2011年9月28日水曜日

ブリクサ(Blixa Bargeld)出演作品+ 欧アマゾン比較

あと数日で久々のライブに行く予定のANBB。 
10代の頃に好きだった、ノイバウテン(Einstuerzende Neubauten) とBlixaが懐かしくって、
Youtubeめぐり → 出演作DVD探しに走ってしまいました。

VHSなら持ってた半分人間(1/2 Mensch)のDVD買い直しに続いていくつか手配。
手配するにあたって、各アマゾン当たりました。 そして今日ふと、アマゾンJP見てみると
  
半分人間 売切れ! 
Die Totale Therapie  売切れ!

前、私が見たときには残っていたのに。やっぱ、今回の来日で懐かしくって買い求めている人がほかにもいるのね!

アマゾンJPのいいところは プライム会員になっていると即日で届けてくれるところである。(しかも送料無料)
でも、日本の国土を経由するとすべてがやや割高。 

半分人間(1/2 Mensch) は早く見たくて(気になったことを確認したくて) アマゾンJPで購入。¥2,121なり。 
昔のVHSが一万円以上はしていただろうことを思えば全然、いい御買い物である。

Die Totale Therapie  なじみのアマゾンUKで確認したら、なんと98ポンド! えっ?? 1万円超えるDVD?? 
映画ひとつなのに送料入れたら¥12,000くらい? それはちょっと、かなり高いなぁ。

めげずにアマゾンDE(独)を見てみた。 おおっ!こっちなら44ユーロ! だったらこっちね・・・と即クリック。 
通常配送にしたが、送料だけで15ユーロ。 総額59ユーロ(6200円前後)なり。 数百円DVDに慣れると高い気はするが、まぁ、いっか。

その後、アマゾンJPでもおいてあったのを見つけたのだ。 日本語がついているわけでもない、インポートものである。 
えーっ??? 23,800円!?  「そりぁないだろぉ、高すぎるよ」と思っていたのが、すでに売切れていた。
誰かこの23000円のDVD買ったんだ・・・。 すごい。

それから、アマゾンDEで↓2点も手配。

Seele brennt /Nihil oder Alle Zeit der Welt
Elektrokohle

今回の探索で気が付いたこと。
  • アマゾンUKは傘下の出展者からのモノは国外配送不可が多いがアマゾンDEは結構OK。
  • アマゾンUKは1点につき2ポンド前後の送料を点数分加算するが、アマゾンDEは14ユーロ 一括である。 (複数口で買った方がお得)
  • アマゾンUKは発送までに最低でも2-3日ほどかかるが、アマゾンDEは即日または翌日出荷。
  • 消費税率はUKが一番高いのか、国外出荷の場合、表示価格より割引度が大きいのはUK品。
  • アマゾンFR(仏)は一度だけ購入歴あるが、やはり送料がUKに比べて、ずっと高かった。
ちなみに上述↑の2作品はまだ在庫有りましたよ。(ほんの数点ですが) リージョンフリーの英語字幕付き。 
2点まとめて買って40ユーロ強(4500円程?)でした。

Die Totale Therapie はブリクサが 肉付きがよくなってからの出演作ですが、↑ 2点は、ノイバウテン初期の細身のまま。 
教祖(と勝手に呼ぶ)ニック・ケイヴに 『この世で最も美しい男』と言わしめた頃の面影ばっちり。
 (Elektrokohleはライブ)

やっぱあの半端じゃなくスレンダーな姿を見た人間としては、細身のブリクサがなつかしいよね。
16年前に私が最後に見たときも、骨皮度合いは下がったとはいえ、細かったのになぁ~。 その後即太りだしたんだね。
いや、意外と童顔で(痩せてた頃には気付かなかった!)、可愛いし、チャーミングなおっちゃんになって、
まぁ、うまく年取ったとは思うけどさ。 

80年代にはどうあがいても入手不可能だったこれらの作品。
古くからのファンの方々。 21世紀のテクノロジーに乾杯♪ アマゾンDEへGo! 
ボタンをクリックする場所は同じです。

追記: DANDY だけはフィルムブックしか見つけられずしょんぼり。 DANDYが一番欲しいんだけどね。

追記2: 10/4 訂正。上述のDVDはリージョンフリーを謳っており、パッケージにもそう書いてあったが、実際は
そうではなく(一部リージョン2であった)、結局普通の国産BDプレイヤーでは再生できず、マルチで再生した。
ちなみにDie Totale Therapie, Seele brennt、Elektrokohle は英字幕ありだったが、
Nihil oder Alle Zeit der Welt はドイツ語音声オンリーであった。


ブリクサ+ノイバウテン関連記事はこちら Einstuerzende Neubauten

2011年9月25日日曜日

BBC現代版Sherlockバトン 番外編☺

私はたまにIMDb掲示板(message board) に参加して遊ぶ。 IMDb自体は仕事中にもちょっと一息、と、チラ見することも多い。 そこそこにヘビーユーザーかな。

数日前、シャーロックのセクションで、DVDにのみ収録されている『パイロット(放送されなかった60分バージョン)の
方が好き!』と声を上げている人がいて、なが~い長いスレッドになっているのを見つけた。 まぁ、それは好みだからさ。

その中で、実はバトンでは(当然)はずしたけど、私がいっちばん好きなシーン(というよりショット)をやはり『素晴らしい!』と言っている方を見つけて思わず、きゃ~!!

放送分の「ピンクの研究」では省かれてるが、被害者のピンクのスーツケースを探しに飛び出していったシャーロックは
屋根に上る。 そこへとぼとぼと外に出てきたジョンが天空を見上げてシャーロックの姿を見るのだ。
(この後に、ジョンがブログにシャーロックをMad manと書いたのはすごく納得)

月夜の天空を背に屋根の上に立つシャーロック。 これがゴシック調でクールでとても美しいのだ! 

即 'reply' クリックして参加♪

『未放送分も含めた全話の中でその屋根の上のショットが絶対ベスト。 一番気に入ってる。 
ゴシックですごく美しい絵だった。 私は総合的には放送分の方が好き。 
メタリックでちょっとサイボーグ的な感じのシャーロックはいいと思う。 
でも、でもね、このショットと、薬を打たれたシャーロック*(すごくエロティックに感じた)は
放送分のどこかにいれてくれたら良かったのに。』   注* 放送分は話の展開が変わったので、片鱗すらありません。

送信して、仕事に戻るとメールボックスに何やらIMDbから来ている。 あれ、却下でもされた?と思ったら、
「コメント来てます」の案内だった!

早い!(早過ぎる・・・) 私が送信してたった2分後! やっぱシャーロック掲示板ともなれば、24時間参加者がいるんだ。 
今までのレス書込で最短である。 そもそも私が送信したのは7月に書かれたコメントへのレスだ。
それ以前のレス書込(込まれ)の最短記録は2時間後であった。この時も想定外で驚いたけど。

『あのシーンは美しかったよね☺』

そして夜自宅でPCいじっているとまたもやIMDbからのご案内。 今度は『エロティックなシャーロック』にそう思う! 
って言ってくれた方が! うれしいわ。

IMDbに書き込んで12時間以内に2件も返信されたのは初めてだったので、シャーロック掲示板に参加する人の
絶対数の多さに驚くとともにちょっとカンドー。

で、今日ふとIMDbを見てみたら・・・・。
あらあら・・・ほんの二日ほどの間に、私へreply してくれた方からまたスレッドが伸びてるじゃない。
それも私が書いた文章そのまま引用して、 『あれは美しかった!』『私もあのシャーロックはエロティックだと思う』
『放送分に入れておくべきシーンだった』と言ってくれている方々が! 
屋根の上のシャーロックを『夜の闇から生まれ出てきた別世界のクリーチャーみたい』と表現してくれてたり。 
そう、そうなのよ! ひと様の語彙の広さに触れるのも、クリアに代弁してもらる上にありがたいわ。

あんまり声を大にして言っちゃイカンかなと遠慮してたんだけど(?)、これだけ賛同してくれる人がいるならいいわよね! と(勝手に)背中を押されて、宣言しちゃいます。

月夜の天空を背に屋根の上に立つシャーロックのシーンが
一番好き! どーして省いちゃったのよぉ!!!

このシーンは入れてもストーリー展開に影響はない。 放送分で使われた、パイロット撮影時よりもずっといいカメラで
撮影していれば、さぞかし、ピンっとはりつめた美しいショットだったろうな…と思うから、余計に悔しくって。 (←あほか)
パイロット撮った日はたまたま月も出て晴れた夜だったが(でも現場到着時は雨降ってたな)、放送分収録時には
月がなかった…程度のことなのかもしれない。 
だけど、使う機材の差って大きいのね、ホント。 カメラワーク全然違うものね。(放送分の方がずっといいです。)

『薬を打たれたシャーロック』は話の展開が60分と90分では違うので、これ入れろ…というのはムリが有り過ぎるかも。
それに、放送分で確立されてるシャーロックのキャラには似合わないシーンでもあるかな。
ある意味、しょーがないけど、でも良かったんだよね、コレ。すっごくエロティック。 眼福です。 
ヘンタイ入ってて、クチにしちゃいけないかな…という気も多少あったんだけど、同意する人もそれなりにいるし、いいよね。
確か、これらはDVD買わないまでも、ユーチューブでもアップされていたと思います。
とってもってもとっても素敵なシーンなのに、削られてしまったのがザンネン。

はるはるさん、だいこくさん、またもや、お題目かってに拝借してごめんなさい。

2011年9月21日水曜日

またゲイなの? ベネディクト・カンバーバッチ(Benedict Cumberbatch)

シャーロックでかなりご贔屓になってしまったベネディクト・カンバーバッチ。 今度は届いたDVDで遊んでます。 
やっぱり声がステキ…と一歩も成長しないなぁ、私は。

ところで私が未だに定期購読してる、お堅い映画雑誌Sight & Sound。* 読むのに体力気力のいる雑誌ですが、
先日届いた10月号、トーゼン、Tinker Tailor Soldier Spy がフィーチャーされていました。 
この映画については詳細にレポートされている方がいらして(情熱に脱帽)、私もじっくり読ませていただきました。

届いて開封してチラ見で、目に留まったのがコレ。↓ ベネさん(左)とゲーリー・オールドマン(右)の1コマ。
左横にある赤文字の注釈に目が釘づけに・・・!

えっ?  unequivocally gay って・・・? 疑う余地もなく、ゲイ???
せっかくの特集は後でじっくり読むとして、ちょっと拾い読み。

ありがちな、原作ではこうだったが映画での解釈はこうで・・・との説明と苦言(?)の一部ですが、
『(原作の)Smileyの右腕である、Peter Guillamは、中年で、不本意ながら、ストレート(ヘテロセクシャル)である。
他の面々同様、具体的に再生しづらいキャラクターだ。 だが、ベネディクト・カンバーバッチ演じるGuillamは
若く、ハンサムで、ゲイである。』

あの~、そうなのですか?
私は原作も読んでないし、ミーハーでこの映画を楽しみにしているだけですが。

ぶっちゃけ、「原作では妻に愛情を感じていない、くたびれた中年男だったのが、映画のベネディクト演じるギラムは
若くて 、カッコいい、ゲイであった」ってこと?

クソ真面目なこの雑誌がおちゃらけで、無実の人(あ、差別的?)をゲイ扱いしていじったりはしないと思うので、
そういう話なのでしょうね。

ベネさん、また静かに男に熱い視線を送るんですね。 
(それがオハコになりつつあるのでしょうか?) いや、でもかなり期待しちゃったりして。

日本の劇場公開とDVDとどっちが先かわからないけど、もっと楽しみになってきたかも。(笑)


* Sight & Sound  2011 October
この雑誌、EMPIREとかPREMIERみたいな、楽しく読める娯楽映画雑誌とは違って、真面目に議論を吹っ掛けます。 
本来の対象が業界人+学者らしく、特集や分析とかは、かなり深淵に、特定の監督とか興味のあるテーマの特集記事に
あたるとすごく読みごたえがあるのです。 チラ見で惹かれるものがないときは全く読まなかったりもしますが、
年に何回かは取り続けていてよかった!と狂喜乱舞することがあるので、未だ購読中。 
難点は文章が格調高めで、知らない単語遭遇率がヒジョーに高い。 で、潔く辞書引いてみれば、なんのことはない、
いくらでもわかりやすい言葉があるじゃないか~と拳を握ってしまうようなシンプルな言葉の『フォーマルな言葉』なんて
注釈がついてて、ムッとすること多々。 昔、英作文で、例えば enough でなくsufficient と正式に書けと✔つけられるのを思い出すのです。 (英語圏では✔はOKマークですが。)
インディーズやアート系の映画も好きな方、映画史や、映画と社会の関連に興味のある方、活字の熟読が趣味で
苦痛でない方オンリーでお奨め。

2011年9月20日火曜日

若気の至りだったはずが・・・ノイバウテン

ブリクサ(Blixa Bargeld)への回帰が始まって数日。
ANBB  Minikryもとても気に入った。 たぶん、ノイバウテン(Einstuerzende Neubauten)初来日で見に行ったような、
昔からのファンの人には、30年近くを経たブリクサとしてすとんと受け入れられる音だと思う。 初期を彷彿とさせるノイズも有りながら、成熟してそして美しい。 電子音がちょっとDead Can Danceを思い出させるかな。 
どちらも泣けてくるほど美しい音よね。

そして、私は一体どうしちゃったんだろう??

懐かしいノイバウテンも一緒に聴きなおしてみるだけの気持だったのが・・・。

奥に追いやっていた記憶が戻ってきて、患者O.Tと半分人間 だけじゃ納まらなくなった。 
記憶にある、ブリクサの声を探す。 馬のジャケットのレコードあたりで、すれ違いを感じてフェイドアウトに向かったはず。
持っていたレコードは2枚だったと・・・。でも、記憶にある音が揃わないのだ。
調べたら、もう一つあった。 Kollaps というのが。こっちの方が古い? そして、これだった! 私が初めて聞いたのは。 
そう! この音! Negativ Neinもある。 でも、Schwarzが見つからない。 どこよ?

記憶って以外とあてにならない。患者O.T.からしか覚えてないなんて。

そして、20年近く前に『若気の至り』と結論付けて、クローズ(卒業?)したはずのノイバウテン初期3枚程にまた、
どっぷり浸かっている。 何気ない鐘(とは別の物体かもしれないが)の音や、Armeniaを聴くと涙が出てくる。 

破壊音の合間にとても美しい。 この音、ノイバウテンだったんだ。 しみじみと懐かしい。そしてなんて美しいのだろう。

でもこの感覚ってヤバいよね? いわゆるバタードの人(被虐待者)が相手にちょっと普通に優しくされるのを過大評価
してしまうのと同じ傾向? コントラストがより引き立てて…とでも言えばまるく収まるのだけど。 

Armeniaのイントロのメロディの部分を、私はずっと、勝手にLegendary Pink Dotsだったと脳内変換していた。
なぜ? そしてLegendary Pink Dotsが好きだったのはノイバウテンの延長だったのだと初めて気がついた。

とことん、自分の記憶を確かめたくなって、半分人間のDVDも購入。
・・・・ 人間以外の有機物質はちょっと受け入れ難い。 私はこの手のグロだけは遠慮する。 蟲系はダメ。 

でも、無機質なガラクタをメンバー紹介とともにカタログよろしくつけてある仕様にガク然。 
金属材質、規格・・・ すっかり忘れていたけど、私はそんな昔から、こんなものを見ていたの?

このガラクタ扱いの無機物質は、今の私にはすべてなじみ深いものである。 
何の因果か、はずみで工業製品にどっぷりつかるはめに・・・と思っていたのだけど、この色気のない、無機物質と
共に歩く道は、ただのはずみじゃなかった。 意外とノイバウテンが発端?  

2回目の来日公演(91年頃?)は初回と比べてはるかに穏やかなものであった。場所も普通のホール(大阪)だったし、
客層もかつてと大きく違っていた。 その時に、彼らは新作アルバム曲でなく、昔からの曲を、控え目な別アレンジで
演奏したのである。新規ファンらしい人が帰りに「知らない曲ばかりだったね」と話してるのを聞いた。 
私にはなじみの曲ばかりだったが、ノイズがトーンダウンしたことが不満だった。 このころすでにブリクサも髪の
ツンツン逆立ては控えめに、黒革でなく、シックなスーツで登場するようになっていた。

昔はネットもなかったので、今検索ですぐ見れるような、30年近く前のノイバウテンの写真ですら、当時は知らなかった。
レコードジャケットにのってる分くらい(ほとんどモノクロ)。 ブリクサの目が真っ青だということも初来日公演前に
認識なかったかもしれない。 痩せた背の高い人ということくらい。

ブリクサは意外と、破壊音の割には全く恐怖感を煽られない人であった。 胎児のよう…と思ったくらいだもんね。 
皮膚の薄そうな、ひりひりとしてくる、毛布かなんかでくるんで保護してあげなきゃいけないような感じ。 
冷静に思いだしてみると、不思議な体験。不思議な感覚。 あの破壊音とセットで、ダークで過激な出で立ちで、
ヒトと思えないような声を発して、あのはかなげ感?(ちょっと語弊ありかな)。 
もみくちゃにされて立っているのがやっとの状態で見て感じたこと。
でもあのひりひりした感触は初来日の時だけ。 なんかギュンターグラスのブリキの太鼓と似た感覚だったかも。

逆にニック・ケイヴなんて、どこか教祖様的で、(ステージ上で)目前うろうろされると、恐れ多くて何気に緊張した。 
きゃぁー♡ って感じじゃないんだよね、恐くて。 バースディ・パーティの頃から、狂人枠をはるかに超えた狂人イメージ。

教祖様にスカウトされたブリクサって90年前半頃まで、職人らしく実直に役割を果たしてますって感じだった。 
この人絶対真面目なA型人間だろうな・・・みたいな。(実際はどうか知らないが) 
ブリクサひとりでかなりBad Seedsのビジュアルレベルを上げたし、色々貢献度高かったよね。
それでも教祖様の存在感には負けてた気がする。(いや出しゃばらなかっただけかも)

その後、全体的に音楽とか追っかけなくなって、すっかりご無沙汰してしまっていたけど、
Youtubeがすべて埋め合わせてくれるのね、今の時代は。

今改めて見ると、ブリクサって長身だし、脚は恐ろしく長いわ、少女漫画のキャラ実写にしたみたいな、にーさんだね。
それを目前に胎児なんて考えてた冷めた少女の自分に頭痛が・・・。
DANDYのショートフィルムとしての出来はけちょんけちょんだが、若いブリクサは文句なしにカッコいい。 
アカペラで歌ってる姿はほんと見惚れる。


 Youtubeじゃなくってどっか通しで入手できないかなぁ。

ニック・ケイヴも似たような 長身、長い脚。でも、なぜか少女漫画系には全く見えないところがww。 
やっぱ教祖様はこわい…よくあんなにコンサート行ったなぁ。 From Her to Eternityはすごく好きだったけど。 
教祖様は声がとても野太いので(低いなんてもんじゃない)、あのくらいに音も激しくないと合わない気がする。
メロディアスな歌が全然に合わない声…だと思っている。(なにげに演歌調に聞こえちゃうし)

9月30日がANBBが終わったら、熱を冷まして通常生活に戻ろう。

さらに30年後くらいにばーさんになった自分がこの音を聞いて、どう思いだすのか、興味がある。
『若気の至り』と思うのか、やっぱ懐かしんで涙してるのか。(笑)

ブリクサ+ノイバウテン関連記事はこちら Einstuerzende Neubauten

2011年9月13日火曜日

ブリクサがやってくる。 Blixa Bargeld

シャーロックバトンを考えていた時。 思いつくままだと多くなるから絞らざるを得ない。

『シャーロックを表すキーワード』というので、絞って落としたひとつが、『魔の〇歳児』 さぁ、〇は何にしよう? 
こども、赤ちゃん‐胎児・・・よりは明確な意思があるよなぁと思いながら、ふと、ブリクサ・バーゲルド(Blixa Bargeld)を
思い出した。

高校生の頃、好きだったノイバウテン(Einstuerzende Neubauten)というバンドのリーダーである。 
実生活でこのバンドのことを語り合える人にはなかなか巡り会わない(日本では特に)。 
たまに知っている人にも遭遇するのだが、「昔好きだったんですぅ~」なんて言おうものなら、
「えっ?それはまた・・・」と引かれる。

そうそう、ノイバウテン初来日公演(京都)の時、ステージ上の彼をみて思ったのだ…

おなかの中でまるまってる無防備で無垢な胎児みたい・・・って。 理由は今も不明。 ただそう感じたのよ。
それを思い出した。 思い浮かべた時の感触が、子供が透けるシャーロックと似ていたのね。

コンサート自体は激しかったな~、ケガ人くらい出てたかもしれない。 私も靴つぶしたよ、確か。
すっかり記憶の引き出しの奥に入り込んでた。

そこでさっそく『あの人は今』サーチ! 今はググれば何でも出てくるから本当に便利 ♪

そしたら、なんと9月末に来るんだって! わ~、すごい! グッドタイミング!
よく考えたら、私、Blixa って一番よく観に行ってた。

初来日の時(26年前!) 2回目の来日もたまたま帰国中で、ひょいと行った。 おまけに彼はニック・ケイヴと一緒に
いたから(Nick Cave & the Bad Seeds)、そっちの来日公演でも見てる。 ロンドンでも行った。 計4回!

ひたすらコンサート詣でをしているわけでもない私が、一生の中で行ったコンサートのうちの4回ってすごい頻度だ。

これはぜひ行かないと…という気になって、ちょっと今のご様子を探る。ついでに直近のCDとノイバウテンのCDも。 
実家のレコードどうなったんだろうね? 私的には持ってたレコードの買い直しで、初期の物だけでいい。 
2回目の来日コンサートの時に、ちょっとずれを感じつつあったから。

何を隠そう、私はノイバウテンの半分人間(Halber Mensch)のビデオも持っている!(威張るほどのことかいっ) 
棚を探したら出てきた。VHSなので、もう見れないけど、白虎社という、不思議な白塗り舞踊団が踊っていた。 
このビデオ、大学の生協に置いてあった冊子のプレゼントになっていて、ハガキ送ったら当たっちゃったのよ! 
エントリしたのが私だけだったんじゃないかと秘かに思ってたけど。

ぱっと思い出せるノイバウテンの曲。

Halber Mensch
Fuetter Mein Ego  (・・・じゃなくて、これってYue-Gungという、当時の話題作?だったのね)
Schwarz


30年近く前の話と思うとなんかフクザツ。 でもチケット早速買っちゃった!
直近の Mimikry はAlva Noto という電子音系のユニットとのコラボ。 こちらがメインなのかしら?(先に名前が来ているし)

でも歌っているのはBlixa。 
キュインキュインキュインと鳴り響く音は相変わらず、らしいなぁ・・・と思っていると、英語で歌う声も。 
あら~違和感…。 英語で歌ってたら、ラジオでかかってもBlixaだなんて絶対気づかないだろうな、私。

私の記憶の中のBlixaの歌はすべてドイツ語だった。 私の知る限り(って初期3アルバム程度?)ノイバウテンも
英語の歌なんてなかったような…。 

ニック・ケイヴと一緒の時にバックで英語で歌っていたかもしれないが、ヴォーカルはニック・ケイヴだったし、
ブリクサはギタリストだった。

だから、英語の歌声に馴染みがなかったんだ。 ちょっとびっくり。 でもなんていうのだろう。

30年近く経過した今、ブリクサのまるまり具合がこっちのまるまり具合(?)とそれなりに合っているのだ。 
2回目の来日公演行った時(20年くらい前?)よりも、感覚的にすり合わせがずっといい。
何気に美しいメロディも歌ってる。 (…ちゃんと音階でも歌えるんだ)

最後に見てるのがロンドンのニック・ケイヴだ。 これももう、たぶん16-17年前。 うわぁ・・・。

日本に戻ってきてからライブも行かなくなった。 上京してすぐの時にニック・ケイヴが来日した記憶があるが、
金欠だったし、 確かスタンディング5000円ってアリエナイ!と思って、行かなかった。 
だってロンドンでダフ屋に吹っかけられたって、20ポンド(当時3000円くらい?)も言われたことなかったんだもん。 
いつも2000円くらいの感覚だった。 以来、行かなくなってしまったのだ。

どこで軌道修正したのか自分でもよく分からないままだけど、結構、地道に働く生活になった。 
今の私はまるで役所勤めのよう。 この上なく堅気なのだ。

子供もいるし、子供の情操教育には適さなそう・・・ということで、こーいうのは、この数年ずっと横に置いてきた。
でもそろそろ解禁してもいいかな。 意外にも子供はYue-Gungに合わせて踊ってるし。 

『あの人は今』ついでに画像もいろいろ。

26年前に見たときはこんな感じだった。 この大きな碧い眼はインパクトあったよなぁ。 この頃は特に細かったから、
眼がやたら目立つし、よけいに暗がりで真っ青に光ってたよね。 今はかなりお太りになられたようだけど。

画像が結構上がってくるけど・・・ 男とキスしてる写真が数点。 なぜ男とのばかり?

なつかしい! マーク・アーモンドとキスしてる画像まである。 リアルタイムで雑誌に写真掲載されてるのみた。
(Fool's Mate?) どちらも激しい人だが、激しさの向きがかなり違っていたので、交流なんかあるんだ…と思って
みていた記憶が。 これも少なくとも20年以上は前のはず。

あっれ~、ニック・ケイヴともキスしてる。 髪型と肉付き具合から見て、最近っぽい。
このふたりもそんなことするんだ。 この二人は寄り添って歌っていても、アヤしさ、いかがわしさを全く感じなかったのに。 
見た目がハードすぎ? 狼のようなコワモテ(でも男前だったよ)のニック・ケイヴだと、狂人チック過ぎて、
あまり、そういった感触が感じられなかっただけ? ふたり並ぶだけでいかがわしかった、バウハウスのピーターや
ダニー君とは対照的。 そういえばBauhausのMaskのPVが初めて見た実写の男二人のキスだったような・・・。

っつーよりも! 今は二人とも(ブリクサ&ニック)もう、50歳過ぎてるよね? オトナになれよ~! なんで今更・・・。
50オトコふたりが目の前でキスしてたら、かなり引くと思う。 私は絶対にひく。 目のやり場にすごく困ると思う。 
だからなおさら合成して喜ぶ人もいないだろうから、ホンモノなんだろうな、この写真。 
この二人、昔はそんな色っぽい(?)雰囲気、全然かけらもなかったのにどーしたんだろ? 流行り? 
だったら、そんなこと、若いコにまかせておこうよ。
偏見で悪いけど、額の後退した狼オトコと巨漢の組合せで、絵的にあえて見たいと思わないの。 
20年前なら許容できたと思うのだけど。 ゴメンナサイ! でも来日は楽しみにしてるわ。
(ここに男とキスするBlixa 数点貼るのも憚れるので、興味のある方はBlixa Bargeldでぐぐってください。)



ブリクサ+ノイバウテン関連記事はこちら Einstuerzende Neubauten

2011年9月12日月曜日

【答えて】BBC現代版 Sherlockバトン【回してね】

タイトルそのままお借りしてます。

終始マイペースの私にしては、珍しくひと様と共有できる時間帯ではまっているシャーロック。
せっかくなので参加してみます。
お立ち寄りになられた方、既出でなければ、この機会にぜひ参加してみてください。

参加される方は作成された はるはるさん のサイトからお願いします。(直で回答もできるみたいですよ)

Q1ドラマでお気に入りのシーンは?
絞ります。
・ 1話 フラットシェアを口実にジョンを口説いているシャーロック
・ 1話 レストランでのジョンとシャーロックの勘違い (一番笑った)
・ 1話 ブランケット被せられたシャーロックがプロファイルの最中にジョンを見た瞬間
・ 3話 シャーロックが拗ねて丸まってから爆弾破裂まで。(シャーロック一連の動きが好き)
・ 3話 自分の胸ポケットに入っている携帯をわざわざジョンに取らせるとこ。(何気に切ない)

Q2シャーロックとジョンとのお気に入りのBromanceは?
・ ダントツで3話プールで体を張ってシャーロックを逃がそうとするジョンかな。
 (自爆も辞さない心意気が泣かせるじゃない)

Q3シャーロックをキーワード5語で表すと?
・ 超人  猛突直進  視野狭窄  独善偏執の美学  様式美    

Q4ジョンをキーワード5語で表すと?
・ 猫かぶり  底なしの深海  実用的  忍耐強い 二面性      

Q5あなたの一番お気に入りの回は?
・ 3話 → 1話 → 2話

Q6シャーロック、ジョン以外でお気に入りのキャラは?
・ マイクロフト

Q7サラとモリ―どっちが迷惑被ってる?
・ モリー (もう被害者ですねぇ…同情)

Q8モリアーティについて一言!
・ 幼少時代のお育ちに興味があります。 組織をまとめて暗躍するより、ひとりで狂人はいっているタイプに
見えるので、統率力のある右腕でもいるのかな。

Q9マイクロフトについて一言!
・ お車もPAもCCTVも庶民の血税で賄われてます。 社会で見守る年齢は、とっくの昔に過ぎている
弟のために私的流用しすぎるのは公僕としていかがなものかと。

Q10ドラマの感想、第2シリーズへの希望など、何でもどうぞ!
・ 原作を知らない私としては、サラがジョンと同じくらい許容度も度胸もありそうなので、シャーロックという
巨大こぶ(小姑)付での二人のロマンスの展開を期待したいのですが・・・。 
絵的にこわくて興味があります。(笑)

最後まで読んで下さった方、ありがとう! ぜひぜひ参加してみてくださいね。 (リンクは ↑ )


9/25 追記
番外編として繰り言がひとつ増えました。 よろしければ、こちら。

2011年9月5日月曜日

子供が透けて見えるようなシャーロック

3話から見え方がかわっちゃった、シャーロック。
しれっと平然を装っていながら、その向こうにひざを抱えて涙ぐんでるこどもが透けて見える感じ。

昔のビー玉を思い出させる、透明なペールブルーの眼のせいかしらね。
ちなみにジョンはブログ上で「シャーロックは子供」とも言っているので、私の感触は間違ってはいないのね。 
私の妄想だけでもない。

ジョンが出て行ったのが想定外で、寂しそうに見送っているシャーロック。 ふつーの人はそんなに一緒にいて
欲しいなら、もうちょっと機嫌とったり思いやったりするのに、そういった推察能力は100%欠落してるんだね。 

ばかな奴・・・。 

プライドも美意識も高くて、格好つけてるのに、生き下手、甘え下手過ぎて。(甘えにしても、いじめか拷問のよう。) 

自分の胸ポケットの携帯を取らせるとこ、ジョンに冷淡さを責められているとこ、涙をこらえている子供が透けてかさなる。
それがなんかすごぉ~く愛おしい感じ。

ところが、吹替え版だと、シャーロックに透けて見えてた子供は現れない。 (子供とぽつぽつ吹替版を観て気付いた。)

普通に探偵さんで、エラそーな感じで、なんか、『ほんとはさびしい』『ほんとはジョンにいてほしかった』とシレっとした顔の裏で密かに涙ぐんでいそうな、見ていてすごぉく、愛おしく切ない感触がないんだよね。 

こんな素敵な声のベネディクト・カンバーバッチと声優さんを比べるのは違反と思うから、(分がなさすぎるよ、
誰がやっても)、声のことは、持ち出すのがフェアじゃないよね。

でも原版で見る時の、この子供が透けて見えるような感触とゾクゾクする声とは別次元だと思う。
なのに、いつもエラそうな吹替えの声(はきはきと立派過ぎる?)だとこの感触は消されてちゃって、すっごく、残念。 

例えば、'Isn't that hateful?' が「ムカつく」なのは全く正しいとおもうけど、「ムカつく!」と怒って言われちゃったら、
幼子のような、心もとなさもないし、切なくならない。(↑ 窓から見てる時ね) 
じゃぁ、どう言ってればいいんだよ?と自分でツッコミいれてみても、わからない。

でもね、この『子供が透けて見える』感触を醸し出せるベネディクト・カンバーバッチってすごい気がする。 
かわいい系の顔立ちでもないし、デカイわ、子供らしさとは程遠い、低いディープボイス。 
共演の相方が、直球で童顔系の上に小柄。 こっそり子供に見せる環境としてはかなりキビシイと思う。

静止画でみても、全然そそられないのに、ふとした一瞬の表情にはすごく惹かれる。

生き辛そうな(でも意地でも自覚しないよね)子供のシャーロックを見て思った。 
原作は知らないけど、このシャーロックってたぶん軽度の自閉症だね。

社会的コミュニケーションには難有りだけど、自分の拘りへの徹底した追及、特定のモノへの半端じゃない集中力。 
特徴そのままじゃない。

子供が見えるような感触になってから、何気にあやしい展開は見てて切なくなってしまった。 
それにこの子供が透けて見える時って、 一番最初のぽつんと座っていたジョンと重なるんだもの。 
あの音楽が聴こえてくるみたい。(実際には使われてない。同じ音楽はジョンがシャーロック探してる時くらい)
最後の最後のは、さすがにうっわ~!勘弁してくれ~と思えたけど(笑)

このジョンとシャーロックがお互いに、相手の発する 「彼女(she)」 という言葉に反応して、聞き返すのが、
文法や言い回しに小うるさいシャーロックのせいなのか、あやしい展開の一部なのか、ちょっと謎のままであった。 
両方というのもアリかもしれないけどね。

2011年9月4日日曜日

おちゃめなBBC ・・・ シャーロック

BBCってシャーロックの番組紹介webのついでに、シャーロックのウェブサイトやジョンのブログをそのまま作っていたのね。一応、すべてフィクションですと断っているけど、凝ってるよ。 (思わす書きこもうかと・・・)

おちゃめだなぁ・・・

これらを見ると変人シャーロックの不可解な言動の一部は「こういうことだったからか」と繋がるようにもなっている。

不思議なことに、二人はジョンのブログ上に、日常会話も書きこむ。 ミルクを買いに行くのはどっちかケンカしてたり、
寝室に上がってしまったジョンを階下に来させようと、イタズラをけしかけるシャーロックとか。 
時間が許せば、こういうのもドラマに出てくるはずだったのかしら?

3話初めで冷蔵庫の中の生首の上に、ブログに文句言われたことでジョンが怒って出て行ってしまったけど、
ジョンの怒りはそれだけ(+シャーロックの無知さ)じゃなかったんだね。

ジョンはシャーロックがミンスクに行って不在の間に、きれいにお片付けと掃除をして、またそれをうれしそうに、
シャーロックに伝えているのです。 
ところが、帰ってきたら、家を破壊してるらしい銃声。 ピッカピカにしたはずのキッチンダイニングは汚部屋に復元、
冷蔵庫に補充した食料はすべて外へ。 かわりに納まっていたのが生首。

そりゃ、頭にくるわ。

それでも、ふてればまだ構ってもらえると思っていた(怒って出て行かれるとは思ってもいなかった)らしいシャーロック。

ジョンってえらいなぁ・・・と。

いくら鋼の神経の持ち主ったって、家でぐらいゆっくり寛ぎたいだろうし、よく頑張ってるよ。
こんな辛抱強そうなひと、ウチの子のヨメ(いやムコか)にも来てもらいたいくらいだ。

ジョンの姉(妹?36歳だって)のハリーも書き込みをしてる。
彼女はジョンとの血縁が感じられない、ただの嬢ちゃん婆ちゃん・・・のようで、
こういう設定の方なら、別に出てこなくってイイやって気になった。

2011年9月1日木曜日

勝手な感想 + 妄想  シャーロック(Sherlock)

ベネディクト・カンバーバッチ(Benedict Cumberbatch)の声にすっかりノックダウンされてしまったシャーロック。 
声だけでこんなにクラクラさせてくれる俳優さんはめったといない。 ふかくて、低~い声。 素敵すぎるわぁ!
でも彼の声だけでなく(彼がいるからこそ?)ドラマ自体も面白かった。

シャーロック・ホームズの原作はほとんど知らない。小学生の頃に子供向けにかみくだいて書いてある本を何冊か
読んだ気はするが、名探偵ホームズというおじさんにはワトソン君という助手がいた・・・程度の
ことしか覚えていないので、白紙同然。 原作と絡んで云々って発想は一切ない。

初っ端のジョンが一人ぼっちでいるところは、哀しい。微動だにせず座っているジョンの表情のせいなのか、
窓の外の陰影で時間がわかる演出のせいか、BGMのせいか、淋しさが肌に突き刺さるようで、泣けてきた。

どーいわれても意味不明のホヤホヤ死体の鞭打ち。これだけで変人、シャーロックの描写は十二分。 
お姉さんが打ち方を見て、「なんか嫌なことでもあったの?」と聞いているのがおかしい。
こんな変な奴なのに、それなりにお姉さんも持ち上げている。やろうと思えばコミュニケーション能力だってあるのだ。
ただの変人ではない。

観察眼鋭いシャーロックはジョンを見て、「使える」「こいつしかいない」と瞬時に判断したんだろうな。 
一方的にフラットシェアの話を畳みかける姿は真剣に口説いてるようにしか見えない。
口説いたかいがあって、ジョンはちゃんと指定時間にフラットにやって来るし。 勝手にアシスタント指名され、
連れまわされたら置いてきぼり。かと思えば突然お呼び出し。振り回されてるジョンはそれでも楽しそう。 
最初とは別人のように活き活きと明るい。 良かったね。

レストランのやり取りは可笑し過ぎて可笑し過ぎて。
GFはいないといわれて、あ~、ゲイね、と勝手に納得して、BFは?とニコニコと聞くジョンもヘンだし、
ニコニコと納得してるジョンが自分を口説いていると思う、シャーロックもヘン。
この物事の捉え方のヘンさ加減、すっごい似た者同士。 お似合いです。
ゲイに走る気はないが、せっかく手に入れたおもちゃ(?)を手放したくないらしいシャーロックが、
気を使って丁重にお断りする姿に、もう絶好調で笑いました。

頭はいいけど、傲慢なシャーロックは、好き放題、ジョンを私物化、アゴで使おうとしている。

・・・と思っていたのだけど、3話まで来て、見方が変わった。 甘えてるんだ、コレ。
そしてシャーロックって・・・ティーンエイジくらい(か、もっと下)の子供のままなのだ。

以下私の勝手な想像と解釈。

シャーロックは賢いマイクロフト兄さんに、常に年の差で負け、今も変わっていない。
兄弟して、ジョンの朝帰りはソファで寝た!と当てるとこで気付いたけど、実は二人は同類である。 賢く、且つ、まっとうにエリートコースを進む兄さんの陰で、シャーロックはあまり褒めてもらえることもなく、ちょっといじけ気味。 
シャーロックだって賢いのだけど、年嵩の兄さんの方が上手。 兄さんがこういうことなんだよ、とシャーロックを正せば、
面白くないし、かといって兄さんには褒められても、バカにされてるようにしか感じない…という屈折した子供時代?

マイクロフト兄さんは可愛い弟を気にかけ、構うのだけど、逃げられる。 最初の登場は怪しげだったけど、
なんのことはない、立場を利用して街中の防犯カメラまで操作して、弟にできた友達に探りを入れる、兄ばかである。 
フラット代は払うからシャーロックをスパイして欲しい・・・って、ホントは弟を金銭的に援助したいのだ。 
弟がきちんとした屋根の下で眠れて、食うに困っていないか気にかけている。弟はいつまでもかわいい弟。
でも全然伝わらない愛情。 また、兄さんはシャーロックの賢さをよく知ってるので、ボンクラの自分の部下に辟易して、
シャーロックが右腕になってくれたらとも思っている。これも兄さんに反発するシャーロックには全然伝わらない。

シャーロックは(勝手に)愛情に飢えて、さらに意地とプライドで奇人変人枠へと道をそれ、孤高の独自路線に走る。
でもずっと寂しかった。 観察力とカンで見つけたジョンはこれまでの、勝手な孤独と飢えも埋めあわせてくれる相手。

3話の病院のラボで、自分の胸ポケットに入っている携帯をわざわざ、ジョンに取らせる姿に、あぁ、この人、
ジョンに傍に来て触れてもらいたいんだ・・・ケンカして置いてかれた後に爆弾破裂して、ショックだったんだ・・・と
なんか、すごぉく愛おしく思えてしまった。

ジョンには甘えまくりで我儘言い放題、子供のまま。気を引きたくってわがまま言って愛情確かめている。 
意地で大人ぶって、経験できなかった子供時代のやり直し? ジョンはシャーロックの推理をべた褒めしてくれるし、
うれしいんだね、しらっとした顔しながら。 賢すぎて人を当惑させるし、あまり褒めてもらえたこともなくてつらかったね。

ジョンがシャーロックの用事以外のことで単独行動に出て行っちゃうと、こっそりついていくし、(デートでもお構いなし)、
ひそかな独占欲も子供っぽい。
見越したかのような、マイクロフト兄さんにはうま~く、ジョン経由で使われちゃってるし、結局兄さんには負けてる。

知的レベルも高く、まともそう。 有事の際はボディガード級に冷静沈着、安心して預けておける友達が弟に出来たことを
目を細めて喜んでいる兄さん。兄弟そろって振る舞いは珍妙だが、いい兄さんだ。 シャーロックも素直になればいいのに。

かわいい。

そして何気に一番ただモノじゃないのが、一番普通の人っぽく見えるジョンである。 
奇抜なシャーロックの陰で、「あんた誰だっけ?」と印象薄い人にされているけど、カモフラージュ?
シャーロックの不穏な生もの持込みに騒いで怒っているけど、生首や目玉で動じるタマではございません。 
3話になるまで気付かなかった私ってバカ。

シリーズ最後のゲイねた、「誰も見てなくてよかったな。 夜中にプールでお前が僕の服ひっぱがしてるなんて。 
また噂されるかもな」(字幕・吹替え未見なので違いありかも)
うっわ~!そこまで想像しなくていいですぅ~と身悶えしながら(笑)、ふと、頭の隅に思い出したのが、
何年か前にテレビで見た宇宙飛行士の選抜試験。

宇宙飛行士はかなりの広分野の知識と体力を必要とするが、それだけでは宇宙に行けない。
チームと一緒に何が起ころうと地球帰還を果たすサバイバル能力が必要。不測の事態にも、危険の中でも、
チームの緊張を緩和させ、皆で無事生き残れる環境を作れる能力を要する。 なので、選抜試験には
皆を笑わせるためのジョークの発表だとか、訓練の中にもそういった課題があるらしいのだ。

つい忘れるけど、ジョンは訓練された軍人。 ジョンの行動も発言も、ちゃんと理由がある。 これだったのね。↑

一話で犯人狙撃して、するっと隠れ、緊張解けないシャーロックに「いいんだよ、ひどい奴だったから」と
タクシーの愚痴へとすり替え、シャーロックの気をそらしてやるし、ここでも爆弾くくりつけられていたジョン以上に
ショックで体が強張ったままのシャーロックを解してやろうとしているのだ。 
何事にも動じてないフリをするシャーロックをここまで察してあげるなんて凄い人だ。 
振り回されているようで実は一枚上手?

3話の最後、サイコなのは分かるが、小者感漂うジムが「やっぱりまた気を変えちゃった~」と
彼らを逃がすのではシラケ過ぎるので、それはないよね。
このモリアーティって宿敵なの? でもこの役者さんだと、黒幕がいる、パシリにしか見えない。 
複数のスナイパーをまとめる、資金力や統率力のある男に全然見えないのだ。 ミスキャスト?

賢いマイクロフト兄さんが、弟のサイトみて、メモリー回収と、危険を察して、手持ちのシークレットサービスでも
送り込むのかしら。 そういえば、シャーロックは20年前、あの事件のことで文句垂れてたから、ここのプールのはずだ!と当てちゃって。(悔しいだろうな、シャーロック)

何気にマイクロフト兄さんも好きな私である。
マルコム・マクラレンも面白かったし、マーク・ゲイティスって楽しい人ね。こんなに背の高い人だったんだ。

ついでに一度でいいから登場してほしいのは、ジョンのハリエット姉さんである。 
レズで同性婚→離婚+アル中の仲の悪いお姉さん。 一話で「ハリーとクララは」って代名詞使わず話し続けるのに
違和感ちょっと感じたけど、クララという嫁のいたハリー(兄)はハリエット(姉)というオチがあるとは思わなかった。
どんなお姉さんだか、ちょっとだけ興味がある。

なんにせよ、あと半年以上は確実におあずけくらうんだよね~。