最初の数話で毎晩観る気力をそがれてしまっていたニューヨーク1973 Life On Mars.
昨日、ふとTVをつけるとちょうどやっている時間。 と言ってもすでに30分近く経過ずみ。
いったい何話飛ばしたんだろう? まぁいいや…とそのままつけっぱなし。
途中全然見ていないけど、オリジナルとはかなり様子が違ってきているのは理解できる。
行方知らずになったと思っていたお父チャンは本当は極悪人。息子の成人サムまで殺そうとする。
そこへアニーの超能力のおかげ(でもないが)で助けが来、お父チャンが殺され、サムは助かる。
う~ん、極悪人でもお父チャンはお父チャンでしょ。もうちょっと悲しめよー。複雑に切なく哀しい涙くらい期待するよね。
すっきりしない『正義は勝つ』モードだなぁ。
TVの中で未来の自分自身の姿を見る(?)サム。 老人ホームで白髪のおばあちゃんに本を読んであげている。
おばあちゃんの名はアニー。同じ髪型。 どうやら未来に帰って年老いたアニーに再会と言う設定のよう。
これって某掲示板からのパクリのような・・・? もうじき2010年を迎え、1973年から37年経過。
アニーは20代前半っぽかったが、2010年にすでに老人ホーム入りってのはちょっと無理が・・・。
ごろつきがサムに向かって言う。「あんたは宇宙飛行士みたいだ」
うん? 70年代のアメリカでは革ジャンのストライプシャツの男が宇宙飛行士のイメージ?? 理解不能だ…。
と思っていたら、最後への伏線なのであった。
なんと、実はサムを始め、登場人物は皆、宇宙飛行士で、火星に向かっていたのだ。結局1973年も2008年も
『バニラスカイ』(トム・クルーズ主演のVanilla Sky)もどきに、飛行中に見るプログラミングされた夢の話で、
時代はすでに2035年なのであった。 なんじゃそりゃ~。
2035年は女性蔑視もない時代ということなのか、アニーは大出世の『ノリス大佐』である。
ハーヴェイ・カイテル演じるジーン・ハント! こんな高齢の宇宙飛行士がいてええんかい!
こんなジイサンを宇宙に出すって殺人行為だ。 人道的に間違っている。
急に『ガタカ』(GATTACA イーサン・ホーク主演)の異常なまでに管理システムの発達した近未来がものすごく
現実的にデキた話のように思い出された。
ロケットが無事到着して火星に降り立つ皆・・・・Life On Mars?
タイトル通りだ。 何が悪い。
・・・・ メタファーではなかったのだ。 リメイク版は。
オリジナル版、時空刑事1973のタイトルは別にLife On Marsでなくとも良かったであろう。
数十年前に、ヒットした曲のタイトル付けて、1973年でなくとも良かっただろう。
いや、ヒット曲はさほど重要でもなかったかもしれない。 ストーリーだけならば。
突然、異世界で生きる羽目になった男のドラマをLife On Mars と呼び、ボウイの美しいヒット曲も拝借したところが、
ストーリー以上に、この上なく粋でクールなメタファー(比喩)だと評価していた私としては、信じられないオチであった。
なんて乾いた感性なのだろう。
途中は、好みでいじりまわすにしても、この一番秀逸なところをバッサリ切り捨てるなんて。
リメイク制作班はマジメに、タイトルにヒントを隠し、最後にビックリのどんでん返し、こういう話だったのさ!と
視聴者を驚かせたつもりなのだろうか。(ちゃんと驚いたけど、驚きの種類がちがうよ!)
異世界や異端というテーマには、憧れや畏怖も含んだロマンティシズムがあると思う。
だからアン・ライスを筆頭にバンパイアものはヒットするし、『地球に落ちてきた男』なんて映画にボウイは出演した。
この文字通りのLife On Marsにはそのようなロマンティシズムはない。
私は最初の数話と最後を見ただけだが、真面目にドラマの流れに期待して見てきた人は、
このオチをどう思ったのだろうか? 途中楽しめたからいいや…なのだろうか。
真面目に観ていたら怒り狂いそうな、ずっこけ話だと思うのだけど。
実は、NY版は1話以降進んでいないんですよね~^^;
返信削除おれんかさんの記事で、もう観なくても大丈夫だ~!!と思いつつも、そんな設定になってるの!?と興味も湧いてきました!!
こんにちは! さんよん さん。
返信削除コメントありがとうございます。
一話以降進んでない…気持ちはよくわかります。
なんかそそられないですよね。
私も録画全部消してしまいました、見ないまま…。
驚愕の(?)最終話だけみてヨシとするのがベストかも知れません。w