2011年8月29日月曜日

素敵すぎる声…シャーロック(Sherlock)

評判になってるドラマなのは知ってたので、どこかで見たいとは思っていたけど、
DVD購入にまでは走らなかったシャーロック。(これから走る可能性あり?)

BS放映二か国語。ちょうどいいから子供と一緒に!と録画。
日本語吹替は先に見ておかないと、また文句たれそうなので、録りながら子供と一緒に。
でも8時-9時半枠では全部見るのはちょっとムリ。 結局最初の30分程だけでお風呂と就寝準備へ。

「なんか、会話の展開が可笑しいけど、このお兄ちゃん、ゲイか否かより先に恋愛できなさそうだよ、変人すぎて…」と
思いながら、続きはとりあえず我慢ガマン。

子供と吹替を全部一緒に見てから…と思っていたけど、吹替版視聴は横に、夜中にひとりで原語で先に見てしまいました。

えっ? なによ~、これ。ちょっと…。

このシャーロック、すっごく素敵な声じゃない。何、この深くて低い声。
声だけでゾクゾク来てしまうんですけど。

え~!このお声とセットで表情だって、すごくステキ。  なんでこんな素敵な声の人がいるの~!
私のシャーロック・ホームズのイメージなんて小学生以来の「ワトソン君!」ってやつくらいしかなかったのに。 
知識が貧相すぎだ・・・(-.-)

30分程しか見なかった吹替版だと、『すごい変人!』って感じただけで、一旦止めちゃったけど、このDeep Voiceと
セットだと変でも、魅力的なお兄さんに早変わり? 

こんな素敵な声で話しかけられたら、男女問わず、クラクラ来てしまうんじゃありません?(私だけか?)
言われてる内容は横においても!

ベネディクト・カンバーバッチってこんなに素敵な声の人だったのね。知らなかった!
とはいえ、日本語の語感には合わなそうな声なので、吹き替えで大きくかえられても不思議ではない。

脚本書いてる人が同性婚してるから(?)か、何気にゲイネタ(と巷で呼ばれてるのね)が可笑しいんだけど、
ちょっと盛りだくさん過ぎ? 

フラットシェアの提案のとこで、原語じゃ、すでにジョンを口説いているようにしか見えないし(と私は思ったよ、
なんかseductiveじゃない? 声も視線も)、大家のミセスハドソンは、とっても寛容。(夫を死刑にしてもらった恩義?)
食事に行けばデートと思われ、レストランでのやり取りは可笑しすぎて、涙しました。 おいおい…。

仲の悪い兄と指摘されたハリーは実はハリエットという女性。 ワトソン君の姉(妹か?)までレズビアンってのは、
やり過ぎじゃない? そこまで現代特有の事象にこだわらなくても…。

ゲイネタとの対比なのか、ジョンは何かと女の子に『時間ある?』なんてナンパまがいに声かけてるし、
アフガンからトラウマ背負って帰還した元軍医って感じではないような(笑)。 
何気にシャーロックの方がずっと身軽だし。 あ、負傷痕があるのか。

でも2話の女医さんは、肝が据わっててよかったね。 殺されかけて、これで終わりかと思ったら、
ちゃんと次もいるんだもの。 親切だし、あなた人を見る目はあるんだね。

各話ともあっという間に90分が過ぎてしまい、面白かった。

だけど、いくら何でも、3話のここでとりあえず終了!はないんじゃない~?
次を24時間や1週間でなく、年単位で待たせるなんて! 
この盛り上がり感、どうやって鎮めろっていうのよ~。 ハシゴ外しにあった気分。 ひどいわ。



2011年8月19日金曜日

一瞬、今度はエイドリアン・レスター祭りかと・・・(違うって)

TVをつけっぱなしにしてる時、入力切替がケーブルだとAXNミステリーになっていることが多い。 
近々放映予告が何度も繰り返される。 昔からこんなだったっけ?  くどいなぁ…と思っていたら・・・

おっ! 『華麗なるペテン師たち』やるって? あ~、また私がDVD買っちゃうと・・・(笑)
おおっ! 二か国語って書いてある! これはラッキー! これを録画して子供に見せれば冷たい視線から
解放されるのだ。 S2もS3も放映予定? やった! S3のダニーのアヒル遊びも日本語がゲットできるのね!

しばらくして、『ボーンキッカーズ』の宣伝も…。あら、これもまたやるんだ。
今度はエイドリアン・レスター祭り? 何か控えてるのかしら…と思ったけどそうでもないみたい。
放映のタイミングも被っているし、たまたま…みたいですね。
別に『華麗なるペテン師たち』の最新シリーズが控えてるわけでもなさそう。 先取り情報でやっと2と3だもんね。

『華麗なるペテン師たち』絡みで何かやってくれるなら、アルビー(Robert Vaughn)の出てた
『0011 ナポレオン・ソロ』(The Man from U.NC.L.E.) やってくれないかなぁ。 中学生(小学校高学年?)の頃、
夜中に再放送してるのをこっそり起きて見てたこのドラマ。 たぶん私が見た初の海外ドラマじゃないだろうか。 
『大草原の小さな家』や『長靴下のピッピ』みたいな、NHK放送の子供用番組以外では。 
トーゼン日本語吹替。 以来見たことがないので、原版は全く知らない。

ソロより、相棒のイリヤの方が好きだったけど、覚えているのはその程度。 細かく記憶に残っていないのが残念。 
ロバート・ヴォーンの声をやっている声優さんは、ナポレオン・ソロの時と同じ人ならしい。
(う~ん、40年の月日を経ていると思うとおふたかた、どちらもスゴイ)

ちなみにダニーのアヒルちゃん遊び(S3 Ep.1)、ダニーが歌う、あのブルースブラザーズの歌も日本語に
なっているのかしら? ♪ Rollin' rollin' rollin'♪ てヤツ・・・。 
なぜかうちの娘はこれがツボにはまったらしく、一時、ごっこを繰り返しつき合わされました。 
未だに我が家のバスタブにもアヒルがいる・・・。 ブームが復活しないことを祈ろう。

今月はターミネーター4を見るつもりでいたのに、気付いたら過ぎていたし、忘れる前に今晩にでも録画設定しておこう。


2011年8月18日木曜日

人間が、人間でなくなっていくプロセス・・・。 Hunger

先日、BSで「麦の穂を揺らす風」をやっていた。

映画の美しさと悲痛さはさておき(こっちでレビュー書いてます)、リアム・カニンガムLiam Cunninghamをもっと見たいっという気になり、以前に買ってまだ観ていない、HungerのDVDを思い切って持ち出してきた。なんでまだ観ていなかったのか? 

音が取りづらいアイルランド映画なんだもん。気合い入れなきゃ見れない!とずっと思っていたけど、セリフは限りなくミニマム。 話題になった22分1テイクのシーンを除いて。 気にする必要はなかったのね。

この映画、かなりずず~んと落ち込んでしまいました。 ボビー・サンズという実在のIRA活動家がハンストで死ぬまでの話なのですが・・・静かに淡々と話が進むものの、展開がちょっと、想像を絶していて、全く白紙の状態で観ると何が起こっているのか解らないかもしれません。

凄過ぎて、書くのも憚れるのだけど、そういうことだとはまさか思わないようなことが起こっていて…。 これ、映画館でみたら、キツイと思う。 途中でやめようかと何度リモコンに手を伸ばしたか。 それでも、静かに流れる画面はそうだと知らなければ、ビジュアル的に不思議と美しくもある。目を覆いたくいなるような、信じたくない話。
人間が人間でなくなっていくプロセス・・・・のような話である。

リアム見たさのミーハーで見始めただけには、重すぎた。 茫然自失というか、絶句。

冒頭は刑務所の看守の朝から。 ラジオがかかっているが音が小さく聞きづらい。(字幕があってよかった!) 静かに朝が始まり、家を出る彼は車の下をチェック。まるで、キーを指してロックを外すのと同じのようだ。

若いIRAメンバーが刑務所に送られてくる。 房にはすでに先輩がいる。やたら汚い部屋だ。昔の刑務所はやっぱ劣悪? 若いメンバーの視線は汚れた壁をずっと追っている。そこで気が付いた。 IRAは政治的権利剥奪に対して、自分の排泄物を壁に塗りたくり、衛生上、問題ありの状況に自らを落とし、抗議した。 そんな話を何かで読んだような・・・・。やたら汚い壁は、壁一面、排泄物が塗ってあったのだ。 

気付かなきゃよかった!と思った時にはもう遅い。 
そんな部屋に新入りとして入り、他人が汚物が塗りたくった部屋で共に生活する? これはひどい。
マカヴェイエフのスイートムービー以上に耐えられない光景だ。

汚物をため込んで合図で一斉にドアの下から通路へ放出。このような一連の行動に人間としての尊厳なんて微塵もない。 嫌悪感しか残らない。 なぜ政治的抗議としてこのような行動になるのかが理解できない。 投獄されて、できることは他に何もないから?BGMもほとんどなく、囚人たちの会話も少ない。静かに、耐えがたい光景を見せながら映画は進む。 

一転して、フル武装した警官隊登場。 号令で2列に整列。次の号令で警棒と盾をガンガン打ち鳴らす。 
いったい何ごと!?  さらに号令がかかり、打ち鳴らしが激しくなる。 若い囚人が素っ裸で連れ出され、警官隊の前に投げ出される。 すると警官隊が一斉に警棒でこの囚人を殴るのだ。 

え~っ!!  なぜ!? ただのリンチじゃないか! いったい何が起こっているの? 新入りらしい、若い警官の一人が暴力に加担できず、壁の後ろに隠れて泣いている。  キミは正しいよ。 こんなこと有り得ないよね。

薄汚れたボビー・サンズ登場。 演じるのはマイケル・ファスベンダー(Michael Fassbender) 暴れまくり、ぶん殴られながら、バスタブに沈められ、掃除用のモップで擦って洗われて、こぎれいな部屋に移される。 キレて、部屋をめちゃくちゃにぶっ壊す、ボビー。 汚い部屋からきれいな部屋への移動なのに? イギリス側の政治的パフォーマンスだったから?

汚れた部屋に清掃部隊が来る。これも防護マスクを被りフル装備だ。高圧洗浄ホース持参。 壁には年輪だか、ダーツの的だか、アートよろしく、壁一面に汚物が塗りたくられている。
茫然とする清掃員。気を取り直して、高圧ホースを吹き付ける。 それにしても・・・・。

ボビー・サンズが食堂のような部屋に一人でいる。 そこへ神父登場。この神父が私の目当てのリアム・カニンガム。 
例の1テイク20分一息に・・・のシーンである。テンポが一気に変わる。 強いアイルランド訛りの早口の会話のやり取り。 
向き合った二人を横からのショットだ。 

それまでは、どこか現実感がなく、薬の幻想じゃないかと思うような感じだが、このシーンだけは目前のことを見ている感じだ(というか目が覚める感じ?)。 よもやま話に続いて、ボビーがハンストに入ること、ボビーはなぜIRAとして政治活動をするのか(答えが一つのアイルランドなのが何とも・・・)、ハンストで、主張が通るとつもりなのか、最初から死ぬつもりなのではないのか…等々。

普通の人並みの暮らしをしたいと思わないのか、普通の暮らしなどもうできないだろうと言う、神父の指摘が的を得ていて(と思う)悲しい。 もう会うこともないと思うけど、と言い残して立ち去る神父。(リアム・カニンガムはやはり迫力だったが、あの表情豊かな目のアップはホンの一瞬だったのでミーハー的には不満である。)

刑務所に戻る。通路にまた汚物が流されている。看守の一人がブリーチを巻き、モップで掃除を始める。通路の端から端まで。 この通路掃除が、またもや、1テイクで延々(数分間かもしれないが)と流される。 
あぁ、このうんざりするような感じ。何も変わることなく、双方この無駄な作業を延々と続けているのだ。これほどこの歴史的に長く、無駄な血を流し続けている戦いと厭世感を端的に表描写しているシーンはない。

ボビーのハンストが始まる。ここからまた静かに画面は流れる。両親が呼ばれ、医師がボビーの状態について説明する。ハンスト(もしくは餓死)ってただやせ細るだけではないのだ。 栄養不足から様々な体の機能や組織が破壊されていく。

やせ細って動けなくなるボビー。床づれであちこちから出血。エイズ患者の様である。 自分で動けなくなり、ベッドのマットの衝撃をへらす敷物を入れたり、骨と皮状態で神経(痛覚)がむき出しになるのか、最後はパジャマすら着れない。毛布も体に当てれない。

そんなボビーの変化だけが静かに流れていく。 とても静かだけど、ザ・フライの科学者が蠅へと変化していく過程と同じくらいの恐怖感を煽られてしまった。
息を引き取る寸前のボビーの見る夢は少年のころ。 美しい緑の林や実った麦畑(Golden Barleyもアイルランドの象徴?)を走り抜けている。
ボビーの死で映画終了。静かなピアノ曲と共にクレジットが流れる。 茫然としてしまった。 どう言ってのいいのかわからない。 


とりあえずDVDに入っているオマケも全部一気に観てしまおうと気を取り直す。
このオマケは群を抜いて充実していました。
撮影時に撮ったと思われるインタビュー。 リアムはインタビューの方が標準的に話してくれるのでありがたい。 それから、カンヌ受賞後に構成されたと思われる、監督のステーヴ・マックイーン、ボビー役のマイケル・ファスベンダー他プロデューサー等2名、それぞれ30分以上のインタビュー。
これ、マイケル・ファスベンダーのファンなら必見!!のプログラムじゃない? 最もX-メンとかのファンには、本体映画のHungerは全く合わないとは思う。 勇気のある方はどうぞってところでしょうか。


ちなみに、リアム・カニンガムが ミュージカル俳優と言うカテゴリーに入るとは知らなかった。 
歌って踊れる人とは何かで読んだ気がするけど。

こんなに映画本体よりも長時間のオマケが充実したDVDも珍しい。
映画が見ていてかなりつらいものなので、出血大サービスしてくれたのかしらね。

2011年8月9日火曜日

ロンドンで暴動・・・テクノロジー発達はギャング達もエスカレートさせる。

大変なことになっている! ロンドンでの暴動がどんどん拡大して!http://www.nikkei.com/video/?bclid=67379774001&bctid=1099859429001
ソニーの倉庫も!http://www.nikkei.com/video/?bclid=67379774001&bctid=1099859429001

昔住んでたところの近くでも起きている! 信じられない!
逮捕者100人以上なのはともかく、犠牲者は? 

ギャングどもがブラックベリーで連絡を取り合ってあっという間に飛び火していったらしい。
先週の黒人青年が警官に射殺されたことに抗議してという口実で。
ロンドンだけでなく、バーミンガムでも。

ふと、捜査官クリーガン(Touching Evil) のエピにあった世界のあちこちで少年が馬を襲撃した話を
思い出してしまった。(日本では熊谷でリー・ヤマグチという少年が馬を襲ったのであった。)
ネットで扇動された子供たちの一斉行動だったのだ、確か。

通信機器の発達は情報が巡るのも早いけど、犯罪の飛び火も早い。
なんてひどい副作用。 技術は発達しても、人間自身は合わせて向上しているわけではないのだ。

私が住んでた頃はどん底の不況でも、こんなことはなかったのに。