その中で一番好きなエピソード。 シリーズではThe Concrete Overcoat Affairという二部もの。
劇場版としてThe Spy With Green Hat という映画にもなっています。
劇場版としてThe Spy With Green Hat という映画にもなっています。
お茶の間番組とは思えない、ゾクゾクとした高揚感が・・・。 普段は脱力~なアクションが特徴なのに、迫力満点の銃撃戦。
ゲスト出演の皆さまが主役顔負けに素晴らし過ぎるの!
ジャネット・リー(Janet Leigh) 演じるダイクトン女史(Miss Diketon)に惚れました。
ジェイミー・リー・カーティスのママだったのね。
先に、おじいちゃま!(ナポレオン・ソロのRobert Vaughn) 懺悔の告白を聞いてください。
『 おじいちゃま、ごめんささい><。 実は白黒のS1で、すでにイリヤにとっても邪にそそられていました。
モノトーンで浮かぶ、陰影が綺麗。 素のままの金髪の睫毛の落とす影とか、 なんか唇赤そうとか、
襲いたくなるような、とってもサド心をくすぐられるところがあったの。 でも、おじいちゃまが
あんまりにもイリヤが可愛くってしょうがないって顔しているし、とても大事にしているから、
そんなヨコシマなこと、申し訳なくって絶対に言えないと・・・。』
その密かにヨコシマな感覚を一気に開放してくれちゃうのがダイクトン女史。 彼女が関わるものはすべてエロティック。
このエピは登場人物がとにかく強烈。 太陽の恵みを一杯に受けて生命みなぎる、シシリアンマフィア一族と、
スラッシュのおビョーキチームの対照的なこと! よくぞストーリーで同居させたと思います。
健康に過激で、元気に大声なマフィアのじいさま方と、歪んだ欲情を過激に表すダイクトン女史+神経症的なストレイゴ氏。
あふれる家族愛に対して表裏一体の歪んだ愛憎のコントラストが素敵。 素晴らしいです。
ダイクトン女史は神経症的な上司ストレイゴ氏を愛してますが、彼女の献身は彼には伝わらず、うとまれています。
冷徹なスラッシュという組織の中で、失敗者の処刑は合法。 ナイフを投げ付け、その断末魔を味わっても仕事のうち。
水を得たサディスト、ダイクトン女史。 彼女は常に大きな投げナイフをガーターで身をつけています。
タイトなミニスカートをたくしあげ、ナイフを取り出す、女史のカッコいいこと。 獲物を見る時の、次の残酷な愉しみを想像している彼女の表情が素敵。 獲物をしとめた彼女は、自らの体の一部と化したナイフを通じて、肉を裂かれる犠牲者の
断末魔の恐怖と苦痛を感じ取って恍惚とするのです。
ダイクトン女史の残酷な高揚と陶酔、恍惚は見ている私にも伝わってきます。 この残酷にエロティックな感触は
バタイユの『眼球譚』に通じるものがあります。 なんて素敵。
イリヤをゲットした女史。それもおもちゃにして可と言うお墨付き。 「死ぬまで愛してあげる」と舌なめずりをするような女史の表情はコワくって、でも美しい。
だってイリヤってきれい。
David McCallumは当時35歳くらいのはず。
つやつやの肌は、若づくりの達人 大御所No.1 のマーク君
(Marc Warren)の上を行くのではないかと思うほどです。
このきれいな肌に赤い血が一筋走ったら、さぞ美しく映えるだろうな・・・って思ってしまいますよ。
サディストのダイクトン女史はイリヤを吊るしあげて拷問。
身体の内側の柔らかそうなとこばかり痛め付けられてるのは、かわいそう。
胸は痛むけど、欲を言えば、紺と緑のチェックシャツは早々に引っ剥がしておいてほしかった。
そこはむごたらしく見せられないお茶の間への配慮かしら?
ナチス残党の博士が誉め讃えたその素晴らしい拷問は、
もう少し見せてほしかったかな。 (ごめんね、おじいちゃま)
スラッシュセントラルから、アンクルエージェントは生かしておけと、指示が入るので、イリヤは切り刻まれずにおろされます。
ストレイゴのところに連れて行くイリヤを革ベルトで首つないでひっぱっているのは、さすが筋金入りのサディスト。
革ベルトがもっと両面濃色で、イリヤの長袖シャツがない方が絵的に映えたのではと欲張りたい・・・。(ってムリか)
イリヤを引き渡したダイクトン女史。 次は人質にされた元マフィア一家の娘を見張るように言われます。
小麦色の肌がワイルドで、若くて初々しい、ダイクトン女史とは真逆の女の子ピア。
ここで女ふたりの取っ組み合いが始ります。 これがね、またエロティックなのです!(BGMがいまイチ。残念なことに)
YouTube で見つけたコレ↓ なんとドイツ語吹替え版ですが、ちょうど良いところだったので参考に。
デュランデュランのGirls on Film(グラビアの美少女)のPVを彷彿とさせるこのシーン。
80年代を迎えたあの頃ですら、エロで過激すぎて物議を醸していた記憶があります。
中学生の頃、地方局で日本未デビューのUKバンドの紹介なんかもやってくれる希少な音楽番組がったのですが(ナイターの関係で消滅)、日本正規発売前にGirls on Filmを放送してくれたのです。
無修正だったので、子供にはキョーレツに衝撃でした。 数年後、日本で発売されたのは修正されたもの。
ダイクトン女史とピアの女ふたりのなまめかしいファイトシーン。 60年代には、かなり過激だったのはないでしょうか。
それを加味するとやっぱりこのエピは凄いと思います。
エロティック路線はさておき、もうひとつの見どころ、元マフィアのおじいさまたちです。
スラッシーズに扮するおじいさまたち。 |
今までこのシリーズにあった、どの戦闘シーンよりもど迫力で、カッコいいのです。 じいさまたち、皆、味のあるいいお顔。 有無を言わせない迫力。 若いころはさぞ男前だったろうな。
姿勢もよくって、揃ってマシンガンぶっ放す迫力は、ソロやイリヤの戦闘シーンなんて、足元にも及びません。(きっぱり断言)
タランティ-ノのトゥルーロマンス(監督はトニー・スコット)にでてくる映画好きのマフィアとお屋敷での銃撃戦は
これを思い出してたのかなぁ・・・と少し思いました。(あくまで私見)
スラッシーたちをあっという間に降伏させ、さらに銃殺しようとするじいさま。
さすがアルカポネの禁酒法時代をサバイバルしたつわもの。 コトの善悪はともかくカッコ良すぎます。
なんて正のポジティヴなエネルギーに満ち溢れているのでしょう。
これが、ダイクトン女史とストレイゴのビョーキな負のエネルギーと共に、エピソードの中で違和感無しで共存しています。
私の一番のお気に入りのエピソードとなったThe Concrete Overcoat Affair、映画版でもいいから、
AXNミステリー放送したらいいのに。 このエピは意外なことに、私がさほど好きでないS3の中のものなんですよね。
でも、これはとってもとっても秀逸です! 文句なしに星5つ! ★★★★★
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