何をいきなり今更・・・・と思われそうですが。いえトーゼン思いますよね。
過日マダムフローレンス見てきました。
メリルストリープとコードネームアンクル、新ウェイバリー(課長)のヒューグラントが共演の映画。
実在した裕福な超絶音痴の歌姫のお話です。 一応真面目(?)レビューと銘打った駄文はこちらに。
トレーラーを見る限り、ヒューグラント、相も変わらず、顔だけのひも男・・・のように思えたのですが(何しろ妻はケタはずれの資産家)、これが全然違っていたのです。
夢見るふたり・・・とのサブタイトルに、ぺこ&りゅうちぇるのじじばば版みたいなののコメディ?とかも思いましたよ。これも見事にハズレ。いつもよりやや目つきの鋭いヒュー様、映画を観れば納得します。
妻のひとめぼれで結婚して25年。夫は元俳優の英国人。父親は侯爵だけど庶子なので相続権はなく、アメリカに渡って俳優になった。
資産家の妻に惚れられためでたい結婚とともに夫は俳優を廃業。生活費は基本的に妻の資産。何しろお金だけはたっぷりある妻。その妻の道楽を支え、奔走する夫。これまた見た目も振る舞いも優雅な英国紳士。
妻は実は病気を患っていて、ふたりの間に夫婦生活はない。夫の別宅(妾宅)の家賃だって妻の資産からお支払い。
いや~もう、ここまで聞いただけでも、金目当てに資産家の未亡人と結婚したヒモ男しか思い浮かばないでしょ。いつものヒュー様にぴったし!・・・と思ったところが・・・。
これが、ぜんっぜん違っていたのです。
バニー♥ホワイティ♥と呼び合う二人はうさぎちゃん、気分は少年少女のまま。少なくともお嬢様の妻は完全に少女のまま。
妻は音楽が大好き。ピアノの先生をやってたこともあるけども病気のせいでこれも断念。音楽への情熱だけは人一倍負けない。ただ、情熱と才能は別の問題。
高名な指揮者のレッスンを受け、専属ピアニストも雇い、オペラの練習。段取りをするのがこの夫。妻のランチ会、リサイタル、これもすべて夫が手配して完璧に仕上げる。妻の幸せのために。これが、もう、ただのご機嫌取りレベルではないのです。
妻のリサイタルに来る観客は厳選、もちろん各種新聞記者も呼び記事を書かせる。目的は妻を喜ばせること、ただそれだけ。常に目を光らせ、妻によからぬ影響を与えそうな人がいたなら即にこやかに威圧的に紳士然と排除、もしくは優雅に買収。
この夫の活躍っぷり、敏腕ぶりはただものではなく、そこらのスパイも顔負け。この活躍っぷりに妻への愛が真実なのがありありとわかります。
笑みをたたえて、敵をも買収する姿はかつてのソロさんを彷彿と・・・・!
とってもチャーミングな英国紳士。その笑みと語りでまわりもうまく丸め込み、皆妻フローレンス劇場要員として動かされてしまいます。
うら若いピアニスト、恥をかくのも承知でフローレンスに付き合う決心が付くのは、妻の天真爛漫なお嬢様っぷりよりもむしろ夫ベイフィールドの献身ぶりにほだされたからでしょう。この若いピアニストをおだて上げ、ちょちょっと脅し、しっかりと自分の味方に取り入れてしまう手腕は大したもの。
資産目当てのヒモのようにも思えた夫のヒュー様、実はチャーミングなスパイの要素をすべて持っているのです。
妻も公認(?)の愛人薬はミッション・インポッシブル ローグネイション最大の目玉の女スパイ、イルサ役のレベッカ・ファーガソン。なんかこれってアンジェリークとソロさんっぽいかな?(うるっと涙)
新ウェイバリー課長大活躍!のようなこのショット。
←ちょっと素敵じゃありません??
ツイードのジャケットに胸ポケットにハンカチ。
もう課長そのもの!
これがコードネームアンクル続編の1ショットとかだったなら・・・・(きっと感涙)!
いざとなったらダンスだってお手のもの!
年だと年だといいながら、軽やかにステップを踏み、美女(ちょっと下品なおねーさんだけど)だって軽々と抱き上げちゃう。
おお、まさにあの The Deep Six Affair 「アンクルマンに明日はない)でウェイバリー課長が語った優秀なスパイソロさんそのものじゃない!
そう、コードネームアンクルの時にはそこまでピント来ていたわけではなかったけど、こんなに新ウェイバリー課長としてふさわしい人っていないじゃない(うるうる)
この感じなら、完璧な英国紳士、完璧なスパイとしてコリンファース演じるハリーハートにだって十二分に張り合えます。このふたり、実は誕生日が一日違いの同い年。アナザーカントリー世代。
アンクルエージェントは世界を救うために命かけて奔走しますが、このシンクレア・ベイフィールドは妻を守るために、妻を喜ばせるために命を懸けて奔走するのです。妻を守るためなら、どんなことでも優雅に笑みをたたえて(まさしくスタイルをもって)成し遂げてしまうのです。
いや、そんな過去がウェイバリー課長に会っても素敵だな~と妻に先立たれてから、対象が世界になった…なんて過去があってもいいのでは?と妄想妄想。
昔のウェイバリー課長だってほんとはとっても優しい人。私はあの、The Concrete Overcoat Affairでイリヤが拉致されてるスラッシュ基地の小島を○○時間後に爆破すると聞かされて、異を唱えるソロさん。そんなソロさんを叱り飛ばしながら、あと○○時間だ、コーヒー飲んでる間なんかないぞと暗に救出許可を出してあげる課長。そそくさと踵を返して出ていくソロさんに背を向けながら課長が独り言。
Alexander Waverly, the sentimental grandmother of the year
「アレクサンダー・ウェイバリー 本年のセンチメンタルおばあちゃん賞」と部下に冷徹になり切れない自分を自嘲気味にいう課長に惚れました。
衛星劇場の字幕放映を録画された方!ぜひ見直してみてください。(字幕版見てないので字幕が↑の通りとは限りません)
ああ、課長までもこんなにアンクル引き継いでいってくれるのに完璧だっていうのに・・・!
コードネームアンクル続編の夢が、足音さえ聞こえないほどまだまだ遠いのが切ないっ!
今年こそ、ファンフィクファンアートの増加以上の進展があることを切に望みます。
0 件のコメント:
コメントを投稿