読んだ時も、おしゃべりな子だなー、どーでもいい話だけど…(かわいいのでどーでもいい話いっぱいしていいよ)と思っていながらどーでもいい補足を作ってる私って…(呆)

ここまで読んでくださった方、駄文におつきあい頂き、ありがとうございました。

最後はコリンにひきつけと言われてしまったタロン君トレードマーク(?)のウインク特集で。
「エグジーのウインクはロジャームーアが片眉あげたりするのと一緒で・・・」と説明してるタロン君を「あれはひきつけ」とよこから口をはさんでからかうコリン。コリンにいじられてうれしそうに(?)「コリーン!」とあまったるい声をあげるタロン君。(エンパイアのインタビュー05:20~) かわいかったなぁ。でももう、あんな声出さないよね、大人になったし。(笑)
まさにひきつけ・・・


BBC ナイトマネジャーを見て納得。スパイがチャーミングなわけ。 The Night Manager

大英帝国がEU離脱するなどと騒ぎ、おかげでポンドは急落。この機会をのがしてなるか!とまた英アマお買い物熱が復活♪。

BBCで今年放送されたジョン・ル・カレ原作のThe Night Manager。早々にDVDゲット、視聴いたしました。

まだ2016年は半分も過ぎてないので気が早いかもしれませんが、今年の一番に挙げてしまいそう。よかったです。ドラマのペースといい緊張感とドキドキ感が。

この数か月、Tumbrl とか眺めるとやたらトム・ヒドルストンが上がっていました。
青い瞳に同色のシャツを着ているトム・ヒドルストン。 
いや、イケメンだし、Hotなのはわかるけど,なんでこんなに??と思っていたのですが、すべての謎が解けた!というか、納得しました十二分に。

これは・・・・騒ぐわ。

めっちゃくちゃチャーミング。

このドラマはBBC制作であること、原作はすでに邦訳本も出てるル・カレの同名小説。ハウスシリーズですでに日本のテレビでもレギュラー登場のヒュー・ローリーが出てること。

これだけ揃っているので、日本放映そこそこであるのではと思っています。旧国営放送様あたり、もう水面下で動いていらっしゃるかもしれませんね。

なのでストーリー解説はしません。役どころだけね。

トム・ヒドルストン演じるジョナサン・パインは元兵士。かつては戦地に赴いていましたが、思うとこあり密かにカイロの高級ホテルでナイトマネジャー(夜勤の支配人です)として、裏方に徹し、セレブのお客様のおもてなしに尽くしています。

セレブのお客様の対応ですから、洗練された物腰で常に笑みを湛え、これだけでもとってもチャーミング。

ですが、その後宿泊客からリークされた武器密輸情報をMI6に流したことから、この武器商人を追い詰めるための潜入スパイとしてリクルートされてしまいます。

これまで映画のスパイがかっこよく、チャーミングであるのは、そうでないとやっぱ誰も映画観る気にならないじゃん・・・?くらいに思っていたのですが、この度、スパイが何故チャーミングでないといけないのか、その理由ものすごく納得しました。

このジョナサン・パインはですね~、敵地に単身乗り込みながら、皆を魅了して味方につけ、着実に自分の仕事を遂行していくのです。

そっか~、スパイがスパイ活動するのには自分の魅力を十二分に活かせて、人に取り入ってしまう器用さが肝なのですね。 ボンドは女にたいしてだけ魅力全開といった感じでしたが、パインはもう、女性はもちろん片っ端から仕留め、子供も百戦錬磨のビジネスマンも、レストランで不快な思いをしたお客様もすべてその笑顔と振る舞いで魅了して丸め込み、流れを自分の方に動かして行ってしまうのです。

このドラマにして初めて気づきました。スパイがチャーミングでないといけない理由。
映画の興行成績の話ではないのですね。

そして世界一最低最悪のオトコと言われる武器商人ローパーを演じるのがヒュー・ローリー。
この帝王っぷりが素晴らしい。

若い愛人に自分の息子の世話をさせ、ちびっこがベッドタイムで愛人と宴会を出ようとすると
「私のワインを盗み、私の女を盗んだな」とちび息子を睨んでみせ、「お前を誇りに思うぞ」って息子に言うの!
これが、すっごく粋なのです。カッコいい!悩殺されてしまいました。カッコよすぎます。
このセリフ、原作者のル・カレのものなのか、脚本がよかったのか。

ローパーの愛人はコードネームアンクルのゴージャスな悪女ヴィクトリアだったエリザベス・デビキ。
ヴィトリアとは全然違うキャラですが、若くて美しいわけあり美女。ホントすらりと美しく、誰よりも背が高いのにこのはかなげな様子は彼女の演技力によるのですね。

ローパーを追うMI6エージェントが、原作では男だったけど、今回は女性に。まぁ、最近ではよくある話ですね、Mだってジュディデンチが長年やったし、キングスマン黒人男性Gazelは女の子Gazelleになったし。
これがおまけに妊婦なのです。 アンジェラ・バー役をオリビア・コールマンに打診したら、妊娠してるんだけどと言われたので、じゃぁ、と妊娠中の女エージェントということになり、詰め物でないパンパンのお腹で動き回って大丈夫なんかい!ッとちょっとは思ったりもしましたが。

彼女がローパー逮捕に執念を燃やす理由、涙をこぼしながら語る彼女に一緒に泣けてきました。
これが一番の、なぜローパーが世界一最低最悪の人間・・・というのを納得させる逸話。
そしてその話の凄まじさ(しかも現実には起こっていることと思われる)にも考えさせられます。


メインキャラ以外のとこもなかなか曲者役者揃いで皆いい味出してるの。

久々にずっしりと見応えのあるドラマをしっかり見せてもらいました。
きっと日本放映はあると思います。(ってほんとにアタクシが思うだけですが)
楽しみに待っていてね。
BBCのトレーラーと



結構かぶってますがアメリカ版AMCのトレーラーです。

2016年5月7日土曜日

スウィート・ムービー 少女の私を東欧に駆り立てた不可解な映画 Sweet Movie

あぉ~~ん!やっと再会できた♡ 90年代のどこかで2回映画館に行ってみた不思議に取りつかれてしまった映画。
ツタヤにDVDのリクエストも出したこともあるこの映画 スウィート・ムービー。

ついにUS版DVDが存在することも発見!(2008年ころには出てたようなので、もっと早くに出会えなかったのが痛恨の極み)来週には届くはず。

ウィキの説明に不満はありません。エログロ不可解。はい、その通りです。とても不思議な映画。
ですが、その映像と音楽が頭から離れなくなってしまうのです。

おぼろげな記憶なので間違っているかもしれませんが、この映画のスゴイところは、のちにソ連のゴルバチョフ書記が正式に謝罪した「カチンの森」の虐殺の映像を初めて世に出したこと。

モノクロでひどすぎて目に余るむごたらしい映像ですが、そのシーンで流れるもの哀しい音楽とともに忘れられないモノとなります。
この不思議な映画のサントラもずっと探していて数年前にCD発売されたようなのですが、どのアマゾンで探ってもプレミアついて二の足を踏むお値段です。 でも一応、ユーチューブにアップされていることも発見しました。

映画を観たのも25年以上前。遠い記憶の映画をもう一度大人になってみてどう感じるのか。

昔、まだ壁があった頃、東欧にはすごく行ってみたいと思ってました。私がかの地に足を踏み入れたのはベルリンの壁が崩れた後ですが、それでもつたないドイツ語で何とかコミュニケーションとっていた旧東側。時が流れ外資の製造メーカーで働くようになり、旧東側の工場にも頻繁に行き、英語でオッケーの時代になっていた時には感慨深いものがありました。少女時代に自分にそんな日がくるなんて想像もしませんでした。
このスウィート・ムービーは旧ユーゴスラビア出身のデュシャン・マカヴェイエフ Dušan Makavejevのもの。

私はクシシュトフ・キェシロフスキ Krzysztof Kieślowskiの映画もDVDそろえているほど好き。キェシロフスキはポーランドの方。ポーランド人の監督としてはロマン・ポランスキーが一番有名かもしれませんが私はキェシロフスキ監督が一番好き。なぜか少し黄味が勝ったような東欧独特(?)の光の映像がとても好き。 理屈でなく、本能で直感で恋に落ちるような感じでしょうか。

この度、ユーチューブで私の頭から離れなかったあの歌も上がっているのを見つけました。
映画を2回観に行ってるので、2回目の時にエンドクレジットに目を凝らし、歌手名だけ記憶して返り、思い出したように探しておりました。ギリシャの作曲家Manos Hadjidakis(日本語読み不明です)Maria Katiraという方の歌うギリシャ語らしいこの曲。

やっと再会することができ、、もう思い残すことはない…くらいな勢いです。
こうやって見ると自分がいかにカワリモンだったかということも実感するのですが・・・まぁ、今更もういいよね。♪ 好きなものを好きと言って何が悪いの!?くらいに開き直る根性がついてしまいました。

今日はこの動画を再会の歓びと懐かしさと見るのが辛い映像の3点盛りで涙しながら繰り返し見てしまいました。幸せ。
これからゆっくりお風呂に入って寝ることにします。おやすみなさい。