2016年10月2日日曜日

ブリクサの降臨 Teho Teardo & Blixa Bargeld @代官山UNIT

今週はブリクサ漬けの日々。昨晩代官山UNITも行ってまいりました。
ホントは前回に続いてブリクサが叫ぶ Vol.2とでもタイトルをつけるつもりでいたのですが、気が変わりました。

今週はお会いできたし、写真一緒に撮らせてもらったしもう、天にも昇る気分。野暮用も重なり連夜のおでかけにかなりぐったり気味ではあったけど、やっぱり、全部観に行って良かった~~~。

そう、機材や音響がいいのもあるかもしれない。でも、10/1がいっちばん素敵だったの。
曲目は9/28のと一緒よ。でも、音といい、ブリクサの声の響きといい、素晴らしかったの。
あの、31年前は別の意味で衝撃的でいまだに一番強烈に印象に残っていたけど、それに比するくらいには感動的でした。なのでタイトルは変更。

曲目が同じなので同じように叫ぶ曲は入ってはいるのだけど、(だから一曲分動画撮る準備をしたら良かったとホント自分の愚かさが・・・!でも、この目でも見て、心に焼き付けたかったの)いや、もう、なんか「ブリクサが叫ぶ」なんて簡単な言葉で表すのが適切だとは思えなくって。

今回も会場は小さめ。でも5年前のリキッドルームよりたぶん客層もほんとにブリクサ(Teho Teardo & Blixa Bargeld)聴くために来ていて、ライヴ巡りの若者とかはいなさそう。そして、私同様に全部観に来た人もかなりいたのでは?
そしてブリクサはそんな聴衆の思惑、期待以上のパフォーマンスを見せてくれました。
今回の相方テオ氏の作る音も素敵でした
そう、やっぱブリクサはライヴの方がぐんといいの!という事実を思い出させてくれました。

ひとことふたこと、お話しできたのと写真も一緒に撮ってもらえたのだけでも素晴らしい出来事なのですが、この最後のコンサートはそれらを上回るくらい、心が震えるほど素敵だったの。

前回Alva Noto と一緒に来てた時になんとなく、ブリクサ来たら行こうっとくらいな軽い気持ちで頂けなのだけど、本当に今回は全部巡りして、はずみで一番高い10/1も買ってしまっていた様々な偶然に言葉もないくらい感謝!そういうめぐり合わせでもあったのかもしれません。
そして私はもう、とってもこの日のブリクサを観れたことに、この日まで生きていたことにも感謝するくらいの気持ちになっています。

神々しいまでの美しさというか、あぁ、自分の語彙の乏しさが恨めしい。ノイズチックな不協和音と短調メロディのクラシック弦楽器が絶妙に調和しているのです。涙ぐむほど美しい音になるのです。そして、10/1は特にCD以上に素晴らしい音と迫力でした。

31年前、えらい僻地の倉庫みたいな会場(京都太秦の撮影所だったらしい)まで行って死ぬかと思うほどもみくちゃになって、ノイバウテン観て、来日しては観に行き、近場にいたら観に行きしてたけど、それはもうすべてこの日のためだったのか・・・!と思うくらい。

私はどなたかあの、31年前の京都の会場であの時間を知らずに共有していた方にお会いしてみたい。
どなたか今回もいらしてたりしたらほんとお話してみたいです。

そしておそらく、あれっきりになっていらっしゃる方の方が多数。(どーみてもあの31年前は5倍以上人がいたような気がする・・・・)
そんなちょっと音楽の方向が変わったとか、ブリクサの美貌が衰えたから・・・って降りちゃった方々。 
ぜーーーったい損してます。

だって私は今でもたまに懐かしく、初期アルバム聴いたり、歌いやすいのは子供と歌ってたりする。ノイバウテンを思えばやっぱり私は初期の曲の方が好きだったりする。だってそもそもそれで惹かれたんだもの。
でもあれから30年以上が経った。私も彼らも昔と同じなわけないじゃない。そして今回のコンサートで、つくづく、あぁ、ブリクサは(そして彼の音楽も)すごく成熟したんだと思った。

そして私もその音楽を聴くに価得るくらい成長しているだろうか…と思った。そうでありたいと。

この日ほどノイバウテンにはまって、ブリクサ聴いてたことに感謝したことはありません。
本当にありがとう。素晴らしいものを観せくれて。ブリクサは、やっぱりとても素敵です。
命あってこんな素敵なものが観れて本当にありがたいことです。

たまたまブリクサ検索して拙ブログに寄られた方匿名様、本当にありがとうございました。













2 件のコメント:

  1. ありがとうございました!教えていただいたプロポジションと欲望のヴァージニアの感動からニック・ケイヴというお名前を知り、その人が宝石のように思った存在、であるブリクサ氏の表現を生で体験できるチャンスなんだ!という理由でブリクサ・ステージを初体験したのですが、おかげさまで宝石のような感動の1日となりました!声、意味という付加を持った言葉(英語,伊語、独語がもっとわかれば!!)、楽器の奏でる音、シンセの音、その組み合わせを追求、磨いていった、つまり芸術を見せてもらいました!万人にウケてお金になりたいのが一般的な、プロの演奏家、という枠にいながら、失礼な言い方になるかもしれないけど、ひよったり全くしていない、だからこそ本当に美しい純粋さに触れさせてもらいました。けど、熟練で・・・バックのチェロの女性もまぎれもないものすごい力量のプロ!共演のテオ氏もすごい力量・頭脳のシンセとベースの操りで、そこに中心にあるブリクサ氏の歌、声、語り、音・・・姿、が素晴らしい生きた彫刻のような美しさ、でした・・・商業的な汚れみたいな贅肉、を全く感じないけど、ファシズムを経験したヨーロッパの地に今生きている人、というぬぐいきれない歴史の刻印も感じさせてくれました。人間のすべてを隠さず偽りなくこめて、心地よい不協和音、という快感を届けてくれました・・・

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    1. Vadimさん!素敵なコメントをありがとうございます! 
      私では本当に言葉足らずで・・・。不思議と不協和音が心地よく陶酔に落ちてしまうのですよ、昔っから。
      なんかもう、耳で音を聞いているっているよりは体の奥の方で感じてるような感触。
      ノイバウテンの初期の凄まじいノイズだって、そういう心地よい陶酔に落ちる瞬間があるから離れられなくなるような感じです。
      ホントお付き合いくださってありがとうございます!

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