2012年1月5日木曜日

No Night Is Too Long  マーク・ウォレン(Marc Warren)

友人がPCを買い替え、なんでも見れる環境がやっと揃ったそうです。
で、何か貸そうか…と聞いたら、即リクエストが来たのがコレ。
No Night Is Too Long 彼女はマーク・ウォレンもリー・ウィリアムズもピンと来ないらしいけど、
コレは観てみたいそうです。  『華麗なるペテン師たち』再放送しまくってんだから、マーク君くらい知ってて欲しいわ。
いや、〇十年前の少女はこーいうの好きなんだよね、やっぱ。 流行っていたし。
今では『腐女子』というんですね。 私の少女時代はそんな言葉ありませんでした。(笑)

もともと、2003年制作のBBCのTV映画ですが、BBCはDVD化せず、版権の問い合わせも無視、フランスのゲイポルノ販売してる会社(としか思えない宣伝広告付)がDVD出してます。仏アマでなら購入可。
とっても目の保養になる美しい映画です。ホント。 (↑有名な?エレベーターキス)

映画は打ちひしがれた涙目の美青年ティム(Lee Williams)のモノローグから始まります。
大学生だった彼はその美貌のおかげでモテモテ。 
来るものは拒まず、複数のGFと楽しくキャンパスライフを送っていました。

ある晩、GFといちゃつく彼は2階の窓から自分を見下ろす男に気が付きます。 以降、彼はこの男を大学のあちこちで見かけるようになるのです。 男が気になってしょうがないティムはある日、男を追いかけて閉まりかけたエレベーターに飛び乗ります。

他の人が皆降りてしまって二人きりになった時、男はティムにキスをして、立ち去ってしまいました。 ティムは構内を探し、男のオフイスにたどり着きます。 男はアイヴォ・ステッドマン(Marc Warren)、大学で教鞭をとる古代生物学博士。 
なぜ自分を見張るのかと絡んでみたものの、そっけなく、相手にされず、『良いクリスマスを』で帰されてしまいます。

クリスマスに実家に帰ったものの、その前に父が他界。 残された母は茫然自失のバラバラ家庭で、孤独なティムは男のことを考えています。 聖歌隊にいた子供のころから、その美貌で先輩たちのアイドル。彼に好意を寄せる少年(男)なんて珍しくなかったのです。
呼び鈴が鳴り、ドアを開けるとなんとアイヴォが! 二人で大晦日から乱痴気騒ぎ。ティムの生活は一気にエキサイティングに。 大学が始まっても、アイヴォの所に入りびたり。 我儘なお嬢ちゃん、ティムは「いつも一緒にいてくれなきゃやだ」とごねますが、大人には仕事も責任もあるのです。

イースターは実家で一人でぽつんと過ごしたティム。次の夏休みはアイヴォと一緒に過ごそうとするのですが、アイヴォは毎夏、講義でアラスカ行きが決まってます。 ぎゃんぎゃんごねまくるティム(嫌なコだね~)を宥めようと、アイヴォは禁句を発してしまいます。
「愛している」と。
す~っとシラケていくティム。 ティムは昔から、「愛している」なんていわれるとスーッと覚めてしまうのでした。
可愛いティムの我儘を聞いて、アラスカに連れて行く準備をしているアイヴォ。 しかし、冷めたティムとの関係はギクシャクし始めます。 旅行前には「アイヴォとアラスカに行きたくなんかなかった」とほざくティム。でも、アイヴォには言えない。
アラスカに着いたものの、アイヴォに緊急で代替講義の仕事が入り、一人ホテルでお留守番。
ふてくされてバーで飲むティムの目に金髪碧眼の女性が映ります。 彼女が本を忘れて行ってしまったのを良いことに、翌朝しっかり、彼女に案内してもらうことを取り付けるティム。
彼女、イザベルは病気の友人の見舞に来ている既婚女性。 アイヴォから熱烈な手紙が毎日届くのも無視して、イザベルにご執心、 彼女に生まれて初めてのラヴレターまで書いてしまいます。
ティムの熱意にほだされて関係を持つイザベル。でもイザベルはこのことは誰にも言わないようにと約束させます。
ついて行きたいと食らいつくティムを突き放して、バンクーバーに帰ってしまうイザベル。 ティムはすることもなく飲んだくれているうちにアイヴォが戻ります。 次の講義がある化石発見離島クルーズはティムも同行する予定。 でもティムはもう、アイヴォには触られたくもなくなっています。(勝手だなぁ)
クルーズ途中でアイヴォを部屋から閉め出し、別れを切り出すティム。 アイヴォは納得しません。
離島でケンカになり、アイヴォを突き飛ばすティム。頭から血を流し、意識を失っているアイヴォを殺したと思ってそのまま放置、離島に置き去りにして帰ってしまいます。 アイヴォのお金を盗み、バッグは捨て、アイヴォのことはなかったことにして、イザベルと一緒になるために、バンクーバーへ。
でも、イザベルの居所がわからず、路頭に迷ってヤク中の男に拾われます。一晩の宿とともに男と関係を持つのです。
翌朝、バスの中にイザベルを見かけたと思って追うものの、追いつけず、失意のうちに帰国。
一方、イザベルは、出て行ったはずの夫が女に追い出され、戻ってきていました。 もう、4回目の出来事。
倦怠と疲労ただようイザベルは、可愛いティムからのラヴレターが秘かな心の支え。 そこにティムを探しにアイヴォがやってきます。 アイヴォは不審に思った同僚が探索してくれたおかげで無事帰還。 イザベルはアイヴォが自分の不在中にティムを見張るように頼んでおいた姉だったのです。
ティムを寝取ったイザベルに、「信用していたのに!」と掴みかかり、泣き崩れてイザベルを責めるアイヴォ。 イザベルの浮気は彼女の不実な夫にも知れることとなってしまいました。
そこから一年ほどが過ぎた英国。ティムは実家で引きこもりのような生活をしています。母親は施設に入り、一人暮らし。せっせとお金を貯めて隠しています。 ティムのもとには毎週、差出人不明の、不穏な手紙が届きます。 アイヴォの幽霊も見えます。
ある日呼び鈴が鳴り、立っていたのは、ティムがバンクーバーで関係を持ったヤク中男のティエリ。 放浪の旅に出て、ティムの居場所にたどり着いたようです。以前の恩義があるので、一応、泊めてあげますが、自分の部屋も貴重品のある部屋も全部鍵をかけておくティム。 翌朝、ティエリは姿を消しています。
夜コンサートに出かけたものの、アイヴォを見かけたと思って青ざめたところに昔ティムに熱を上げていた聖歌隊の先輩に遭遇。弁護士になった先輩は美しい妻連れ。先輩に何をしているのか聞かれて、思わず「古代生物学」と答えるティム。先輩が立ち去った後、やはりアイヴォの姿があり、おびえたティムは走り出します。 でもアイヴォの影は着いてくる。
追い詰められたティムの目の前にいたのは、幽霊ではなく本物のアイヴォ。 
アイヴォを家に招きお茶を出すティム。 あの事件から一年。 アイヴォもすっかり落ち着いています。
外は大雨になったので、ティムはかつてアイヴォが自分のために買ってくれたパーカーに貯めたお金をこっそり入れて着せて帰します。
大雨の中、ホテルに戻る途中、アイヴォは後ろから何者かに刺され、絶命。 殺人事件となり、ティムも事情聴取されます。 
一年前に殺したと思ったアイヴォが生きていたと知ったとたん、本当に殺されてしまったのです。 混乱したティムは弁護士の先輩を頼り、涙ながらにアイヴォとの出会い、情事、別れを語ります。

主役ティムを演じるリー・ウィリアムズ、ホントにカワイ子ちゃんです。エメラルド色の瞳の美しいことったら。 
でもすっごく性格悪い、ヤな子なんですよね。こんな女(男ですが)嫌いだな~って感じの。うざいですよ、いくら可愛くっても。 
すっげぇ性悪女(男)。 ところが、最後にはこの身勝手な子が、身勝手にさめざめと泣き崩れているのに、もらい泣きしちゃうんですよね、なんか。 バカな子だね~って。
いや、自分がどーしたいのかよくわからず混乱してる若者をすっごく、うまく演じてますよ、リー君。

そして、相方アイヴォがマーク・ウォレンなのですが、これもまた、こんなにきれいだったんだってビックリするくらい、美しいんですよね。 真面目にしたら(!)こんなに?みたいな。

いや、美形だとは思っていたけど、血みどろになってたり、すさまじい怪優って感じだったので、こんなにまともに美しかったのかと・・・。 それにしても、イザベルに掴みかかって大泣きする姿は凄過ぎ。 真っ赤になって、滝のように涙をこぼしてるんですよ。迫力あり過ぎて演技とは思えないです~。 感情移入がスゴすぎます。 

またとない美しいカップルです。 映画自体が耽美的に、風景もBGMもとても美しく撮られているのです。 
にしてもこんなにピッタリはまる役者を良く選んだなぁ~と感心します。 で、また二人とも顔だけでなく迫真度が有り過ぎて・・・。
弟の恋人を寝取るイザベルもまた、マークとよく似た感じの女優さん。髪の色、目の色も同じ。デカダンスな雰囲気までそっくり。
こんなの見つけちゃった!
三つ巴? イザベル ‐ ティム - アイヴォ 

原作『長い夜の果てに』とは、エンディングが違うそうですが(未読です)、この映画の展開だけでいえば、このティム君の10年後くらいの回顧録とかに興味があります。
さんざん、『愛してるのはイザベルだけ』と言っている割には、ずっとアイヴォの写真は隠し持っているし、吸ってなかったタバコを始めれば、アイヴォと同じ、キザなタバコ(キスが恋しい?)。 タバコの持ち方までアイヴォそっくり。

離島でのケンカ中にアイヴォが『おまえは自分が何が欲しいのか判っていない』とティムに言うのですが、まさにそのとーり。 
イザベルは、アイヴォの姉だしそっくり、代替としか思えません。 結局、アイヴォを愛してたのに、『愛してる』と言われて勝手にしらけて、大事なものを失っちゃって、傷ついてるんですよね。 このおバカな子はいつかそれに気づくのだろうかと。

あと、弁護士の聖歌隊先輩が、一連の話を聞かされて、そそられちゃってるんですよね。
涙目ティムが『自分が愛したのはイザベルだけ』と言って『がっかりさせた?』と言うので、???と思ったのですが、最後に聖歌隊でティムに熱を上げていた先輩が聞き手だったと判明。 あ、そーいう意味だったのかと。
それにしても、先輩は涙目のティムには拒否されて触らせてももらえないのですが、あんな、ゴージャスな美人妻がいて(しかも新婚)、おいおい、それはないだろう…と。 
いや、それくらいきれいなコなのは確かなんですが。

マーク・ウォレン『華麗なるペテン師たち』出演前の映画ですが、マークファンの方にはぜひお見せしたい一品です。 
仏アマでなら買えるので、ファンの方、頑張って見てください。
(マルチか国際規格のPCでのみ、再生可ですので、ご注意を。)
販売会社の広告が恥ずかし過ぎて卒倒モノですが、それくらい目をつぶる価値はありますよ~。(笑)

2 件のコメント:

  1. おれんかさんのマークの記事、いくつか拝見させてもらいました(^^)
    私は英語が出来ないのでインタビュー内容など参考になります!
    マークの存在を最近知ったので、詳しいことはあまり分かりません…とても気になってるんですが、マークって結婚してるのでしょうか。もし知っていれば教えてください〜^ ^

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    1. Hanabi Hiumi さん、いらっしゃいませ。
      コメントありがとうございます。
      マーク君、私の知る限りまだシングルのはずです。そこそこにGFとの浮名は流してるので、ゲイでもないはずです。
      私のお友達が昨年、ロバート・ヴォーンが出演しているTwelve Angry Menをロンドンまで観に行って、ヴォーンさんにお会いしてきているのですが・・・その時になんとマーク君が一緒に出てきて、マーク君にヴォーンさんとのツーショットとか撮ってもらったそうです。 でもGF同伴とかは全然聞いてないなぁ。
      マーク君、実物もめっちゃ好青年(ってもすでにアラフィフ)だったそうです。
      私もくっつぃて行っとけばよかったぁ!とホント思いました。

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