2013年11月4日月曜日

メビウス Möbius 

なんとツタヤが劇場公開前に(ないと踏んだ?)DVD化レンタル開始してくれたMöbius。
最近お気に入りのジャン・デュジャルダン(Jean Dujardin) 目当てに早々に予約。
ティム・ロス(Tim Roth)まで出ています。
ちゃんとレンタル開始日には届く律義さに感動。ツタヤ!がんばってるなぁー。

お話はスパイもの。 ロシアの怪しい企業家(ティム・ロス)の汚いお金を暴くために、彼が所有する投資銀行に曰くつきの金融スペシャリストを、CIAがスパイとして送りこんでいたところ、FSB(KGBは消滅してたんですね、いつの間にか)も彼女に目を付け、協力させるように接触します。ここから二重スパイだらけのお話になっていくのですが・・・観ている方には全て種明かしされています。これをもうちょっと観客側にも終盤で驚愕の!と思わせるようなビックリ展開にできないもんですかねー?
金融スペシャリストとFSB敏腕スパイ(ジャン・デュジャルダン)が恋に落ちるのですが、これがリュック・ベッソンじゃあるまいし…と言いたくなるような お手ごろ感、ご都合感。全体的にシャープさに欠け、ちょっと消化不良気味に終わりました。

こうやって絵だけで見れば素敵なんですが、あまり気持ちが入らなくって・・・
ジャン・デュジャルダン、OSS117とはやはり同一人物とは思えません。化けっぷりは見事です。でも映画の展開の甘さに彼の良さも使いこなされていない感じがしました。それはせっかくのティム・ロスも同じなのです。別に彼じゃなくてもいいじゃん…っと大いに期待を外されてしまいました。
ティム・ロスのロシア人なら、古いけど、リトルオデッサの方がずっと凄味があって良かったと思います。
二重スパイだらけの人間不信感、権力者のご都合で使い捨てにされる主人公たち、実は大国アメリカを影でいい様に糸引いているのは裏の大国ロシアなのさ!と言うオチはヨーロッパ的でアンチ米国の私にはとても好感がもてるものですが・・・だからこそ、もうちょっと詰めたら、もっといい映画になったんじゃない?感が否めなくって残念と初見では思ったのですが・・・

それでも音楽が素敵! サントラがとっても気に入り、探したところMP3オンリー・・・
アタシの様なアナログ人間はCDプレイヤーでガンガンかけて聴きたいのです。PCで聴くのは好きじゃありません。自分でCDに落としてプレーヤーでかければいいのか・・・。
でも昔のLPレコードのジャケットとまでいかなくても、私は映画サントラCDにつくブックレットが結構楽しみなのです。DVD本体よりも音だけのくせに高額なサントラCDの価値はブックレットにあると思っているくらいです。 そういったものが何もないMP3、確かにフルで7ポンド程度。とってもお得な価格です。でもつまんなーい!正規サントラCDで出して欲しーい!

そして不満たらたら・・・と言いつつ返却前に計3回視聴。 最後まで観終わらず、または途中うろうろしてきっちり観ることなく、返却してしまう羽目になる(つまりじっと座ってみてられるほど面白くもなく、最後まで観なくてもいいやって気になる)モノもそこそこあること考えたら、私に3回テレビの前に陣取らせるくらいに惹きつける映画だったと言うことなのです。

2回目、3回目と回を重ねるにつれ、リュックベッソンかよー!くらいに思えた主人公たちの恋愛にちょっと共感を覚える気持ちになります。つまり1回観て返却してたら★3.5くらいにしてたであろうこの映画、だんだんと★4つくらいには上がりました。 

わかりにくいって程ではないのですが、回数重ねたほうが入れる映画なのかな? 

散々文句も付けたけど、ティム・ロスだけは何回見ても、もったいない感はあるけど、一見の価値は十二分にあり、きっとお勧めする映画です。
現在ツタヤでレンタルすれば観れる映画です。