ナポレオン・ソロ、イリヤを見ているとふとそんなことを思い浮かべます。この愛くるしさ。
こんな男の子(っても30は過ぎてたはずですが)だれがスパイだなんて思います?
再放送のナポレオン・ソロを見ているとき、わ、何っ!?このきれいなコ・・・と何度手が止まったか。
デヴィッドマッカラム演じたイリヤはその後の日本の少女漫画キャラの礎も築いたと思います。

ちょっと大人びてからでも金髪碧眼、陶器のような白いお肌、艶めかしい美青年っぷりは衰えません。
ほんの数話の契約でお茶の間版007、ナポレオン・ソロに出演することになったマッカラムさん。そのルックスとソロさんとの相性の良さで共演者へと昇格。
役柄について『ロシア人、ベッドの下にジャズレコードを持っている』とだけの説明だったのをいいことに、「ミステリアス」な独自のイリヤを作り上げてしまいました。大したタマです。
もうだれにも真似できません。ほんの数か月前に公開された、半世紀近くお蔵入りを経て日の目を見たスチル。あまりにもクールに美しい絵に言葉もでません。(発見者のアンクルガンのおとーさんお手柄!)
それなのに・・・なのに、いったい誰が想像したでしょうか?
半世紀を経て、同じくイリヤ・クリヤキンを名乗る、怪物級の男が現れることを・・・!
新作コードネームアンクルで、上司に愚痴るソロさん。
(かつてのロバート・ヴォーンでなく、カヴィルソロです。言うまでもなく。)
"You told me it was gonna be a simple extraction but they were waiting. What was waiting for me was barely human."
「単純な盗みの仕事だって言ったじゃないか。なのに奴らは待ち伏せていた。僕を待ち受けていたモノは...人間なんかじゃなかった」
どこまでも追い、素手で車のトランクをひっぺがし、投げつける大男の姿。
たしかに人間とは思えません。 驚愕顔のカヴィルソロ。

メアリー・シェリーの、かの名作フランケンシュタインの一節を思い出してしまいました。
”a being which had the shape of a man, but apparently of gigantic stature”
「明らかに巨大な背丈の人のかたちをしたクリーチャー」
↑ ハマーイリヤ、そのものだと思いません?
大げさかしらん?ゴーレムとか、それこそリチャード・キールのような人を正確には指すとは思うけど、この暴れっぷりで十分に補いすぎです。
おまけに語り部であるカヴィルソロ、どういういきさつか、エプロンのようなもの着けています。
薄暗い中、人体切り貼りしてモンスター製作に携わる博士のように見えなくもなく・・・・
意味もなくゴシック感。(ただのメカいじりなのかもしれませんが)

カヴィルソロはオリジナルソロを意識して洗練された物腰、エレガントさが演出されています(体型はいただけないが目をつぶります)。
ガイ・リッチ―監督、何をとち狂って…というより単純にご本人の趣味?
ジェイソンステイサムとか、腕っぷしが勝負の筋肉男、大好きだものね、監督。
だからと言って、こんな怪物級のイリヤなんて、ひどいわーっと嘆くほど、横暴で身勝手な策略でもないのです。
お茶の間版ジェームス・ボンドシリーズとしてのナポレオン・ソロ。
サム・ロルフ氏の原案では大柄で、言われた力仕事を粛々とこなす、slavic(奴隷っぽい)キャラの予定だったそうです。
ロシア人やれるよーとやってきた小柄なマッカラムさんが配役され、スポンサーに気に入られず、クビになるところが関係者の勘違いでがっちり契約こぎつけてしまったといういきさつもあります。
原案に添えば、ハマーイリヤの方があるべき姿…ということになるそうで。
リッチ―監督がそこまで熟考して、オリジナルのさらに原案に忠実にしたかどうかは、神のみぞ知る、わかりません。
だけどこのどでかい暴れん坊のイリヤ! 身長196センチ。
むきむき十二分にデカくて暑苦しいカヴィルソロ(185cm)より、さらに10cm以上も背が高い!
The most gigantic spy .限りなくでかいスパイ・・・?
ヨメのようにソロさんにくっついてるイリヤを見慣れた身には、なんじゃそりゃ!?なのだけど・・・
あばれっぷりも体格もヒト離れしていて、ここまで来ると・・・
めっちゃ面白い。
こんな暴れんぼうのまま、タキシード来てセレブのパーティに潜入なんてとてもできないので、
教育が必要でしょう。仕事ですから、プロですから、相性最悪などといつまでも言ってられるわけがなく、このgiganticな暴れ小僧をだれが躾けるのかって・・・・ソロさんしかいないですよね?
かつてのソロさんは可愛くってしょうがないような顔してイリヤを見てました。
そりゃぁ、美貌のマッカラムさん、目の前にいればその可愛さそれだけで顔がほころんでしまうでしょう。(ソロさんだけでなく、フロイト先生もそうでした。Freudでのベストショットはこちらで。)
たとえば・・・

銃撃戦の合間に…「指切っちゃったよ」というイリヤの手を取ってわざわざ確認するソロさん。あまりの過保護さに卒倒しそうに・・・!
ま、こんなのなくっていいか。いいよ。
新作のふたりでは絶対ないですね。(あったらこわすぎ)
カヴィルソロが同じような視線をハマーイリヤに自然に向けられるか? ↑こんなことする?
酷なほどムリ。かなりムリ。
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頑張ってソロさんスマイルのカヴィル君 |
それをみると、つい、たいへんだなーとカヴィルソロに同情してしまいます。
the most angelic なのと the most gigantic なのがあたった差は果てしなく大きい!
そんな中でハマー君、少しでも、カヴィルソロがソロさんらしい視線をハマーイリヤに向けられるよう、可愛く見えるよう、頑張っているように見えます。ハマー君、しっかりDVD見て勉強したそうですし。
お揃いの髭を蓄えてみたり、べったりくっついてみたり、努力しているようですねぇ。
この劣悪な基本条件(?)の中でも頑張るんだ、若人!
・・・と叱咤激励とばしながらも楽しみにしてます。
カヴィルソロの苦戦とハマーイリヤの成長をとっても楽しみにしてしまっているのです。
今度はアタシがDVDなんぞ買う前の劇場公開となることを祈ります。なるわよね?
おまけ
バイクシーンは体格の良さ+現代のカメラワークで圧倒的にハマーイリヤの勝ちでした。
火器の扱いはどうなんでしょうね?
ちなみにキングスマン、エグジーのタロン君、ハマー君より3歳若いだけですが、んなもの扱ったことなど全くなく、かなり練習したそうです。
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昔の少年、軍隊行ってるので、実はおてのもの。 |
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お坊ちゃんのハマー君 |
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お気に入り♪ |
2015.11.16 追記
コードネームアンクル公開後一気にお立ち寄りが増えました。ありがとうございます。
皆さま映画を楽しんでいただいたからこそ、こちらへ寄っていただいてるのだと思っております。
続編みたい!もっとみたい!と思われた方、いらっしゃいますよね?
つきましては・・・ぜひ続編嘆願も…いかがでしょう? こちらをご参照ください。