3話から見え方がかわっちゃった、シャーロック。
しれっと平然を装っていながら、その向こうにひざを抱えて涙ぐんでるこどもが透けて見える感じ。
昔のビー玉を思い出させる、透明なペールブルーの眼のせいかしらね。
ちなみにジョンはブログ上で「シャーロックは子供」とも言っているので、私の感触は間違ってはいないのね。
私の妄想だけでもない。
ジョンが出て行ったのが想定外で、寂しそうに見送っているシャーロック。 ふつーの人はそんなに一緒にいて
欲しいなら、もうちょっと機嫌とったり思いやったりするのに、そういった推察能力は100%欠落してるんだね。
ばかな奴・・・。
プライドも美意識も高くて、格好つけてるのに、生き下手、甘え下手過ぎて。(甘えにしても、いじめか拷問のよう。)
自分の胸ポケットの携帯を取らせるとこ、ジョンに冷淡さを責められているとこ、涙をこらえている子供が透けてかさなる。
それがなんかすごぉ~く愛おしい感じ。
ところが、吹替え版だと、シャーロックに透けて見えてた子供は現れない。 (子供とぽつぽつ吹替版を観て気付いた。)
普通に探偵さんで、エラそーな感じで、なんか、『ほんとはさびしい』『ほんとはジョンにいてほしかった』とシレっとした顔の裏で密かに涙ぐんでいそうな、見ていてすごぉく、愛おしく切ない感触がないんだよね。
こんな素敵な声のベネディクト・カンバーバッチと声優さんを比べるのは違反と思うから、(分がなさすぎるよ、
誰がやっても)、声のことは、持ち出すのがフェアじゃないよね。
でも原版で見る時の、この子供が透けて見えるような感触とゾクゾクする声とは別次元だと思う。
なのに、いつもエラそうな吹替えの声(はきはきと立派過ぎる?)だとこの感触は消されてちゃって、すっごく、残念。
例えば、'Isn't that hateful?' が「ムカつく」なのは全く正しいとおもうけど、「ムカつく!」と怒って言われちゃったら、
幼子のような、心もとなさもないし、切なくならない。(↑ 窓から見てる時ね)
じゃぁ、どう言ってればいいんだよ?と自分でツッコミいれてみても、わからない。
でもね、この『子供が透けて見える』感触を醸し出せるベネディクト・カンバーバッチってすごい気がする。
かわいい系の顔立ちでもないし、デカイわ、子供らしさとは程遠い、低いディープボイス。
共演の相方が、直球で童顔系の上に小柄。 こっそり子供に見せる環境としてはかなりキビシイと思う。
静止画でみても、全然そそられないのに、ふとした一瞬の表情にはすごく惹かれる。
生き辛そうな(でも意地でも自覚しないよね)子供のシャーロックを見て思った。
原作は知らないけど、このシャーロックってたぶん軽度の自閉症だね。
社会的コミュニケーションには難有りだけど、自分の拘りへの徹底した追及、特定のモノへの半端じゃない集中力。
特徴そのままじゃない。
子供が見えるような感触になってから、何気にあやしい展開は見てて切なくなってしまった。
それにこの子供が透けて見える時って、 一番最初のぽつんと座っていたジョンと重なるんだもの。
あの音楽が聴こえてくるみたい。(実際には使われてない。同じ音楽はジョンがシャーロック探してる時くらい)
最後の最後のは、さすがにうっわ~!勘弁してくれ~と思えたけど(笑)
このジョンとシャーロックがお互いに、相手の発する 「彼女(she)」 という言葉に反応して、聞き返すのが、
文法や言い回しに小うるさいシャーロックのせいなのか、あやしい展開の一部なのか、ちょっと謎のままであった。
両方というのもアリかもしれないけどね。
0 件のコメント:
コメントを投稿