2016年1月26日火曜日

Cucumber 実は奥が深いゲイコメディ と美しすぎるフレディ・フォックス

私は見てないけど、Queer as Folk(Wikiによると米版が日本で腐女子の方々の間では認知度が高いらしい)の原版イギリスドラマを作ったラッセル・T・デイヴィス(Russel T. Davies)の作品。

キューカンバー Cucumber は  Channel 4 で去年放映されたゲイドラマ。オフィシャルサイトがこちら。 レクサスがスポンサーだったようですね。
















全エピ音楽がとってもしゃれています。サントラないかと思いましたがTVドラマってそういうのなかなかないのですねぇ、やはり。

主人公は46歳のおじさんヘンリー。ハゲにひげづらの温和そうな人。 タイトルのCucumberはズバリ誰でも知ってるあのきゅうり。 何でもとあるスイスの性研究学で、男性の特定部位が興奮してる状態の様子を、豆腐、皮をむいたバナナ、皮つきバナナ、きゅうりとその硬度を表すそうで、このヘンリーはスーパーその他ですれ違う男性陣へのときめき度をを測るのにこの法則を使っている。(↑で「ゲイは大っきらいだ!」とわめいてますが、ヘンリーおじさんはゲイです)
思わず想像して(何を?)熱くなるような男の人だったら、きゅうり。どーでもいいやつだったら豆腐。中間は皮つき、皮むき2種のバナナ。

週末にはクラブにも遊びに行くくせに、なぜ所帯じみたスーパーでなのだろう? 毎話ヘンリーはスーパーに行ってます。リズミカルなテーマ音楽と共に響く、きゅうりをパンパン打ち付ける音(私がスーパー店員だったら怒るぞ)、ステンレス台に投げ落とされる豆腐…笑えます。
ヘンリーおじさんの妄想のあと、毎回ぶったぎられるきゅうりとシャキーンという包丁の音が可笑しい。
ヘンリーおじさん、9年同棲してる黒人BFのランスがいるのですが…このふたりは実は結ばれたことがない。それぞれが毎晩ビデオその他で自己処理した後、一緒にベッドに入って寝る…という生活をずっとしています。 ヘンリーおじさん、ゲイですが・・・性行為を貫徹したことがありません。
そんなヘンリーにずっと付き合ってきて、いつかその先に行けると思っているランス。
ある週末、ふたりでデートに出かけて、ランスは思い切ってヘンリーに言います、結婚しようと。

ところがヘンリーの答えはNo. 
結婚なんて昔から一度も考えたことがないというのです。僕と出会ったじゃないか…と食い下がるランス。ですがヘンリーの答えは変わりません。みるみる目が赤くなるランス。
その後キレたランスはバーで男をナンパしてお持ち帰り、ヘンリーに3人で一緒にやろうと提案して、連れ帰った男と服を脱いで始めます。3人でするのも、ランスがほかの男とやるのも耐えられないヘンリーは不法侵入されたと警察を呼び、男は逮捕、ランスも連行されてしまいます。

ランスとは暮らせないと、同じ会社で働く若者が格安家賃でシェアしている広々としたフラットに転がり込むヘンリー。この若者2人が何も考えてなさそーな黒人少年ディーンと金髪の超絶美少年フレディ。


美少年フレディにヘンリーはときめきしっかりきゅうり判定。ところがフレディは親密どころか胡散臭げにおじさんには冷たい。
「この顔は俺のもの。すべての権利は俺に帰属してるんだ。俺の許可なく妄想にも使うな。あんたに許可なんか与えていからな。」とぷいっっと行ってしまう美少年(←かなり省略訳なので原文はこちらでどうぞ)。落胆するヘンリーですが、会社で同僚が自殺し、関係者として給料なしの停職処分。おまけに家を空けていたすきにランスが共同銀行口座に入れておいた預金を全部持って行ってしまい一気に職なし一文無しのオヤジになってしまいます。なので何が何でも半分くらいの年齢の若者がシェアする格安フラットに居座らざるを得ません。

怖いもの知らずの甥っ子アダムと同級生
ユーチューブで金儲け

毎日毎日スーパーですれ違うイケメンたちに妄想たくましくときめき(でも実はバージンって・・・) 金に困った挙句、甥っ子たちと怪しいビデオでひと儲けを企み…アホなおじさんの生態をお笑い的に見せられてる気分なのですが、金髪超絶美少年フレディの恩師登場エピ(EP3)終盤あたりから、ヘンリーが結構好きになってきます。


それにつけても、フレディ君(Freddie Fox)の美しいことったら! なに見てもその美貌の輝かしさに驚かされます。(あー、ほんのちょっとのタイミングでルイス警部のゲスト出演視聴逃したのが悔やまれる~~~)

あの救いなくダークなシャドウラインもそうでしたが、彼の輝くばかりの美貌は町中を歩いていても、度アップでも、その肌の輝きでまわりがやや白光り(?)、後光でも射しているかのよう。 こんなに口あんぐり開けて見つめてしまいそうなほどきれいなお兄さん、そうそういません。


町中を歩いていくフレディは一組の乳幼児二人連れの夫婦に目を留めます。落ち着かない様子になるフレディに気付いたヨメの方が声をかけ、お茶に誘います。ヨメの方はフレディ母の地域のコミュニティ仲間リン。夫の方はフレディの昔の学校の恩師グレゴリー。黒髪に浅黒い肌の男前。40歳前後のいい男です。
カフェで終始視線を落とし、おどおどと落ち着かない様子のフレディ。再会がうれしい相手でないのは明らか。大学をやめたことや世間話のあと、男が幼い娘の服にジュースをこぼし、ヨメは子供をお着替えさせるために席を外します。
途端に本題に入る男。かつてお互い電場番号もメールも写真も持たない残さない約束で関係を続けた2人ですが、もう終わったことというフレディに男はもう一回だけ最後にヤリタイと、携帯番号を渡し、町中をついてくるようにいうのです。ヨメと子供たちは巻くから、どこかのトイレででもさっとやらせろ…と。

カフェを出たフレディには男からひっきりなしに自分の現在地を知らせるメールが入ります。それにしたがって移動するフレディ。そして美術館2階の男性トイレが指定場所とされ、向かうフレディですが…トイレの前で踵を返します。逃げるように美術館を出て息を整えるフレディ。
恩師グレゴリーと最後の…?

自分の部屋に戻り、しまいこんであったデザイン画ケースから、コミック画数枚を取り出し、ベッドに並べて写真にとったあと、壁に飾りグレゴリーを呼び出します。
家族の目を盗んでやってくるグレゴリーはせっかち。コミック画を誰かに見せてないか気にはするものの、あんたのために飾ったというフレディとそそくさと服を脱いで始めます。

ムショに行ってしまえー!(怒)



グレゴリーがフレディに挿入した途端、「俺にあんたをやらせてよ」というフレディにグレゴリーは萎えてしまいます。「俺、あんたには年が行き過ぎてるんだろ?」というフレディ。今は誰が相手かと尋ねられ、結婚して幸せ云々言い訳するグレゴリーは実は少年趣味オヤジ。フレディだけでなく、もっと学年下の幼い生徒たちにも手を出しており、皆、学校をドロップアウトしてしまいました。フレディは不本意な関係を数年続け、卒業はしたものの大学はドロップアウトしてます。教師の立場を利用して少年たちを餌食にしたとんでもない悪党グレゴリー。子供たちの傷は大きい。

… もう前世紀にイギリスで読んだ新聞記事を思い出した!(20年位前?)。昨今では男の子のレイプ被害者も女の子のそれと同数でないかと推測されるが、男の子のレイプ被害者は表に出にくい。女の子であればすぐさま警察に届け、カウンセラーも付きケアがされるが男の子の場合、ほとんど言い出せない。まわりの理解も得られにくく、(つまり犯人は野放しになりやすい?) 孤独にこわれていくケースが多いのだと。
おそらく最たる例がピート・バーンズでしょう。大人になって結婚しても成功しても自己否定感がぬぐえず、整形手術を繰り返し、せっかくの美貌をオバケのようにしてしまった80年代の時の人。この彼もレイプ被害者でした。

お笑いの様相の三つ巴
成人したフレディの責めるような態度に、服を着始めるグレゴリー。その様子を写真にとるフレディ。カメラを取り上げようとするグレゴリーから逃げるフレディ。グレゴリーに押さえつけられている騒ぎにヘンリーおじさんが出てきます。「俺の部屋の壁を見て!」と叫ぶフレディに壁のコミック画を見るヘンリー。
そこには少年を手籠め(古い言葉!)にする教師が描かれています。フレディが今まで誰にも言えずに日記代わりに描き止めたコミック。15の時だったというフレディに自分の甥と重ねて怒り出すヘンリー。加勢のはずが同じくグレゴリーに押さえつけられてしまいます。

涙をこぼす姿が・・・
ヘンリーの荷物を届けにやっていたランスに助けられやっと三つ巴解消。ヘンリーはフレディに写真をグレゴリー嫁の姉に送らせ、グレゴリーは悪態をつきながら立ち去ります。

このEP3でフレディに仕返しをさせる、声を上げる機会を与えるヘンリーおじさんにいきなり好感度アップ。
変なオッサンから変だけど暖かいとてもいい人へと一気に見方が変わってしまいます。

お礼に…とばかりにヘンリーおじさんにデートをセッティングしてあげるフレディ。
浮かれるヘンリーおじさん。いつものスーパー。
とはいえ、いくらいい男と出会えても、妄想から先には二の足を踏む…どころか踏み出したくない(ヤリたくない)ヘンリーおじさんのデートは大変。

その気になっている相手に酒を飲まして酔わせてカウンセリングごっこ。ヤラずに済むよう、バーガーショップに誘い出し、ギラギラ度の低いオトコと交換。

あらためて新しい相手をフラットに連れてくるヘンリーおじさん。フレディに写真の奴と違うといわれて「あいつはやめてもっといい奴見つけた」というヘンリー。健闘ぶりにフレディも応援。 やったね!がかわいい↓ 


夢のような高嶺の花の美少年フレディ。でもいつかあわよくば、肩くらい触らせてもらえるかも…と妄想していたヘンリーおじさんとフレディの距離は着実に縮まってます
そうEP4まではお笑いとほんわかするのですが…最後はちょっと悲しいのです。
それはまた後日。





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