2016年2月5日金曜日

レジェンド 狂気の美学 やっと視聴 Legend - Sexually Aggressive...?

ずっと公開を待っていたLegendの邦題がめでたく決まりました。
日本公式FBにこれならあった!
と、そのちょっと前に予約で頼んでおいたUK版DVDの発送通知が届きやっと本体も到着。
今回12日もかかった~。なんでこんなに遅かったの?

ところで、この狂気の美学って一見よさげな言葉なのですが、いったい何なのか?
この【狂気】って言葉自体が名詞なのか美学にかかる【狂気の】という形容詞なのかよくわからないと単純に思い、映画を観たらどっちか納得するものなのかしら?…と思ってたけど・・・・・・・・

結論、ちょい気取りすぎなだけかと・・・・思います。

まぁそれはともかく感想。

やはり圧巻なのはトム・ハーディでした。タロン君めあてだと出番の少なさがちょっと寂しい。キングスマン効果で役柄出番以上に前注目を浴び過ぎた感じがあります。

トム・ハーディ、二役やることを自身で監督に掛け合ってゲットしてますがお気に入りはロニーの方、レジーだけだったら絶対やらなかった…とのことでしたが、私的にはレジーのほうが悲哀に満ちた重いキャラに見えました。 レジーは結局嫁フランシスと弟も天秤にかけるような感じ。嫁フランシスもそう。ロニーへのLoyalty(忠実)と自分へのLoyaltyはどうなのかとレジーに聞いたり。
ナレーターがフランシスで、フランシスの目を通して描いたような形になっているからか、双子実家にガラの悪い野郎どもがうろうろしてる中、はかなげなフランシスが入るのはかなり居心地も悪そうでかわいそう。 
そう、つまり、ギャングどもがクールで粋に描かれているというよりはガラの悪い連中…といった風情で、期待したよりは全体的にゴージャス感に欠けたかも。('47 テレビなのがわるいのか?)

時間の関係か双子のギクシャクは即始まるので、双子二人揃って一番クールなのは宣伝ポスターなのです。そしてゴージャス感は最初のトレーラーが選曲とともにベストかと。


一番の見どころがこのトムハの一人で不気味な絵図 - 双子の取っ組み合いのけんかもロニーのメガネがはずれると当然同じ顔、殴り合った後べったり同じ顔で抱き合っている双子はかなり不気味、本格ホラーだったクローネンバーグ戦慄の絆 ジェレミー・アイアンズに匹敵するくらい不気味な怖さ(賞賛よ!) - なのです。 双子母とロニーの嫁いびりも気色悪く、いかれロニーが調子が悪いとひ弱ぶり、母も同調してロニーをかばう。 ・・・・これがかなり気色悪く、それでも弟を捨てれないレジーが不憫に思えます。でもこの気色悪さがどこか快感でもあり肝なのかと。

どーっちだ?
そしてfragile(繊細、こわれやすい)とフランシスはそのはかなげなか細さは皆が認めるところではあったのですが、具合が悪いロニーが自分を同じくfragile(繊細)だというのも、嫁フランシスと張り合うかのようで不気味です。あの容貌で、俺を構ってくれよぉ…と言わんばかりで。
実際、いかれロニーはフランシスが出ていくときに彼女に言います。フランシスを好きだったと、フランシスもロニーと同様に将来を見る能力があるから…と。 この言葉の意味は謎ですが、ロニーはなぜか自分とフランシスを同レベルに見ており、ここでフランシスが出ていくことで、ロニーは勝利宣言でもしてるかのよう。敗者フランシスにまるでねぎらいの言葉をかけているような感じです。

穿った見方をすれば、双子のロニーが一番恋人に欲しかったのは片割れレジーだったのではないかと思えてしまいます。まぁ、噂レベルでは両方ともゲイだった、バイだったと諸説あり、その中では双子もできていたってこともあり?と思わないではありません。 でもなにが真説なのかは全くわかりません。

色々な意味でやはりトム・ハーディの一人二役の不気味な出来栄えが一番の功労ポイントです。

ところでかなり前にタロン君が言っていた過激な性描写あり…には相変わらず、すかされた気がしました。

うーん、ウェールズの地名言うだけで大変なのどかな村に育った少年の思うSexually Aggressiveと都会にしか住めないおばさんの思うソレがかけ離れ過ぎているだけなんだろうか。 ヴァーバル(言葉)だけでなくヴィジュアルにももっとあからさまなものかと思ってたのですが。

正直R18にするほどかと思いました。それともBGLTかかると全部R18指定にでもなるのでしょうか。

テディは殺されることなく…というか殺されるんだったら絶対タロン君配役されなさそう。
マシュー・ヴォーン監督の言ってた、「誰もがこのコが殺されたりするのを観たくないと思うような好感度のある」少年そのもので、何をやっても庇護欲をそそる天性の才能があるタロン君。 タロン君がテディとしてめったづきで殺されたりしてたら即PTAから大苦情は間違いなし、映倫、検閲でむごすぎる云々引っかかって公開の憂き目を見ない映画になってしまうことでしょう。出番は少ないのですが最後の最後まで生きてました。(ほっ)
おそらく似たような理由で絨毯たたきでお尻ぺんぺんされていたのは、テディでなく、レスリーだったのではないかと思います。タロン君じゃPTA苦情が来そうです。

ということでタロン君自身は、なんも実際にはしてないのです、残念ながら(?) これなら、The Smokeのキューピーヌードのうしろめたい卑猥感、意味深なタトゥーにアズボの男衆関係のほうがよほどセクシュアル度が高いのではと思いました。

まぁ、その関係で驚きだったのがテディは双子ママも公認のところ。ママがテディに「ロニーと一緒に寝てく?」「うん、ありがとう」といくらロニーが調子悪く子供返りしてるにしても、成人のええ年した息子にさらっとお稚児さんあてがう母の寛容さ。まさか純粋にこの子達仲良しだし・・・でもないでしょう。チェズパパにも負けないくらい目が点になりました。
母は偉大なり。まぁお稚児テディが一番慰めになり、回復に効くからなのでしょう。
その後レジーが、ロニーのシャツ脱がせたら全部燃やしとけと言いつけるところは、おいおい…となります。 
このやーさん、こんなかわいらしい少年(テディ)に何させてるんだと・・・。そこが一番卑猥感漂うくらいです。

いや映画としてはちゃんと面白いし、トム・ハーディは素晴らしい。タロン君だって非常にチャーミングに、かわいい顔して荒仕事もこなすお稚児さんを熱演してました。かわいすぎなくらい。かわいらしいので、余計にそのウラ若いかわいいコを仕込んでいいように使ってる双子の悪人感は上がってます。どこか「闇の子供たち」を彷彿とさせるのです。
余談ですがしょっぱなロニー宅トレーラーの中で「髪ばっかいじってんじゃねぇ!」とレジーに叱り飛ばされてるのには笑いました。(テディ初登場シーンで声しか聞こえないんだけどね)

でもそのゲイのギャングだ、バイの双子だR18と露骨なそっちを注目してみるとかなり拍子抜け感が出るのではないでしょうか。

そしてDVDの特典なのですが、監督のコメンタリー付き全編(まだ未見)とキャスト&クルーインタビュー。  このインタビューがもう数か月前にユーチューブに上がってるのと同じだったのはがっかりしました。新しいのなんか見れるかと思ったのに。↓



日本の配給会社さん!日本公開に合わせて何かゲットしてくれて日本版に追加してくれたら買いますわよ! …ってもこれは単館に近いし、そこまでお金かけてくんないだろうなぁ、誰も。

でもまぁ、クラブのシーンとかやっぱ大スクリーン仕様でしょ!あと4か月半、公開されたら観に行きます。

それにしても、映画は初回くらい大スクリーンでの感動を味わいたいと思うのはそんなに望み過ぎなことなのかしら? だって英アマのお世話にならなかったら、9月からうずうずしてすでに4か月半、なのにまだあと4か月半も待てだなんて道理が適っていないと心底思いますよぉ。
つまりレジェンドはキングスマンの7か月遅れと比べてもさらに遅い、9か月遅れ!
昔のように映画は公開されるまで存在すらしない時代ならいざ知らず、イマドキこんな長期間お預けだけなんて暴動ものじゃぁありません?

日が変わりそうですが、オマケの追記。
実物ロニー、フランシス、レジー。

実物写真みていつも、トム・ハーディ男前過ぎるよな〜〜と思います。
なので、ふたごの絡みのあの気味わるさを演じた彼は凄い役者っぷりだと思います。


8 件のコメント:

  1. この映画、日本まだたったのですね。上映済みだと思っていました。

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    1. Asteroid Cowboyさん!
      そうなのですよ。最近って未公開の映画の紹介を生業にしてるような方も多いから混乱しますよね~。
      私も英アマでDVD3個で20ポンドというのに合わせるために「あ、見損なっちゃったし」と思ってEx.Machinaを買ったら、なんとこれもまだ日本未公開と知り、ビックリしました。
      ここまで来たら未公開のままになるのでしょうかねぇ。アリシアちゃん、日本以外では時のひと感満載なのに。

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  2. Ex.Machina、詳しくは知りませんが、海外トレーラーで知っています。
    あの作品も日本未公開だったのですか!もう公開されたとばかり思っていたので驚きました。

    キャストを調べてみましたオスカー・アイザックが「Star Wars TFA」に出演、「X-Men」新作に出るので、オスカー・アイザック出演が後押しとなって日本でもDVD化されれば良いのにと思いました。

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    1. Asteroid Cowboyさん! あらやだ~!私ネイサンとポーが同一人物だって全然気づいてなかった!
      Ex. Machinaはアリシアちゃんとか、そらやちゃんとか女性陣に目が行ってしまいます。

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  3. こんにちは。vadimです。カンバーバッチとトム・ハーディのstuart a life backwardsというのは、公開あったのでしょうか?ご存知でしたら教えてください。

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  4. Vadimさん!いらっしゃいませ!

    私もこれは初めて知りました!ありがとうございます。コレTV映画なのですね、BBCの。日本公開、日本放映もしてないようです。たまにえ、コレ日本放映されたんだ!ってのがあったりしますが、そーいうのはちゃんとIMDBにも載ってるので。これはまったくの未公開かと・・・
    ちょっと見たい顔合わせですね。

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  5. そうですか・・・輸入盤DVDならあるみたいで・・・れんかさんならそのまま理解できちゃうからうらやましい限りです・・・私レジェンド以来トム・ハーディの演技にはまってしまいました。今までバットマンやインセプションほか、見ていたけどあまり何とも思わなかったのですが。

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    1. トムハって十二分に美形顔なのに、それをものともせず(?)穢れ役に挑む潔さがありますよね。まぁ、体格ががっちりしてきてるから、レイヤーケーキの時のようなきれいなお兄さんでずっとい続けるのはナンですが。レヴェナント、最後にクレジットで出てくるまでぜんっぜんトムハが出てること失念したし、全然わからなかった!レオ様に張り合う悪役やってたのに(つまり準主役)、トムハだと気づかず…・化けっぷりが凄すぎて。
      欲望のバージニアがよかったですよ。

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