2014年12月21日日曜日

バウハウス x ナポレオン・ソロ

きっと好きだと思って…と何の伺いもせず、私をいろんなグループに追加してくれる我がAussie君。
何これー?なんでこんなのが私に来る???で始まっても、いつもハマってめっちゃくちゃ楽しませてもらっちゃいます。
キミは100%信用するからさ!どんどん巻き込んでってちょーだいな。

そんなAussie君に追加されてたもう一つのグループ。
これがなんと・・・かつてのアメリカでInner Circle と呼ばれていたナポレオン・ソロ(The Man From U.N.C.L.E.)ファンクラブの生き残り、いえ、会員だった方々が今年9月に放映50周年記念を盛大に祝ったのち、再結成されたグループだったのです。

もうその昔、会員の方々に配られたカードやIDの比べっこ。当時のファンだけでなく、関係者の方々までちらほら。あれ、このお名前クレジットで見た・・・と思ったらDVDセットでインテビューにこたえるひとだったり。脚本書いてた方のお嬢さん、アンクルガン改造した人・・・・ちょっと面々にビックリ。
こんな無知なにわかファンが紛れててええんかいな…とは思うものの、もったいないお話でありがたーく参加させていただいています。

ある日上がったスチールですが、私には思いっ切りツボで・・・

これはモノクロですが、シーズン2、The Bat Cave Affair です。 
ドラキュラ伯爵もどきのマーティン・ランドーがイリヤをかっさらい、いたぶる話です。たいしたことないんだけどソロさんの形相がすごくて。(最後に写真上げてます↓)
このエピの制作にあたってはなんとドラキュラ研究として、ベラ・ルゴシについてのリサーチ要請が出てたという今や時効の内部書類まであがってました。
週一回放送のテレビドラマ制作の45分の一話にそこまで指令がでるのも驚きではありました。

ベラ・ルゴシには思いっ切り反応してしまいます。
マーティン・ランドーご自身はここから30年後に、『エド・ウッド』のベラ・ルゴシ役でオスカー受賞してます。
私がベラ・ルゴシに反応する理由は別にあります。

そう!80年代前半に活躍、83年には解散してしまった(前世紀末に一回再結成されたけど)バウハウスBAUHAUSなのです。

昔LP全部持ってました。VHSのビデオもいまだ手元にあります。DVDも買いなおしました。
ドラキュラチックなピーター・マーフィーと毒々しくも中性的なダニエル・アッシュが妖しげに絡んでいたあのバンドです。彼らのデビュー曲が『Bela Lugosi's Dead』 これがなければ自分が生まれる10年も前に亡くなった吸血鬼俳優のことを10代の頃に知ることはなかったと思います。
                   
           
ゴシックバンドとして名高いBAUHAUS. 私のモノクロ大好きも吸血鬼大好き(これはポーの一族も大きい)も彼らのおかげです。
ヘビーなおどろおどろしい音とともに大好きでした。耳で聴いているというよりどこか体の奥で聴き入ってしまう音楽です。ダニエルアッシュの描くLPジャケットも好き。もともとジャケットに惹かれて聴いてみた音楽です。公共の場で流れるようなタイプの音楽ではまったくありません。
セカンドアルバム MASK 
ダニエル・アッシュが描いた絵
話が長くなりましたが、ベラルゴシのレコジャケをサイトに投稿。 『ありがとう! バウハウス少女の私はこういうの大好き!』と書き込んだところ、『みんな歌おうぜ!』とノッてくれるお兄さまが!
せっかくなので『おーべーらー。べーらーずあんでーっど』と歌ったつもりで書き込んだらお兄様よりさらに衝撃の発言が!!
『これ、俺が昔、前座やったパンクバンドのひとつだけどさ、こんな何十年も経ってファンに会うなんて思ってもみなかったよ。オレはベラルゴシのおやじだーとか、ギャグで歌ったよ』

えっ! そんな30年以上前とはいえ、バウハウスの前座やったなんて方、後光が差してしまいます。
かつてのパンク少女には・・・。 そういうお方にナポレオン・ソロ ファンクラブで遭遇するなんて、なんという巡りあわせ。感動です。
そう、そんな誕生前から存在する由緒ある(?)ファンクラブに紛れ込ませて頂いてますってだけももう、胸いっぱいなのに、こういう、思ってもみないおまけにまで当たってしまうのです。

それにしてもバウハウス、懐かしいです。 気まぐれに再結成してくれてますが、私はやっぱ、80年代の彼らが好き。 
これはデヴィッド・ボウイとカトリーヌ・ドヌーヴがこの上なく美しい吸血鬼カップルとして登場したハンガーの冒頭部(レビューはこちら)。クラブでバウハウスBela Lugosi's Dead歌ってます。
これのピーターが、バウハウスのどのPVよりも素敵なの! 主役の吸血鬼よりも吸血鬼っぽく、碧い目は獣のように鋭く,なんてカッコいいのでしょう!

 

子供の頃は中性的で妖しいダニエル・アッシュが好きでした。今見ると(昔の)ピーターめちゃくちゃカッコいい。(今は額が広いの!)
アン・ライスがインタビュー・ウィズ・バンパイア、ピーター声かけて欲しかったなぁ。本人だって昔やりたいって言ってたことあったのに。

全然一緒に考えてみたことのなかったバウハウスとナポレオン・ソロ。こんなご縁で巡り合ってしまうのですから世の中何がおこるかわかりません。

最後にソロさんの怖い形相(この話、こっちでしてます) あげておきます。
とってもかっこいいんだけど、状況を知ると・・・・となってしまいます。ちなみにこのショットは2013年download数上位50位にランキング入っています。皆好きだなぁ。


2014年12月4日木曜日

アンドリュー・スコットも出演 007映画SPECTRE に!

本日午前(英国時間)、次の007映画のタイトル及び出演者が公表されました!
Bond 24とだけ呼ばれ続けてきた新作タイトルはSPECTRE

(左から)アンドリュー・スコット、レイフ・ファインズ、ナオミ・ハリス、サム・メンデス監督、レア・セドゥー
ダニエル・クレイグ、モニカ・ベルッチ、クリストフ・ヴァルツ、ベン・ウィショー

なんと!
末席(左端)にアンドリュー・スコット(Andrew Scott)まで登場しているではありませんか!!

知らなかった!
クリストフ・ヴァルツレア・セドゥーだけでも大興奮なのに!アンドリュー・スコットまでなんて!
ったくこんな晴れの舞台におにーさん、そっぽ向いてるけどさぁー。
シャーロックのモリアーティには、思いっきり脳内ひっかきまわされました。(よければこっち
今度は何をしてくれるのでしょう。

えぇ、もう今から待ちきれないです。 本国では来年11月に公開予定。
日本もせめて12か月以内に公開して欲しい! スカイフォール同様、クリスマス前には公開してくれるかな?

ジュディ・デンチのMがいなくなってしまったのはさみしいけど、新チームだって十二分に楽しみでした。 
レイフ・ファインズがMって想像したことなかったけど、意外とオッケーで。新チームはともかく、
こんな超豪華キャスト、っつーか、こんなにキョーレツな人々集めてどーなるのーと思います。

サム・メンデス監督、半端じゃない力量を問われちゃいますねぇ。 凄すぎる。

今日は興奮して眠れそうにないわぁ。



インタビュー見つけたので追加♪






2014年11月22日土曜日

Happy Birthday! Robert Vaughn!

ってもう、何回あちこちに書き込んでるのよ~!と自分でも思わずツッコむ。
今日はおじいちゃま、Robert Vaughnの82歳のお誕生日。 凄いわ~。

めっちゃかわいい♡ちゃんと面影あるのね。

でもね、一番うらやましいのはあと10時間後くらいにビバリーシネマでナポレオンソロ映画2本立て観れる方たちだわ~。この話です。
何でも、タランティーノも出てくるかもしれないって。


おまけに昔日本での映画宣伝用に配ったチラシ(?)して配ってるそうです。↓
ナポレオン・ソロって日本語ある~。 地獄へ道ずれ・・・なのね。
タランティーノ監督、どーいうコネ持ってるんだろう。


もう、生まれてたとは思うけど、こんなの当然ワタシ知りません。
その昔にもらったよ~なんて方のお話聞いてみたい!
あ、もうじき10時だ!行かなきゃ。

2014年11月16日日曜日

クリストフ・ヴァルツChristoph Waltzも次の007映画出演!

なんと!
次の007映画(タイトル未定でBond 24と呼ばれています)は私の好きな方々満載のようです。
レア・セドゥーに続いて、クリストフ・ヴァルツ(Christoph Waltz)も出演決定ですって。(元ネタはこちら

あっら~!二人ともイングロリアス・バスターズにでてたんじゃない!
最近思いっ切り私の中で株が再高騰してるタランティーノ監督。(→この話ね)
やっぱ、目利きなのね。

サム・メンデス監督ががんばってくれたスカイフォール(真面目?レビューはこちら
ジュディ・デンチのMがこれで引退なのはとっても寂しいけど、後任Mといい、新世代組だってなかなかいいチームになりそうで今後も期待してました。
うれしいことにサム・メンデスも続投。(そのかわり、映画はなかなか上がりません。おいそがしいんだもん)
さらに、さらに、レア・セドゥーとヴァルツさんまで出演してくれるなんて!
悪玉なのか、善玉なのかはまだわからないようですが、どっちだっていいのよ♡

ほら、イングロリアスバスターズじゃすっごい嫌な奴だったけど、ジャンゴ 繋がれざる者 では立派に正義の味方。
私はシュルツ医師のその前の話をタランティーノが作ってくれると勝手に信じて待ってるのです。
クリストフ・ヴァルツ、登場するだけでいい味出してくれるんですもの。

いまだタイトルも未定のBond 24、本国での公開が2015年11月。日本は早くてせいぜい来年のクリスマス前?
楽しみは楽しみだけど、気の長い話だわぁ(溜息)。

ところで、ダニエルクレイグ、Bond 25(次の次まで契約あるそうです)の頃には50に手がとどいているんじゃ・・・。
大丈夫かしら?
記念すべき50周年だった23と24の間で3年もあくのですね。サム・メンデス監督のスケジュールで。
(そーいうのも有りなんだ)
ヴァルツさんもレギュラー化してくれたら楽しいかも・・・とちょっと妄想入ってしまいます。

2014年11月8日土曜日

クエンティン・タランティーノに惚れ直す

さて、これは何でしょう?
ロスにあるニュービバリーシネマの11月のプログラムです。
ニュービバリーヒルズシネマはクエンティン・タランティーノ監督が所有する(趣味の)映画館です。
そう、監督のチョイスで35㎜プリントで映画を上映するのです。彼らしいですね。(笑)
それでね!右側の拡大赤丸部分を見てみて!

なんと!ナポレオン・ソロ映画版を2本立てて上映するそうです。それも11月22日に!
この日はおじいちゃま、ロバート・ヴォーン(Robert Vaughn)の82回目のお誕生日なのです!!!
知らぬ間に会員になっていた(またAussie君に入れられてました)UNCLE究極のオタクの会(と勝手に呼ぶ)の皆様は現地近くのレストランで集合、みなで見に行くそうです。いいなぁー!

  • 0011ナポレオン・ソロ 罠を張れ  To Trap a Spy (1964)
  • 0011ナポレオン・ソロ 地獄へ道づれ  One Spy Too Many (1966)

よく考えたら、ナポレオン・ソロはうちの47インチ以上のものでなんて見たことないです。映画館の大画面すっごくうらやましいー。
おまけにおじいちゃまお誕生日の翌日11/23から2日間は『ベネチタ事件』The Venetian Affair上映なのです。(↑左赤丸の中。『ベネチタ事件』のレビューはこっちで書いてます。)


これサントラ画像?



タランティーノ監督!あなたやることが粋すぎます!素敵だわぁ。
いやぁもう20年以上前になるあなたのデビュー作、レザヴォアドッグスの感動と衝撃はしっかり覚えているけども、こんなことまでやってくれるなんて!
感動で言葉も出ません(うるうる)。

私もう数十年もの間、欧州かぶれ、アンチ米国で通ってきました。いまだにアメリカの地は
アンカレッジの空港のトランジット以外(すごい昔だー)踏んだことがないのです。
ここまで来たら一生米国なんぞ行ったことないわーって方がクールかな・・・なんて勝手に思ってすらいました。
なのになのに、そんな私に米国にいたら!なんて思わせるアナタは凄いです!
ニュービバリーシネマ行きたーい!
アメリカは大陸が広いから、米国人でもそこそこ近場の人しか結集しないけど、とってもうらやましいですー。
前売りはこちらで買えるそうです。 あー再来週かぁ・・・。
アメリカ組がとってもうらやましいです~。

2014年11月3日月曜日

映画オタク向け? NCIS12 ep.4 Choke Holdと『悪の法則』 The Counselor

せっかくUSテレビが見れる環境ができたので、毎週見ることなかったNCIS、シーズン12、続けて観てみました。
(これ、最初の方から全部見直しできそうね、定年後にツタヤのお世話にでもなるかと思っていたけど)

そこでふと気づいたのが、毎回何かしら映画やテレビドラマへのレファランスがあるということ。
たまに見たときに、そーいうの出ててもあまり気にしてませんでした。
が、どうも毎回のようです。
だって私が見たのだけでこんな感じです。

NCIS 12 
ep.3  So It Goes.           Dr. Who  (BBCドクターフーです。舞台は英国だし)  よければこちら
ep.4  Choke Hold        The Counselor 悪の法則(去年日本でも公開)
ep.5  The San Dominik   Star TrekとStar Wars 昔の分で私は未見。小林丸が何かは存じません。

なんか毎回こんな感じなのなら、それを楽しみに継続して見てみたいと思います。

そころで、ep.4 . Choke Hold なのですが・・・ (なんとそのままのタイトル。絞技、絞殺とでもいう?)

『悪の法則』での一番飛び上がってしまった殺害シーンの手法(まさにChoke Hold, 絞殺です)が
Choke Holdではロシアの暗殺部隊の手法として採用されちゃってます。
リドリースコットは新作の数が多いので、はずれも多いのですが、『悪の法則』は久々に気に入ってました。
終盤、ブラピは殺されるなーという予測はついていて、ここか?みたいな思わせぶりなとこ数回。その後にしっかり殺られちゃうのですが、こ、こう来るか―と衝撃の殺害シーンでした。
で、結構DYIショップで入手できそうなもので仕掛けたら確実に終わり…感があり、だれか真似したら
ヤバいんじゃ…とは思いましたが、すでに暗殺手法として確立されちゃってたのです。
そして失敗したテロリストの自殺手段としても・・・こわっ!

自動巻きの輪っか状のワイヤー(本来は硬いもの、重量のある機械などを緩まないようにしっかりと固定するためのもの)を首かけ、自動巻きがセットされると、ワイヤーはどんどん締まっていくので、ひもやロープなんぞで首を絞めるより確実に短時間で絞めてしまいます。さらにワイヤーは金属で硬いものですから、絞め殺すというよりは喉を掻き切る感じです。 ワイヤーは自動巻きなのでかけられたら外せない、絞めつけ速度のほうがはるかに速いのですから、もう確実にアウトです。

・・・・これだけでもたいがい怖かったのにー!

『悪の法則』でだって、ロンドンの通りで衆人環視のなか、仕掛けられたブラピがもがいて息絶えるまでの瞬間、めっちゃ怖くて息を止めてしまいましたが、Choke Hold では、その後があるのだと知らされてしまいました。

Choke Holdで知らされたオチは、ワイヤーの硬度は非常に高く、自動巻きは止まるまで巻き続けるので、ぎゅんぎゅん締めつづけ、首の骨までちょんっとギロチン。
これでやられた遺体の搬送はボディバッグがふたつ。頭と体で一つずつ別々に搬送するそうです。(とダッキーが言ってた)

ひえ~~~。

ロンドンの町中で、首から血を吹いてもがくブラピの周りに当然人は集まってきます。 
目前で首から血を吹いて絶命するまでもがかれるだけでも怖いのに、これで首が切断されるまでを目撃するのでは、衝撃が強すぎます。
トラウマですよー。居合わせただけなのに怖すぎます。

それを想像して2度びびってしまったChoke Hold。

でも各種映画へのレファランスがしょっちゅうあるなら、面白そうなので、続けて見てみます。



 

0011 ナポレオン・ソロ 『幻』の桜事件

恐らく日本の人はDVD購入組しか視聴したことのない、ナポレオン・ソロの日本未放映エピ、
The Cherry Blossom Affair - 簡単に「桜事件」と呼ばれるのが一番多いかと思われます。

ご覧になった方なら、「あーそりゃ放映できんわなー」となんとなく納得されてると思います。
もちろん、50年前のアメリカ人の思い込みに基づいた日本が舞台、スラッシュの日本支部まで登場しちゃったりします。
いや、私なんて、自分が生まれる前の日本はもしかしてこうだった...??と一瞬アホなことおもいましたよ。
言うまでもなく、「んなはずないだろーが!いくらなんでもー!」のレベルなのですが。

ところがですねー、この幻のエピソード、非日本人にはとっても評判が良いらしく、「ワンオブザベスト!」という声まであがるのです。

以前にこのエピの話題が上がってきた時に、「日本未放映なんだよねー」と言ってもやはり素晴らしかった!と絶賛調。

海外の方にそこまで評判の良いお話が日本では一度も放映されていない、しかも日本でだって時代を代表する大人気番組だったということを考えるととってもヘンな話です。

でも、実を言うと私もこのエピは全然リピート見してません。出てくる日本がヘンテコなのは仕方ないのですが、そこを差し引いてもなんかダメなんです。

なので、いつの間にか、メンバーになってるUNCLEの会(それもオタク中のオタクの集まり…の仲間にどんどん入れられてってます)で、こーいうのがあがってくるとあまりの共感できなさにめっちゃ違和感・・・。

非公開オタクの会なので加工してます。画質粗悪陳謝。
上はつい最近ドイツの兄さまが上げてくれた当時(1968年)のドイツのTV雑誌のページ。かの「桜事件」エピの分です。
「日本で一度も放送されたことのない伝説のエピソードね!」(もちろん揶揄をこめて書いてます)にいいね!が3つ。
その下はやはり「ファンタスティック!」と(驚愕でしたが)
記事に使われている写真がなにかっつーと・・・
左上、ソロさん緑のじょうろで水攻めにあってるわけではありません。
ソロさんの下に突き出しているものがいくつも見えますが、竹なのです。竹が育って伸びてソロさんは串刺しにされるぞーとおっさん、せっせと竹に水をやっているのです。うーん・・・。

右下の方は、夏場にクーラーがぶっ壊れてみんな汗だく。海外製のクーラーは対応が悪く、修理には誰も来ないのですが、すかさずイリヤが修理工に変装して潜入。
そしてイリヤは「だんぼー、だんぼー」・・・と。 
「れいぼー(冷房)」って言わなきゃダメだよー!

でも不思議なことに「だんぼー」で通じ、潜入しちゃいます。
Imdbやウィキベディアのイリヤ・クリアキンの説明で「語学に長け、日本語も話せる」なんて書いてあるのを見るたびに、この「だんぼー」しか思い浮かばず、こっそり書き換えたほうがいいかしら・・・なんて思ってしまいます。

イリヤの日本語なんて、この「だんぼー」以外、ミキちゃんという日本人設定の女の子と絡んでいた時の「さよならゴーゴー」しか思いつきません。他に何かあったかしらね?

この『桜事件』、ユーチューブとかでもまったく動画がないようです。
なので、アメリカ版DVDセットにしか入ってないシロモノなのです。
いつの日か、DVD日本版が出たとして、吹替えは存在してないけど、字幕ででも公開されるのでしょうか?(しないと長年のファンへの裏切りですよね) そして日本人の反応はどうなのでしょうか? 興味津々です。


2016.02.03
過日、こんなツイートを見つけました。
https://t.co/iElF194P2y

桜事件で登場されていた日本人俳優の方がNCISでも登場してマッカラムさんと共演されていたそうです。リンク先に動画も掲載してくださってます。
これを発見なさったつぐさん凄すぎると我がアンクル日本支部仲間でも沸いております。
Imdbにも載っていないとか・・・

ちなみにこの『桜事件』 現在初放映中の字幕版、たぶん4月の第一土曜あたりの放映になるのではないでしょうか。 まだ衛星劇場HPでも掲載されているわけではないので、ぜひとも見るつもりの方は日程時間ご確認してからにしてくださいね。




2014年10月20日月曜日

ナポレオン・ソロへのオマージュ満載?NCIS12 ep.3 So It Goes.

やっと観れた! 
うみそと姉さま方、違法リンクも含めて色々教えてくれてありがとう!残念ながら全滅でした。
知財保護のためにお国が意外ときちんとお仕事なさってるのがよくわかりました。
そしてローカル事情はローカルで解決するのが一番なのですね。
eigomamaさん、ありがとうございます。いつもながらおかげさまでです。

ナポレオン・ソロへのオマージュ満載だと半端じゃなく盛り上がってましたが、はい、素敵でした。
おそらく、ハードコアNCISファンよりもナポレオン・ソロファンの受けの方が大きいでしょう。
観れなくてあがいているときに粗筋あるかとチェックしたImdbすでにこのエピだけで9.1とってました。 So It Goes (2014) on IMDb

アタシんちにNCISファンがそうそうお立ち寄りになるとは思ってないので、ネタバレ配慮してません。
なので国内放送楽しみにお待ちになる方でちょっとでも知りたくない方は念のためにまわれ右っでお願いします。

ダッキーが45年前に喧嘩別れしたままの親友の名が事件で上がり、ダッキーはギブスの配慮で休暇として、調査にくっついてっちゃいます。
ダッキーの45年前の回想で登場する若いダッキーとその親友アンガス、このコンビが可愛い。
そして実は思いっ切りナポレオン・ソロ意識してます。でもNCISの本筋はきちんと通し、露骨には見せない(笑)

若いダッキーはスーツの下に黒タートルネック。 予告篇でまで、ダッキーが「あのタートル、本当に好きだったな」などと言うのが入っており、な、何かあるの??と思った割には黒タートルに関してはそれだけでした。ちなみに時代は1969年。ナポレオン・ソロはとっくに打ち切りされた後なんですね。

ダッキーの親友アンガスがいいお兄さんで、ダッキーの世話をやいています。このアンガスのダッキーを見る目がものすごく優しくって、ほんと、ソロさんのようなのです。構われているダッキーは大きな目がくるくる動いて、とても表情豊か。
碧眼の人に黒目がちって変な言い方だけど、目の中で瞳の占める面積が大きいのね。フラッフィな金髪と合わせてストレートに可愛いです。
でもこの彼がイリヤを彷彿とさせるかっていうと、そうでもないです。黒タートル着てるくらいで、まったくベツモノ(だってそもそも若いダッキーなんだもん)。

ということで、ひそかにアンガスが素晴らしいのです。こちらもある意味、単にスーツ着た黒髪のお兄さん。ちなみに着こなし度ではオリジナルソロさんの比では全然ありません。(きっぱり) 
ところがダッキーを見る表情、構い方はソロさんそのもの、もう回想シーンがナポレオン・ソロ風になってしまうのです。
やっぱこれ、ベストショット!

もしかして、もっと露骨にこじつけがあるのかと思ったけど(NCIS前科有り)、実際には何もありませんでした。
アンガス演じるアダム・クローズデルのこのエピにおける功績は非常に大きい!

悲しいことにアンガスは死亡、さらに回想エピが出るとは全く思えないので、きっとこれっきりでしょうけど、もうちょっとアンガス登場してほしかったなぁと思います。

若アンガスと若ダッキー、小さな頃から一緒に走りまわり、転げまわってる姿が目に浮かぶようなコンビです。パーティでお腹こすりあわせって踊ってる姿はガキっぽくって笑えました。あー、ちっちゃい頃からこんな感じだったんだなぁーと。
この親友コンビにマギーという女の子が加わり、3人仲良し親友チームになるのですが、3人って難しい。

ダッキーは出発前夜に、マギーに告白し、一緒に来てほしいと言うのですが、実はマギーはアンガスと付き合い始めており、その場に戻ってきたアンガスと揉めてしまいます。マギーは走り去り、残されたアンガスとダッキー。ダッキーが真剣にマギーに恋してると察するやいなや、まずいとばかりに、ダッキーに譲ろうとするアンガス。(←別の意味ですっごく失礼だけど)
ここで、ダッキーに気使わせないために(?)マギーを安っぽい女と腐すアンガス。
うぶなダッキーは頭にきてアンガスをぶん殴り、取っ組み合いのケンカ。ダッキーはそのまま故郷に戻ることもなく大親友だった二人も二度と会うことがなかったのでした。

この回想付エピで重要なのはいうまでもなく、若ダッキーが恋した(そして45年間結婚せずに想っていた)、マギーとの再会です。上品でとても素敵な女性ではあるのですが・・・、45年前にアンガスを選んだのは間違っていたとダッキーに告げる姿に、ガッカリしてしまいました。
だって、「おねーさん、ダッキーとってたら絶対アンガスに同じこと今言ってるよー!」と即座に思っちゃったんだもん。 
あまりにもフツーの女の子チックで残念だわ。

あのダッキーが生涯想い続ける人なんだから、いっその事、超然としたファムファタルか、だれも真似できないくらい
素晴しい聖女かのどっちかであって欲しいっ!!

と言うこともあって、やはりアンガスのほうがポイント高いのです。

ダッキーの送別パーティで親友チームはそれぞれお餞別を送ります。マギーからのプレゼントがその後のダッキーのトレードマークとなる蝶ネクタイ、Mr.Practical(実用的)と呼ばれるアンガスがダッキーにあげたものが金属製のごっついペーパーナイフ。

医者になるダッキーに「これなら間違えて切っても人殺す心配ないだろう」というジョークとともに渡されたプレゼントですが、ダッキーはケンカの後でクラブに忘れていってしまいます。

アンガスはそのペーパーナイフを持ち帰り大事に持っていたのです。最後には専用スタンドまで作って自分のオフィスのデスクにずっと飾っていたのでした。まるでいなくなったダッキーの形見ででもあるかのように。
このペーパーナイフが最後にダッキーとマギーの危機を救います。

事業に失敗したアンガスはアルバニアマフィアに付け込まれ、妻のマギーを人質に武器密輸グループの片棒を担がされていたのでした。アンガスの秘書は暗殺専門のテロリスト、マフィアの手先です。彼らを密かに告発しようとしてアンガスは殺されたのでした。

NCISで秘書の素性がわかり、ダッキーに連絡が入ったため、秘書は豹変します。二人を殺そうとする秘書にペーパーナイフを向けるダッキー。 老人ふたり対プロの殺し屋ですから、秘書も舐めてます。

この後のダッキーはすっごく素敵です。一番好き。めっちゃくちゃカッコ良いんだもの! 
夜のテムズ川の薄明りの中のロマンチックなエンディングよりもずっと好き! ダッキー土壇場でカッコ良すぎます!
一瞬何が起こったのか困惑したけどすごいわ。マッカラムさん(しかも高齢の!)見て、こんなにカッコいい―と思ったのも久々かも。

絶対的優位を信じて疑わないテロリスト秘書が、「まだ(死ぬまでには)時間はある」というのを受けて、「まだ時間はある」とカウントを始めるダッキー。人間の体の構造を知り尽くしたダッキーは、ペーパーナイフで秘書の上腕の大動脈を一突きで掻き切ってました。なんてクールなのでしょう!
失血のショック死まであと何秒と冷やかに脅しながら、秘書に全部吐かせるダッキー。冷静で的確でウィットに富んでいてすごく素敵です。

アンガスが新米医師のダッキーに、間違えても人を殺す心配はないと贈ったペーパ―ナイフ。
そのナイフで一突きで致死傷をつけて、仇も討ってしまう熟練医に成長してたダッキー。感慨深いです。

実用的なアンガスのジョークでの贈り物がダッキー本人と妻の危機を救う因縁。アンガスの二人への深い愛情が窺い知れます。アルバニアマフィアに関わられたアンガスは、マギーをダッキーに託していれば、命の危険に晒す事もなかったときっと苦しんだだろうと。専用スタンドまで作ったのはそのタイミングだったのかもしれません。マギーとアンガスが最後の方は会話すらなかった(離婚しようとしていた)のは、マフィアの影が大きかったのだろうと容易に推測できます。

なのに、そんな事情がすべて明るみになってから、自分の選択は間違っていた・・・なんて有りがちなことをいえる、「愛する二人のどちらかを選ばなきゃいけないなんて、人生で一番つらい日だった」と言う、失礼だけど自分が一番好きな少女のまま(?)のおねーさんにガッカリなのです。

静かな大人のエンディングのシーンはロマンチックで素敵だと思うけど、なんかこのおねーさんとダッキーの恋が再燃するのは、ちょっとなぁ…と思ってしまいます。(しないほうがいいです)
ここで踏ん切りつけて、ダッキーにはもっと素敵な出会いがあって欲しいです。

でも今までの感じじゃ、あんなに冷静で的確なのに、女性を見る目はあまりなさそう・・・なのでしょうか?



※ 2013.03.07 追記
お立ち寄りありがとうございます。
このエピの日本放送されたのですね。(ケーブル解約したので気付いてなかった!)
NCISファンの方、もしよかったら、こちらでもちょっと言及しておりますのでどうぞ。↓
ソロとイリヤでぐぐったら

2014年10月19日日曜日

レア・セドゥー Lea Seydeux 次のボンドガールに!?

数週間前ですが、私が日参するFBサイトでゴージャスな写真付きニュースが上がってました。
次の007映画のボンドガールにレア・セドゥーが決まったって!元記事はここ

スカイフォールが思いっ切り評判良く続投になったサム・メンデスが忙しすぎて、次の映画はそれでも来年以降です。 ダニエルクレイグだっていー加減年取っちゃうじゃないのよねぇ。


この射抜くようなブルーの眼! 『アデル、ブルーは熱い色』に出ていた彼女なのです。髪をブルーに染め、ブルーの前髪の間から同じ色の瞳がのぞいてました。
ボーイッシュでクールで素敵でしたが、こんなゴージャスなイメージは思いつかなかったのでびっくり!
ついでに今まで007映画でボンドガールが○○って、あーあの人ねって知ってたのってソフィー・マルソーくらいだったので(彼女は私が高校生くらいの時にラ・ブームで有名になった後、しばらく見かけてませんでした)既知で、結構好きな女優さんがボンドガールになるのって私には初めてかも。
タランティーノのイングロリアスバスターズにもちょこっと出てました。よく考えたら、マリーアントワネットの朗読係りもやってたんだ!あの映画ではヴィルジニー・ルドワイヤン可愛い―と思ってみていたので、主役だったけどそんなに気に留めてませんでした。ダイアン・クルーガーって器用だなぁとか。(彼女もイングロリアスバスターズ出てたなー)

それでもやっぱキョーレツなのはアデル・・・です。この映画はカンヌ映画祭でパルムドールを取り、彼女も共演の女の子アデルと一緒に賞を取っています。なんだこのキンキーな映画はっ?と言われたけど素敵なラブストーリーでしたよ。

ほら、日英系のポスターがやらしいだけで本国のポスターなんてこんなに可愛いじゃない!
オリジナル?仏版
いかにも…な英日版。
英国版
日本版

このふたり、フツーの姿はとってもかわいい女の子たちです。 アデル(右)もかわいかったぁ!(彼女はまだ20歳。)

 

タランティーノはやっぱり目利き? 007映画はいつもお祭り気分で見ていますが、彼女が出るって事でとても心待ちになってきてしまいました。
わーん、待ちきれない―。サム・メンデス監督、ほかの仕事後回しにしてよー!






2014年8月17日日曜日

ナポレオン・ソロ番外編 エロティックに切ないDaydream Believer 

やっとPC買いなおしました!ずっとXPで使い物にならなくなっていたPC.
とはいえ、今回メーカー違うのを買ったら(初の日本製!) まだまだ慣れません。

気まぐれな私はやっぱ、主観に満ち溢れたわごとしか書き記せない。最近は携帯で通勤時間中にいじるだけになっていた私の直近の見つけもの。

相変わらずUNCLE(ナポレオン・ソロ)熱だけは冷めず、ヒートアップする一方。(これ、Facebookでお仲間いっぱいできてしまったのも大きい。ウン十年来の親友以上に私の動向を熟知し、声をかけてくれる姉さま兄さま方。ありがとう。愛してます。)

通勤時間が長く、終電の中で頭まわらない中で、偶然見つけてしまったUNCLE ファンフィクション。
あんまりファンフィクは興味なく、途中放棄が大半。なのに一つだけとっても気に入ってのちに検索しまくって探し当てたのが、The Puppy Love Affairというもの。 これはその後再会の苦労を学習し、携帯にブックマーク。これはとってもスイートなほっこり笑ってしまうようなお話でひまひまに読み直してました。

そして、ある日ふと思い立ったの。これを書いた方のほかの作品見てみようって。そして巡り合ったのが同じサイトにアーカイヴされていたDaydream Believer.

スイートなお話を期待してまったく想像していなかった最後に泣けました。
せつなさ度はおじいちゃま(Robert Vaughn)のThe Venetian Affair級です。
(ベネチタ事件・・・でしたけ?不思議な邦題) って言えばどれだけせつないかわかりますよね?

この話、どのファンフィクよりも(ってたいして数読んでないけど)まず萌えます。
何に萌えるかって?

あの時にまったく声を上げないイリヤ・・・というのにです。
ぞくぞくしてしまいます。

そして横文字で書かれている利点・・・なのですが、ちゃんとオリジナルのソロさん、イリヤの声でお話が進みます。特にイリヤが日本のファンフィクにありがちな少女漫画キャラになってません。
原版のマッカラムさんのまんま、低い声で話し、S1の少年のような(かつ儚げに美化された)イリヤでなく、S4の、輝かんばかりの美青年になったイリヤです。(S1→S4 一気にS2とS3飛ばしてみた日には衝撃でした)
ソロさん視線で描かれているこのお話、描写は、がっちりとソロさんより体格が良くなり、男っぽくなった(なのに艶めかしい)イリヤそのものなのです。
そしてお話がまたS4のエピの数々のシーンを彷彿とさせます。
なので、尻切れトンボだった、S4のシークエンスとして、とってもストンと来てしまうのです。

こんなに見つめ合ってちゃ、そりゃみな気づきます。


ソロさんが語る、イリヤとの最後の数日間、イリヤとはじめて関係を持った時の事、ソロさん思いっ切り舞い上がっています。
冷静な知性に強い性格、他人には無関心でちょっと傲慢。やや畏怖の念すら持ってしまうような相棒が自分とベッドを共にしているのが不思議でならない、夢ではないかと自分をツネってみたくなるソロさん。イリヤとの関係にすっかり溺れてしまっています。

ある朝、イリヤは身内に攻撃されて負傷します。若いエージェントが敵方と間違えてイリヤを
攻撃したということに収まっているのですが、二人とも実はそうではないことを知っています。
一度や二度ではないのです。イリヤはイリヤだから・・・的にされる。ロシア人で、頭が切れ、仕事ができ、
他人には無関心、そして同性愛者。
鷹揚で育ちの良いソロさんはまったく気にせず、イリヤの優秀さにほれぼれしてますが、世の中そんな人ばかりではありません。イリヤは異端なのです。

前々からうわさもあり、二人の関係はすでに周知のこととなり、ウェイバリー課長にまで苦言をいただいてしまいます。状況を改善しろ・・・と。
かつてアメリカUNCLEのNo.1だったソロさん、UNCLE北半球のトップエージェントとなり、部下だってたくさんいます。異端のイリヤと相棒以上の関係を持つソロさんへの部下たちの目も実は厳しくなってきていたのです。
もちろん、ソロさん気にしません。ウェイバリー課長の苦言だって、自分とイリヤのコンビがセクション2でベストである限り、何も起こらないさとのーてんきなものです。
でも冷静に(そしてソロさんを愛してやまない)イリヤの判断はまったくベツモノ、ソロさんのまったく予期しない決断を下してしまうのです。

そして物語はその後のソロさんの独り言、『自分はスパイだってのに、なぜ自分のこととなるとこうも何も見えないものなのだろう。思い返せば、予兆はいっぱいあったのに。自分は結局自分の見たいようにしか見ていなかったのだ。』で始まっています。

2回目に読み返した時、この最初の部分だけで涙ぐんでしまいました。
終わりを知って読むから余計にせつない。
途中のイリヤの言葉だって、声を上げないイリヤの心の悲鳴が聞こえてきそうなくらい哀しいものに思えます。(ちなみにソロさんはイリヤに声をあげさせることをライフワークと決意してました。達成前にイリヤは去ってしまいますが)

作者の方、英語圏の方だとは思いますが、その美的感性は谷崎潤一郎ばりです。
色の描写、ここに書くのははばかれるような種々の描写がとても美しい。
負傷したイリヤの半身に走る生々しい紫色の痣、バスルームの緑色のタイルの反射で青白く病的に映るイリヤの肌、イリヤの瞳と同じ色の真っ青のキルトカバー、ライトに反射して輝くさわらずにいられないシルクのようなイリヤの金髪だとかとにかくきれいなのです。
ずっと見ていたい気分にさせられます。 そう、このまま映像化してほしいと思うくらい。

イリヤのラジオから流れてくる音楽。私にはYoutubeで調べてみないとわからないのもいっぱい。 そして60年代のけだるい音楽、知ればさらに想像を掻き立てられ、エロティックに感じてしまいます。

あの、The Deep Six Affairの最後で ”We have each other."とソロさんに向かってにこにこしていたイリヤ。
きっかけは知らないけど、一歩踏み出したんだねって思ってしまいます。 ソロさんはいかに二人の体がぴったりと合わさうものか、イリヤに教えられるのです。

その他S4エピとこのお話の共通点としては・・・

★ The Master's Touch Affair
痛み止めの副作用で夢遊病患者よろしく夢うつつで(しかも上半身裸)で同僚の前に現れるイリヤ。うつむいたまま上目づかいに見上げ、焦点の合わない目でソロさんの膝にまたがり、『ナポレオン、紫の毛布はどこ?』とゆっくりと話しかけるイリヤはまさに自白剤打たれまくってらりっていたイリヤそのもの。
★ The Gurnius Affair
ソロさん曰く『コントロールフリークの相棒』イリヤはソロさんを組み敷いて愛撫してじらせます。これはで、ソロさん拷問してたNexorを彷彿とさせます。ソロさん括り付けてたあのシーンをがそのまま浮かびます。『もうもたない』ってソロさんの言うこと(考えてること)も一緒。
★ The Deep Six Affair (再び)
ふたりのむつごとのあとで、ロマンチックに(?)『君のためならなんだってやる』というソロさんに向かって『じゃぁ、晩御飯!』とベッドからソロさん押し出すイリヤはにソロさんの身代金を値切ってシレっとしていた薄情さを感じます。
★ The Prince of Darkness Affair & the Survival School Affair + etc.
シリアスなS4で何度となく『全責任は僕がとる』と言っていたイリヤ。 Deathwish というか、ひそかに死にたい願望でもあるのかと落ち着かない気持ちに何度となくさせられました。このお話で後でソロさんが思えば予兆であった、数々の言葉は初読み時に同様に落ち着かない気持ちにさせられました。
再読から、それらはイリヤの実はソロさんに内緒で一人で悩みひとりで決めてしまっているけど、本当は気付いてほしい、叫びが潜んでいるようでさらに切なさが増します。
★ The Maze Affair & the Thrush Rourette Affair
イリヤがソロさんの前から去るとき、ソロさんが目の前で殺されても顔色一つ変えず、粛々と任務を遂行していたイリヤが思いだしました。そう、きっと実はすごく努力して平静を保っているだろうイリヤ。 涙の一筋くらいこぼしたっていいのに。(イリヤの涙はとても見てみたいと思ってました)
二人の関係はただの妄想だったと言い切って、ソロさんにさよならも言わずに出ていくイリヤの冷たさに、
即席洗脳されてソロさんに銃口を向けてたイリヤが重なります。

ソロさん目線のイリヤが細部にわたるまでリアルに(ってS4の頃のマッカラムさんのままに)
美しいので思わず何度も読み返してしまいます。個人的にはモノクロS1イリヤが一番好きですが、そんなことどうでもいいくらい、素敵にビジュアルがくらくらするほど美しいのです。
ソロさんがどれほどイリヤを愛おしく思ってるかが伺えます。 

ふと同じ時間枠のイリヤ視点でのお話を読みたいと思ってしまいした。

この切ないお話にたどり着くきっかけになったスイートなThe Puppy Love Affairは主人公はソロさんの甥っ子なのですが、最後の方はイリヤ目線でのソロさんが描かれています。 
でもちょっとだけなのです。 なので欲求不満です。

作者の方にお願いしてみようかしら?
でもこれもそもそも10年以上前にかいたもので、続きは書きかけたけど1/4くらいで止まったままになってるんですって。もう書かないって。残念だわ。