2011年5月25日水曜日

刑事ジョン・ルーサー 高評価のウラには?

このドラマ、日本でどれだけ人気があるのかは不明。 
但し、AXNの、前宣伝は立派だったし、本国ではS3まで決まっている秀作(ということらしい)。

S2もそろそろオンエアされるし、アマゾンUKではDVDの予約注文が始まっている (すごい!!!)
だいこくさんが楽しいリンクを教えてくださっている。 (こちら)

刑事ジョン・ルーサー、S2の前宣伝トレーラーである。 私はBBCの動画はアクセスできないので、ユーチューブで。 Luther - New series 2011 trailer

なんじゃこりゃ~。

ドラマの一番の見せ場が、黒人刑事ジョン・ルーサーが暴れて部屋をめちゃくちゃにすること…のようである。 

映像としてはとても美しく、音楽とともにカッコ良くすらもある。 でもジョン・ルーサーがめちゃくちゃにした部屋が
逆まわしで元に戻って ちゃんちゃん。 ビジュアル的には素敵ではあるが、「で、どういう話?」なのだろう。

おまけに’Ask Idris' なんて、ジョン・ルーサー演じるイドリス・エルバ(Idris Elba)へのQ&Aもある。 一般視聴者があらかじめ、質問を送り、イドリス・エルバが答えるというものだ。(こっちはあまり真面目に見なかったけど) その中にこんな質問があった。

Q『ジョン・ルーサーのすさまじい怒りを演じる秘訣は?』
A『僕(イドリス・エルバ)自身もいろいろと怒りを抱えている。それをすべて集めて表にだすんだ(後略)』 

ここでふと、思った。

このドラマ、もしかして黒人への差別や偏見を煽っていません?

『黒人ってさ~、やっぱ危ないんだよ~、いくら優秀な奴でもこの程度。 こんなに暴れてさ、とばっちり喰ったら、大変だろ~。 そばによらない方がいいよ。 くわばらくわばら』

というサイレント・プロパガンダ(なんて表現があるかは知らないが)のように見えてきた。 あ、Hidden Agenda(隠されたテーマ)と言った方が正しいのしら?

なんて思っていたら、職場の女性がこんな話をしていた。
東日本大震災で、日本人の落ち着き、冷静さは世界から絶賛された…という旨のユーチューブの投稿に対しこんなコメントがあったというのである。

『日本は黒人がいないから暴動にもならないだけなんだよ』 (確かに東北にはめったといないかも)

彼女は「こんなひどい書き込みをする人がいるんです!」と憤慨していたが、それを聞いて、やっぱりそうだ…と思った。 

刑事ジョン・ルーサー は白人と対等のポジションを得つつある黒人たちへのリベンジであり、黒人への偏見や差別の復活をたくらんだ、『秀逸な』ドラマなのだ。(たぶんね) やな感じだなぁ。



2012.01.28  追記

ジョン・ルーサーでお立ち寄り下さる方、ありがとうございます。 ちなみに私個人の好奇心なのですが、ジョン・ルーサーをお好きなあなた、ぜひ、シャドウラインも見て頂ければと思います。今月からAXNで、放送されています。

2 件のコメント:

  1. ■一部の描写だけ取り出して偏見を煽っていると騒ぐのはフェアではない


    この記事はルーサーがドラマ中で怒りやすいという性質だけを抽出し、
    それだけを持ってこのドラマが黒人への偏見を煽っていると書いていますが非常に根拠に乏しい主張だと思います。
    ルーサーは怒りやすい一方で、非常に理知的で頭が切れ、かなり女性にモテるという風にも描写されています。
    あなたのロジックで言えば、理知的な描写も女性にモテる描写も黒人への偏見や差別を煽っているということになります。
    しかし、通常それを世間では偏見を煽っているなどとは形容しません。

    この記事は「ルーサーというドラマは黒人への偏見を煽っている」
    という(ルーサーという)ドラマ自体へのあなたの偏見が滲み出ている記事だと思います。

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    1. あらぁ、結構昔の記事にお立ち寄り、ありがとうございます。
      あくまで私の主観ですのでお気に触ったのならごめんなさい。
      ご放念くださいませ。

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